言いたい! 「見て見ぬふり」なぜ?
投稿者: japanese_chosun 投稿日時: 2007/05/14 22:35 投稿番号: [34431 / 35788]
JR北陸線の特急車内で起きた強姦(ごうかん)事件で、乗り合わせた約40人の乗客が何もできなかったというニュースはショッキングだった。でも、見るからに怖そうな男が電車の座席を独り占めしていた時、私たちは注意できるだろうか?
なぜ人は、「見て見ぬふり」をしてしまうのだろう。【小国綾子】
◇市民が正義感発揮できる社会を−−猪口孝さん(中央大法学部教授)
アジア諸国を対象に毎年、「アジア・バロメーター」という世論調査を行ってきました。
03年の初回調査で、「道に迷っている人を見かけた時、助けるか」と尋ねたところ、「必ず助ける」と答えた人の割合が、調査した10カ国の中で最も低かったのが、日本(36%)でした。
一方、高かったのはミャンマー80%、インド74%、中国68%、ウズベキスタン65%などです。日本人は他人の面倒にかかわることを好まず「見て見ぬふり」をすると当時、新聞でも報道されました。
もっとも、その後の調査で「必ず助ける」という人の割合は日本でも増え、06年には53%となりました。日本の景気改善を反映した結果でしょうか。
また、ヒンズー教、イスラム教、小乗仏教の国で「助ける」と答える人が多いのは、具体的な善行を重ねることが幸福につながるという価値観のためと思われます。
子どもを育てるに当たってどんな徳目を重点的に教えるか、も大切です。例えば中国、韓国、ベトナムでは「自立、勤勉、正直」の三つを重視する。自分を強くし、自立した行動を取れ、というわけです。
一方、日本の親が子に説くのは圧倒的に「思いやり」です。しかし日本の場合、「思いやり」の対象は顔見知りに限られ、知らない人まで広がっていないように見えます。
騎士道を重んじる欧州では「不正を見て何もしないのは正義ではない」という価値観が根強かった。アジアの世論調査で、英語のできる人の方ができない人よりも「道に迷った人を助ける」と答えた日本人が多かったのは、国際的な社会規範への理解度の差でしょうか。
最近報じられた特急電車での強姦事件と、学校に広がるいじめ問題には、共通の背景があります。権力と秩序の不在です。
教室で「見て見ぬふり」をやめて行動を起こしたくても、自分が巻き込まれ、いじめ被害に遭うかもしれない。先生がいじめを解決してくれる保証もない。先生だっていじめを「見て見ぬふり」する時代ですから。
特急電車の強姦事件も同じ。巻き込まれるのが怖い、面倒だ、時間がない……。周囲が通報すらできなかった理由はさまざまでしょう。プライバシーを重んじる時代に「勘違いで通報したら大変」という危惧(きぐ)もあったはずです。
今、多くの市民がこのような事態を前に立ちすくみ、行動できずにいるのではないでしょうか。正義感や連帯感も著しく劣化している。「見て見ぬふり」は犯罪を容認する行為ですから、結果的に、社会の犯罪を増やしてしまうのです。
やはり警察が犯罪を厳しく取り締まり、市民が正義感を発揮しやすい社会にしなければ。
ニューヨークでは、ジュリアーニ市長が就任するまで、年間2000件のマフィア同士の抗争があったそうですが、今ではほとんどゼロといいます。軽微な犯罪まで徹底的に取り締まった結果です。「見て見ぬふり」は国民性だけの問題ではないと思いますよ。
◇行動の原動力「怒り」を感じよう−−雨宮処凛さん(作家)
◇日本、年齢上がっても「傍観者」増加
「国際いじめ問題研究会」(98年発足)は英国、オランダなど欧米諸国と日本を対象に、いじめの国際調査を実施した。小学5年から中学1年まで、いじめを見て見ぬふりする「傍観者」が増加する傾向は、英国、オランダ、日本の3国に共通している。しかし、欧州2国では中学生になると「傍観者」が減るのに対し、日本では増え続ける=図表。
