外務省パンフ批判8、竹島=独島演習地(3)
投稿者: ban_wol_seong 投稿日時: 2008/05/10 20:58 投稿番号: [16544 / 18519]
そうしたどっちつかずのアメリカを頼みの綱にして、外務省はパンフレットで「竹島が合同委員会で協議され、かつ、在日米軍の使用する区域としての決定を受けたということは、とりも直さず竹島が日本の領土であることを示しています」と記しましたが、これは我田引水の感があります。
韓国政府は、これに対し「むしろ、米空軍司令官は、韓国政府の抗議に応えて、1953年2月27日、韓国政府に対し独島を指定演習地から除く旨 正式に通告した(注2)」と反論しました。
もし、アメリカが竹島=独島を日本領とする揺るぎない確信を持っていたなら、演習地の指定を取り消す必要はなく、なおさら竹島=独島の北方に新たな演習地をわざわざ設定する必要はまったくありません。
日米合同委員会の措置を論拠にする主張がいかにもろいかを示しています。そうした主張はむしろ日本にマイナスになるとの指摘がすでに1953年当時からありました。参議院の外務・法務合同委員会で外務省出身の曽祢益議員は、爆撃演習地問題をこう指摘しました。
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(竹島=独島が)いわゆるアメリカの演習地として使用されておる、こういうような理由を挙げることは却って(領土権の)論拠を弱めるのじゃないか。例えば、何らかの都合で演習地から落としてしまうと、逆に韓国側の主張に応援するような論拠をこちらから与えたことになる危険がある。そういう論拠をお使いになることは不適当ではないか、これが第1点として伺いたい点です(注3)。
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曽根議員は竹島=独島はもちろん日本領であるとする立場から質問したのですが、外交官としての経験が豊富な曽根議員の指摘は正鵠を得ているようです。それに対して下田武三・政府委員はこう答弁しました。
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行政協定との関係につきましては、曽祢さんは、それは根拠に援用し得ないとおっしゃるのでございますが、アメリカが若し竹島を韓国領だと見れば、韓国との間の取り決めによって、韓国政府の同意を得て、施設を使用さしてもらうという立場をとるのでありますが、それをしないで日米行政協定の規定に従って日米合同委員会にかけて貸してもらうという措置をとったことは、日米間の問題ではありまするが、これ又極めて明白な事実だろうと思います。
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外務省は無知なのか、情報隠しなのか、かつてアメリカが竹島を韓国領だと見て「韓国との間の取り決めによって、韓国政府の同意を得て、施設を使用さしてもらう」という「明白な事実」があったことにはふれませんでした。
曽根議員と同様に、団伊能議員も日米合同委員会の件は、かえって日本の弱点になるとして、こう発言しました。
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私は曽祢君の行政協定関係の論拠は、却ってこの領有に関する問題を侵すような形で弱くなると言われる御思想はまったく意見一致しますので、若しもそういたしますと、先ほどの韓国の発表にありました、真偽は知りませんが、ウエンライトその他の通告というものも同じような価値を持って来るような形になりはしないかと思います(注3)。
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この記録でウエンライトはウェイランドの誤りと思われます。このように50余年前すでに日米合同委員会関連の論拠は日本の弱点であると指摘されていたのですが、それを外務省は懲りずに蒸し返しているようです。外務省はよほど領有権の論拠探しに苦労しているのか、弱点になりかねない主張まで援用したようです。
(注1)朴炳渉「アメリカ大使館の秘密書簡」『竹島=独島論争』新幹社、2007,P327
(注2)塚本孝「竹島領有権をめぐる日韓両国政府の見解」『レファレンス』2002.6、P64
(注3)第15回 国会参議院 外務・法務連合委員会 会議録第1号、1953.3.5
(半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/
韓国政府は、これに対し「むしろ、米空軍司令官は、韓国政府の抗議に応えて、1953年2月27日、韓国政府に対し独島を指定演習地から除く旨 正式に通告した(注2)」と反論しました。
もし、アメリカが竹島=独島を日本領とする揺るぎない確信を持っていたなら、演習地の指定を取り消す必要はなく、なおさら竹島=独島の北方に新たな演習地をわざわざ設定する必要はまったくありません。
日米合同委員会の措置を論拠にする主張がいかにもろいかを示しています。そうした主張はむしろ日本にマイナスになるとの指摘がすでに1953年当時からありました。参議院の外務・法務合同委員会で外務省出身の曽祢益議員は、爆撃演習地問題をこう指摘しました。
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(竹島=独島が)いわゆるアメリカの演習地として使用されておる、こういうような理由を挙げることは却って(領土権の)論拠を弱めるのじゃないか。例えば、何らかの都合で演習地から落としてしまうと、逆に韓国側の主張に応援するような論拠をこちらから与えたことになる危険がある。そういう論拠をお使いになることは不適当ではないか、これが第1点として伺いたい点です(注3)。
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曽根議員は竹島=独島はもちろん日本領であるとする立場から質問したのですが、外交官としての経験が豊富な曽根議員の指摘は正鵠を得ているようです。それに対して下田武三・政府委員はこう答弁しました。
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行政協定との関係につきましては、曽祢さんは、それは根拠に援用し得ないとおっしゃるのでございますが、アメリカが若し竹島を韓国領だと見れば、韓国との間の取り決めによって、韓国政府の同意を得て、施設を使用さしてもらうという立場をとるのでありますが、それをしないで日米行政協定の規定に従って日米合同委員会にかけて貸してもらうという措置をとったことは、日米間の問題ではありまするが、これ又極めて明白な事実だろうと思います。
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外務省は無知なのか、情報隠しなのか、かつてアメリカが竹島を韓国領だと見て「韓国との間の取り決めによって、韓国政府の同意を得て、施設を使用さしてもらう」という「明白な事実」があったことにはふれませんでした。
曽根議員と同様に、団伊能議員も日米合同委員会の件は、かえって日本の弱点になるとして、こう発言しました。
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私は曽祢君の行政協定関係の論拠は、却ってこの領有に関する問題を侵すような形で弱くなると言われる御思想はまったく意見一致しますので、若しもそういたしますと、先ほどの韓国の発表にありました、真偽は知りませんが、ウエンライトその他の通告というものも同じような価値を持って来るような形になりはしないかと思います(注3)。
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この記録でウエンライトはウェイランドの誤りと思われます。このように50余年前すでに日米合同委員会関連の論拠は日本の弱点であると指摘されていたのですが、それを外務省は懲りずに蒸し返しているようです。外務省はよほど領有権の論拠探しに苦労しているのか、弱点になりかねない主張まで援用したようです。
(注1)朴炳渉「アメリカ大使館の秘密書簡」『竹島=独島論争』新幹社、2007,P327
(注2)塚本孝「竹島領有権をめぐる日韓両国政府の見解」『レファレンス』2002.6、P64
(注3)第15回 国会参議院 外務・法務連合委員会 会議録第1号、1953.3.5
(半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/
これは メッセージ 16543 (ban_wol_seong さん)への返信です.
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