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「竹島」と日韓関係 「今こそ相互理解を」

投稿者: japanese_chosun 投稿日時: 2008/09/29 23:05 投稿番号: [6699 / 7270]
  ◇教科書表記で公的関係緊張、民間は交流に意欲

  領有権が未決着となっている竹島についての教科書表記を巡り、7月以降日韓関係が緊張している。全国的に盛んになっていた交流事業も中止が相次ぎ、福井県内でもその影響が見受けられる。韓国・保寧(ボリョン)市と友好都市提携している同県高浜町では、在住する国際交流員、朴榮先(パクヨンソン)さん(42)を中心に、「今こそ相互理解を」と、交流の意欲が強い。公的な関係が冷めた中で進む、民間交流の現場をのぞいた。【高橋隆輔】

  保寧市と高浜町は音楽を通じた個人のつながりから自治体間の交流に発展し、07年10月に友好都市提携をした。その後は、職員や両首長で結成された訪問団が行き来するなど活発な交流が続いていた。

  文部科学省が、竹島の領有権について「日韓で主張に相違がある」と記載した中学の新学習指導要領を公表した2日後の7月16日も、教育長以下6人の町公式訪問団が保寧市を訪れ、歓迎を受けていた。

  ところが同市は、8月に入って、9月下旬に予定していた訪問が「世論を考慮すると難しい」と、派遣見合わせを通告した。

  この通告をきっかけに、朴さんは「すれ違いがどこにあるのか理解してほしい」と、町教委の職員らに双方の主張を理解し合うことを提案。外務省の公式見解と、韓国の主張を紹介した冊子を職員が回し読みした。

  職員らは「韓国側の主張の方が説得力がある」「韓国側が主張する歴史的事実にも矛盾点がある」などとそれぞれに意見を持つようになった。10月には、意見交換会も予定している。朴さんは、「無関心が一番悲しいので、みんなが真剣に考えてくれてうれしい」と喜ぶ。

  一方で、日韓の問題に対する温度差には、やりきれなさも感じている。「韓国では、竹島の領有権が問題になると、国民は植民地支配が終わっていないと考える。長く支配され続けた歴史のある韓国は、日本人が思う以上に植民地支配にとても敏感なのです」と話し、さらに関心を持って根深い問題に目を向けることを望んでいる。

  朴さんの長女、具多榮(クダヨン)さん(9)が通う町立高浜小では、今月に保寧市の大冠小と姉妹校提携をする予定だった。国際理解教育に熱心な同校では、具さんの転校以来、韓国文化を積極的に学んできたが、活動の発展を国際問題にくじかれた格好だ。しかし、伊藤恭子校長は「ショックだったが、初めて竹島問題を勉強する機会になった。これをスタートにしたい」と話し、一層の相互理解の契機にしたいと考えている。

  今後同校は、「問題には、戦争が尾を引いている」として平和教育により力を注ぐ方針だ。また活動成果は、手紙にしたためて大冠小にも報告し、交流を絶やさぬ工夫を続けるという。

  今月15日、高浜小体育館で、高浜地区敬老会が開かれた。朴さんの希望で、急きょプログラムには親子そろって伝統衣装を身にまとい、韓国の民謡を披露する演目が加えられた。集まった約200人のお年寄りは会食の手を止めて聴き、朴さんの「私たちのことを決して忘れないでください」との呼びかけに大きな拍手で応えた。退場時には、「すばらしい演奏をありがとう」と、具さんに握手を求めて駆け寄った男性もいた。

  朴さんは「戦争時代を生きた方も多く、反応を心配していたが、とても暖かくて本当にうれしかった。距離を縮めることができ、これからの自信にもなった」と話す。

  「日本が大好き」といつも口にする朴さんは、小学校での韓国文化の紹介や、市民向けの韓国語講座など、問題発生前にも増して精力的に活動している。朴さんを中心とする交流の広がりが、歴史的にも地理的にもつながりの深い隣国との間に関心と相互理解を生み、「雨降って地固まる」ことが期待される。

毎日新聞   2008年9月29日   地方版
http://mainichi.jp/area/toyama/report/20080929ddlk18040368000c.html
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