朴世堂『西渓雑録』の誤読、下條正男批判1
投稿者: ban_wol_seong 投稿日時: 2007/12/29 10:16 投稿番号: [16064 / 18519]
半月城です。
下條正男氏の「事実求是」を読んで、どうしてもコメントを書かずにはいられない心境です。同氏は、Web竹島問題研究所のホームページ「事実求是」第1回、「朴世堂の『鬱陵島』 」において韓国海洋水産開発院の柳美林博士が「漢文が読めないための誤謬」をおかしたと断言し、こう記しました。
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朴世堂の「欝陵島」では、「(于山島と欝陵島の)二島、寧海を去ること甚だしくは遠からず」とし、「歴々見える」も寧海から見た于山島と欝陵島のことと解釈している。
に もかかわらず柳美林氏は、朴世堂の「蓋二島此(寧海)を去ること甚だしくは遠からず」を、「およそ二つの島(欝陵島と于山島)はそれほど離れていない」と 読み誤った。柳美林氏は「二島此を去ること」の「此」が寧海である事実を無視し、旧来の説を繰り返したのである。これは故意というより、漢文が読めないための誤謬である(注1)。
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下條氏がこのように述べるのは、朝鮮日報の韓国語記事を引用してのことでした(注2)。しかし、同氏の翻訳には問題があります。下條氏が「およそ二つの島(欝陵島と于山島)はそれほど離れていない」と翻訳した部分は、ふつうなら yabutarou01さんが No.16028 で紹介したように「たいてい二つの島(鬱陵島と于山島)があまり遠くなく」と訳されます。
すなわち、朝鮮日報は欝陵島と于山島がある場所から遠くないと書いたのに、下條氏は欝陵島と于山島がお互いにそれほど離れていないと無理な訳しました。これは下條氏が「韓文が読めないための誤謬」というより「故意」の我田引水をおこなったというべきかも知れません。下條氏は記事を『世宗実録』地理誌と結びつけて、こう記しました。
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日韓はこれまで、この「二島相去ること遠からず」の解釈で争ってきた。韓国側は「二島相去ること遠からず」に次いで「歴々見える」の一文があるため、欝陵島から竹島が「見える」と読み、欝陵島から竹島が見えることが、竹島を韓国領とする証拠としてきた(注1)。
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下條氏は、柳博士が韓国側の旧来の説を繰り返すために、朴世堂の『西渓雑録』を誤読して引用したと主張しているようです。しかし、そのような重大な指摘をする元ネタが新聞記事とは情けない話です。その記事には取材源が次のように記されました(yabutarou01さんの訳)。
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韓国海洋水産開発院独島研究センター責任研究員であるユミリム(柳美林) 博士は最近この開発院が発刊する「海洋水産動向」1250号で「朝鮮後期朴世堂・1629〜1703)」が書いた「鬱陵島」を分析した結果、于山島は鬱陵島ではなく独島を指すことが明らかにされた」と述べた。
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(つづく)
下條正男氏の「事実求是」を読んで、どうしてもコメントを書かずにはいられない心境です。同氏は、Web竹島問題研究所のホームページ「事実求是」第1回、「朴世堂の『鬱陵島』 」において韓国海洋水産開発院の柳美林博士が「漢文が読めないための誤謬」をおかしたと断言し、こう記しました。
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朴世堂の「欝陵島」では、「(于山島と欝陵島の)二島、寧海を去ること甚だしくは遠からず」とし、「歴々見える」も寧海から見た于山島と欝陵島のことと解釈している。
に もかかわらず柳美林氏は、朴世堂の「蓋二島此(寧海)を去ること甚だしくは遠からず」を、「およそ二つの島(欝陵島と于山島)はそれほど離れていない」と 読み誤った。柳美林氏は「二島此を去ること」の「此」が寧海である事実を無視し、旧来の説を繰り返したのである。これは故意というより、漢文が読めないための誤謬である(注1)。
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下條氏がこのように述べるのは、朝鮮日報の韓国語記事を引用してのことでした(注2)。しかし、同氏の翻訳には問題があります。下條氏が「およそ二つの島(欝陵島と于山島)はそれほど離れていない」と翻訳した部分は、ふつうなら yabutarou01さんが No.16028 で紹介したように「たいてい二つの島(鬱陵島と于山島)があまり遠くなく」と訳されます。
すなわち、朝鮮日報は欝陵島と于山島がある場所から遠くないと書いたのに、下條氏は欝陵島と于山島がお互いにそれほど離れていないと無理な訳しました。これは下條氏が「韓文が読めないための誤謬」というより「故意」の我田引水をおこなったというべきかも知れません。下條氏は記事を『世宗実録』地理誌と結びつけて、こう記しました。
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日韓はこれまで、この「二島相去ること遠からず」の解釈で争ってきた。韓国側は「二島相去ること遠からず」に次いで「歴々見える」の一文があるため、欝陵島から竹島が「見える」と読み、欝陵島から竹島が見えることが、竹島を韓国領とする証拠としてきた(注1)。
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下條氏は、柳博士が韓国側の旧来の説を繰り返すために、朴世堂の『西渓雑録』を誤読して引用したと主張しているようです。しかし、そのような重大な指摘をする元ネタが新聞記事とは情けない話です。その記事には取材源が次のように記されました(yabutarou01さんの訳)。
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韓国海洋水産開発院独島研究センター責任研究員であるユミリム(柳美林) 博士は最近この開発院が発刊する「海洋水産動向」1250号で「朝鮮後期朴世堂・1629〜1703)」が書いた「鬱陵島」を分析した結果、于山島は鬱陵島ではなく独島を指すことが明らかにされた」と述べた。
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(つづく)
これは メッセージ 16058 (yabutarou01 さん)への返信です.
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