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成功した日本の「大老」制度

投稿者: chonkanchigaiyarodomo 投稿日時: 2004/08/27 20:35 投稿番号: [11552 / 43168]
  大老保科正之は、絶対王政時代のヨーロッパにおける啓蒙君主みたいな存在だった。

  明暦の大火への対応以外にも、武士による切り捨て御免の乱用の禁止も素晴らしい政策だった。

  罪もない町民を斬り殺した旗本に対して、保科正之は隠居を命じ、ほとぼりが冷めてから切腹を申しつけた。

  これによって、辻斬りを武士の特権とはき違えていた危険分子の矯正に成功し、切り捨て御免の特権は有名無実化し、江戸の治安は著しく向上した。

  さらに彼は自分が死ぬ時に、殉死を禁止し、戦国時代の野蛮な遺風を一掃した。

  日本人は必ずしも、昔から民度が高かったわけではなかった。
  戦国時代は下克上が常識であり、社会秩序は荒れ果てていた。
  保科正之のような啓蒙家が自らの理想と理論を実践することによって大衆の民度を上げてきたという一面がある。

  井伊直弼も優れた大老であった。
  彼が結んだ日米和親条約は不平等条約ではあったが、大国のアメリカと国交を結ぶことにより、外国の侵略を未然に防いできた一面があった。

  この点、攘夷に凝り固まり、国を滅ぼした懲銭とは対照的である。

  日本の場合、将軍は御三家からの推挙によって決まるので、凡庸もしくは名君であり、極端に暗愚な君主はいなかった。

  大老は、決断力のある優秀な人物が多く、国内の危機を乗り切りよく外国の干渉を防いできた。

  この点、パフォーマンスとポピュリズムに堕しがちな、現代の日本の政治を振り返るべきだろう。
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