>条約と憲法[Re:ついに師範から…]
投稿者: kuuboakagi00 投稿日時: 2005/05/10 01:23 投稿番号: [2344 / 7270]
>日本国に於いて法律の順位として条約と憲法の順位は、一概には言えないかと思います。
ただし、日本の憲法学会の多数は、憲法が条約に優るとする憲法優位説ですね。
●最初の問題
国内法(憲法)と国際法(条約)は一元的に論じるべきか、二元的に論じるべきか。
*二元論(少数説)
国内法と国際法は次元を異にする別個の法体系であり、互いに影響うすることはない。従って、条約が国内で効力をもつには、これを国内法に転換(変形)することが必要となる。
*一元論(多数説)
国内法も国際法も1つの法領域を形成する。それは憲法の諸文言をみてもあきらかである(98条2項の条約遵守義務、7条1項が法律等に並べて、条約の公布を述べていること、73条3号の条約締結に対する国会の承認権等)。
したがって、条約は特別の変形手続きをとらなくても、(国会の承認を条件に)国内法的効力をもつ。
●第二の問題
一元論をとったばあい、国内法(憲法)と国際法(条約)はどちらが優先するか。(公布された条約が法律に優るとする点ではほとんどの学説は一致する)
*条約優位説(少数説)
根拠
・98条2項の条約遵守義務を徹底手する。
・81条が条約を違憲立法審査の対象からはずしていること。
・98条1項は、憲法の最高の力を規定し、これに反する法律は無効とするが、憲法に違反する条約が無効となるということは規定していない。
・一元論で条約が国内法としての力を持つならば、98条2項で条約が国内法たる憲法に優位する。
憲法優位説(多数説)
根拠
・98条2項は、有効に成立した条約の国内的効力を認め、その遵守を述べるに留まり、条約と憲法の効力関係を規定しているのではない。
・99条は国務大臣以下の憲法尊重義務を規定している。
・条約の締結・承認は憲法の授権によって認められた国家機関の権能であり、条約が授権機関の権能の根拠となる憲法を変更できるとすることは、憲法の自殺である。
・条約の締結手続きは、憲法改正手続きよりもはるかに容易である。この容易な手段によって憲法に反する条約の効力を認め、実質的な憲法改正を肯定する条約優位説は国民主権原理に反し、やはり憲法の自殺となる。
・81条、98条1項が条約について述べていないのは、条約には相手国があるという特殊な事情による。これから直ちに条約優位説が導き出されるのではない。
(憲法優位説の例外不成立)
・国家主権を超える合理性、正当性をもつ国際秩序が将来成立した場合、条約が憲法に優位することまでも否定するものではない。
・降伏文書等国家の存続そのものに関する条約は憲法に優位することがある(佐藤幸治説)
●関連問題
憲法優位説を採った場合、条約に対して違憲立法審査権(81条)は無条件に及ぶか。
条約の国際法としての側面を強調し、81条が対象として条約を上げていないことを理由に、及ばないとする説がある。しかし、多数説は、条約の国内法的側面に注目し、81条の挙げる法律に準ずるものとして、及ぶとする。
ただし、日本の憲法学会の多数は、憲法が条約に優るとする憲法優位説ですね。
●最初の問題
国内法(憲法)と国際法(条約)は一元的に論じるべきか、二元的に論じるべきか。
*二元論(少数説)
国内法と国際法は次元を異にする別個の法体系であり、互いに影響うすることはない。従って、条約が国内で効力をもつには、これを国内法に転換(変形)することが必要となる。
*一元論(多数説)
国内法も国際法も1つの法領域を形成する。それは憲法の諸文言をみてもあきらかである(98条2項の条約遵守義務、7条1項が法律等に並べて、条約の公布を述べていること、73条3号の条約締結に対する国会の承認権等)。
したがって、条約は特別の変形手続きをとらなくても、(国会の承認を条件に)国内法的効力をもつ。
●第二の問題
一元論をとったばあい、国内法(憲法)と国際法(条約)はどちらが優先するか。(公布された条約が法律に優るとする点ではほとんどの学説は一致する)
*条約優位説(少数説)
根拠
・98条2項の条約遵守義務を徹底手する。
・81条が条約を違憲立法審査の対象からはずしていること。
・98条1項は、憲法の最高の力を規定し、これに反する法律は無効とするが、憲法に違反する条約が無効となるということは規定していない。
・一元論で条約が国内法としての力を持つならば、98条2項で条約が国内法たる憲法に優位する。
憲法優位説(多数説)
根拠
・98条2項は、有効に成立した条約の国内的効力を認め、その遵守を述べるに留まり、条約と憲法の効力関係を規定しているのではない。
・99条は国務大臣以下の憲法尊重義務を規定している。
・条約の締結・承認は憲法の授権によって認められた国家機関の権能であり、条約が授権機関の権能の根拠となる憲法を変更できるとすることは、憲法の自殺である。
・条約の締結手続きは、憲法改正手続きよりもはるかに容易である。この容易な手段によって憲法に反する条約の効力を認め、実質的な憲法改正を肯定する条約優位説は国民主権原理に反し、やはり憲法の自殺となる。
・81条、98条1項が条約について述べていないのは、条約には相手国があるという特殊な事情による。これから直ちに条約優位説が導き出されるのではない。
(憲法優位説の例外不成立)
・国家主権を超える合理性、正当性をもつ国際秩序が将来成立した場合、条約が憲法に優位することまでも否定するものではない。
・降伏文書等国家の存続そのものに関する条約は憲法に優位することがある(佐藤幸治説)
●関連問題
憲法優位説を採った場合、条約に対して違憲立法審査権(81条)は無条件に及ぶか。
条約の国際法としての側面を強調し、81条が対象として条約を上げていないことを理由に、及ばないとする説がある。しかし、多数説は、条約の国内法的側面に注目し、81条の挙げる法律に準ずるものとして、及ぶとする。
これは メッセージ 2337 (WD84c_4T_GTEU さん)への返信です.
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