研究に参加した大阪樟蔭女子大の森田洋司学長は「傍観者が増えると、学級内のいじめに対する抑止力も落ちる。日本のいじめが長期化しやすい一因ではないか」と分析している。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070514dde012040021000c.html
◇市民が正義感発揮できる社会を−−猪口孝さん(中央大法学部教授)
アジア諸国を対象に毎年、「アジア・バロメーター」という世論調査を行ってきました。
03年の初回調査で、「道に迷っている人を見かけた時、助けるか」と尋ねたところ、「必ず助ける」と答えた人の割合が、調査した10カ国の中で最も低かったのが、日本(36%)でした。
一方、高かったのはミャンマー80%、インド74%、中国68%、ウズベキスタン65%などです。日本人は他人の面倒にかかわることを好まず「見て見ぬふり」をすると当時、新聞でも報道されました。
もっとも、その後の調査で「必ず助ける」という人の割合は日本でも増え、06年には53%となりました。日本の景気改善を反映した結果でしょうか。
また、ヒンズー教、イスラム教、小乗仏教の国で「助ける」と答える人が多いのは、具体的な善行を重ねることが幸福につながるという価値観のためと思われます。
子どもを育てるに当たってどんな徳目を重点的に教えるか、も大切です。例えば中国、韓国、ベトナムでは「自立、勤勉、正直」の三つを重視する。自分を強くし、自立した行動を取れ、というわけです。
一方、日本の親が子に説くのは圧倒的に「思いやり」です。しかし日本の場合、「思いやり」の対象は顔見知りに限られ、知らない人まで広がっていないように見えます。
騎士道を重んじる欧州では「不正を見て何もしないのは正義ではない」という価値観が根強かった。アジアの世論調査で、英語のできる人の方ができない人よりも「道に迷った人を助ける」と答えた日本人が多かったのは、国際的な社会規範への理解度の差でしょうか。
最近報じられた特急電車での強姦事件と、学校に広がるいじめ問題には、共通の背景があります。権力と秩序の不在です。
教室で「見て見ぬふり」をやめて行動を起こしたくても、自分が巻き込まれ、いじめ被害に遭うかもしれない。先生がいじめを解決してくれる保証もない。先生だっていじめを「見て見ぬふり」する時代ですから。
特急電車の強姦事件も同じ。巻き込まれるのが怖い、面倒だ、時間がない……。周囲が通報すらできなかった理由はさまざまでしょう。プライバシーを重んじる時代に「勘違いで通報したら大変」という危惧(きぐ)もあったはずです。
今、多くの市民がこのような事態を前に立ちすくみ、行動できずにいるのではないでしょうか。正義感や連帯感も著しく劣化している。「見て見ぬふり」は犯罪を容認する行為ですから、結果的に、社会の犯罪を増やしてしまうのです。
やはり警察が犯罪を厳しく取り締まり、市民が正義感を発揮しやすい社会にしなければ。
ニューヨークでは、ジュリアーニ市長が就任するまで、年間2000件のマフィア同士の抗争があったそうですが、今ではほとんどゼロといいます。軽微な犯罪まで徹底的に取り締まった結果です。「見て見ぬふり」は国民性だけの問題ではないと思いますよ。
◇行動の原動力「怒り」を感じよう−−雨宮処凛さん(作家)
◇日本、年齢上がっても「傍観者」増加
「国際いじめ問題研究会」(98年発足)は英国、オランダなど欧米諸国と日本を対象に、いじめの国際調査を実施した。小学5年から中学1年まで、いじめを見て見ぬふりする「傍観者」が増加する傾向は、英国、オランダ、日本の3国に共通している。しかし、欧州2国では中学生になると「傍観者」が減るのに対し、日本では増え続ける=図表。
研究に参加した大阪樟蔭女子大の森田洋司学長は「傍観者が増えると、学級内のいじめに対する抑止力も落ちる。日本のいじめが長期化しやすい一因ではないか」と分析している。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070514dde012040021000c.html