朝鮮を笑う

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斜め上の雲 6

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/02/08 11:24 投稿番号: [1173 / 2847]
  そろそろ、戦争の原因にふれねばならない。
  原因は、朝鮮にある。
  といっても、韓国や北朝鮮に罪があるのではなく、罪があるとすれば、朝鮮半島という地理的存在にある。
  ゆらい、半島国家というものは維持がむずかしい。この点、ヨーロッパにおけるバルカン半島やアジアにおけるベトナム(安南)などがそれを証明しており、朝鮮半島じたいも50数年前に日清戦争でそれを経験している。

  日本の敗戦後、米ソは朝鮮半島に進駐した。
「朝鮮民族の自主独立をみとめ、完全独立国にせよ」
  というのが、朝鮮人たちの関係諸国に対するいいぶんであり、米ソによる分断状況を解決するため、最高で5年間朝鮮半島の信託統治をおこなうとした米英ソ外相の声明に対してもはげしく反発した。
  国連では朝鮮全土での総選挙実施を決議したが、人口の南北比で不利とみたソ連はこれを拒否し、国連の臨時朝鮮委員会の北朝鮮入りを阻止した。
  これをみてアメリカは南鮮に大韓民国を樹立、ソ連も北鮮に朝鮮民主主義人民共和国を樹立した。
  当然ながら、南北はたがいに朝鮮半島唯一の正統政権であることを主張し、国境ではこぜりあいもしばしばあった。

  話を、変えたい。
  どのように朝鮮戦争の開戦を説明すべきか、筆者はあれこれとまよっている。
いっそ、兪成哲というこの当時北朝鮮の軍幹部の行動から察してゆくほうが、ひょっとすると早いかもしれない。
  兪成哲は北朝鮮軍作戦局長として朝鮮戦争にかかわり、1959年、粛清を受けソ連に追放されたのち、韓国日報に回顧録を掲載した人物である。
1950年4月下旬、兪は北朝鮮軍総参謀長の姜健から書類と地図をわたされた。
「兪局長、君が責任者としてこれを検討して朝鮮語に訳して仕上げてくれ」
  書類の表紙にはロシア語で「先制打撃作戦計画」と書かれている。
「地図を広げてもよいでしょうか」
「許可する」
  机の上にひろげられた地図は縦3m、横2mの大きさであり、「朝鮮人民軍先制打撃計画」と標題がしるされていて、各部隊の作戦行動や攻撃目標などがおおまかに書きこまれていた。
  兪がおどろき、ついに南朝鮮の解放ですか、と問うと、姜は声をひそめ、
「これは草案だが、すでに金首相もご覧になっている。2日でソウルを陥とし、3週間で釜山まで進撃、光復節(8月15日)までには全土を解放したいとのご意向だ」
  といった。すでに2月には、金日成が南朝鮮解放にはさらに3個師団の増強と装備・軍需品の追加が必要であるとスターリンに要請し、スターリンもそれを受諾して軍需物資をおくっていた。また3月中旬には38度線5キロ以内の住民は退去させられており、開戦が近いというのはうすうす感じられたことではあった。
「ソ連の発案ですね」
  計画書はロシア語で書かれている。作戦局長としてはおもしろいはずもない。しかしソ連の軍事顧問団と軍事援助をたよる以外に南朝鮮を解放する方法はない。
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