竹島

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日本から朝鮮半島への米の伝播について1

投稿者: marines15553292 投稿日時: 2005/06/29 23:07 投稿番号: [10047 / 18519]
こんにちは。
自分は現在、某国立大学の農学部在籍中の者です。
お米に関しては来年の卒論のテーマですので検索に誘われてきました。
農学、植物学、生態学の分野では米の伝来ルートについては中国南部から直接伝来したという説が定説でしたが、考古学、歴史学の分野では朝鮮半島経由という考え方が有力でした。
しかし、7,8年前からまず考古学の分野から変化が起き、次第に中国南部から直接伝来した説が有力になって、現在ではほぼすべての学界で定説になっています。また中国の稲作研究界ではむしろ水稲種は日本から朝鮮半島に伝播したという説が有力になっています。
この流れが加速したのは主に2つの理由があります。
遺伝子工学の分野からの研究の成果、もう1つは中国政府機関が20年以上かけて中国北東部で行った品種の調査です。この2つが決定打になり朝鮮半島経由で米が伝来した可能性がなくなりました。

順を追って農学専門家以外の方にも分かるように説明しますと、米には品種特性を決定づける遺伝子が7種類あります。このうち古代から現代に至るまで日本で発見された米の遺伝子は2つしかありません。日本に存在する遺伝子をNO.1とNO.2とします。NO.1とNO.2の遺伝子はそれぞれ温帯ジャポニカと熱帯ジャポニカという品種の特有遺伝子です。
次に稲作の発祥地である中国はもちろんNO.1からNO.7まですべて揃っています。
朝鮮半島の米はNO.2からNO.7までの6種類が揃っていますが、NO.1だけは存在しません。これは気温が低いと存在できない遺伝子のため中国華北より北では存在できないためです。
この辺の事情は「栽培稲に関する種生態学的研究」(松尾孝嶺著)に詳述されています。

往来が盛んになればなるほど、多くの種類の遺伝子を持つ米が入る確率が高まりますが、日本には2種類しかないのが確認されていて、これが稲作開始の初期から広く分布していることから、米の伝来はごく限られた回数で特定の地域から伝来したと考えられます。

近年、炭素14年代測定法という最新の年代測定法の成果で朝鮮半島の稲作より日本の方がかなり古いことが分かってきています。日本の稲作開始は陸稲栽培で6700年程度前まで、水稲栽培で3200年程度前まで遡ることが判明しています。
これに対し朝鮮半島では水稲栽培は1500年程度前までしか遡れない点、九州北部と栽培法が酷似していることや遺伝子学的に日本の古代米に中国北東部からの入った米の遺伝子が交雑した米が多いことなどから、水稲は日本から朝鮮半島へ、陸稲は中国北東部経由で朝鮮半島へ伝わったと考えられます。このことは中国政府の研究機関でも調査が進み間違いないという結論が出ています。
また、中国南部の日本の米の起源と推定される地域は熱帯ジャポニカも温帯ジャポニカも同時に存在しているので、両者を1品種ずつ持ってきたと考えられます。
往来回数が多くなると別遺伝子品種が紛れ込む可能性が高くなるので、古代人が遺伝子選別技術を持っていない限りはこの地域だけから流入したと考えるしかありません。
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