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『近代日本の朝鮮認識』

投稿者: Cosmosfromjapan 投稿日時: 2001/02/21 19:35 投稿番号: [9 / 3669]
中塚明著『近代日本の朝鮮認識』   (研文出版、1993年)

>内容紹介
本書の構成は次の通りである。

1   問われる現代日本の歴史認識
2   明治の日本と朝鮮
3   日清戦争中の朝鮮人民の反日抵抗について
4   朝鮮の民族運動と日本の朝鮮支配
5   朝鮮の民族解放運動と大正デモクラシー
6   近代日本史学史における朝鮮問題
   ――とくに「広開土王陵碑」をめぐって――
7   日本近代史の展開と「朝鮮史像」
   ――とくに参謀本部と歴史研究のかかわりについて――
  現代への関心と私の歴史研究
   ――六十余年を顧みて、長いあとがきにかえる――

  冒頭、新たに書き下ろされた「問われる現代日本の歴史認識」では、今日の日本における侵略戦争や植民地支配に対する認識に疑問を投げかける。著者はまず太平洋戦争開始五十周年にあたって、日本の軍事大国化を懸念するアジア諸国の新聞論調を紹介する。一方ここ数年、日本政府の動きには「反省のさまがわり」とも見える様子がうかがえるが、その基礎には「第二次世界大戦の前からその後にかけても、かたくなに引き継がれて現在にいたる日本政府の歴史認識がある」(一一頁)と批判する。さらに八二年の歴史教科書問題を決着させるための政府見解で引用された「日韓共同コミュニケ」(六五年)の精神こそが、教科書記述の歪曲を迫るものであったことを論証したうえ、八六年の藤尾発言を批判する形で巧妙に提出された「昭和天皇平和主義者論」や、改憲論に立つ教科書『新編日本史』などに見られる歴史認識の独善性を指摘しつつ、こうした「歴史の偽造」を非難するアジア諸国の声に対し「過去に日本がやったことに目をそむけず、なぜそういうことがおこなわれたのか、そのよって来るところを歴史的に検討」(三八頁)することを訴えている。

  われわれ日本人が、アジアにおける唯一の帝国主義国の国民として存在したということは、個々人がそれと意識するとしないとにかかわらず、日本人に帝国主義国家の民族としての、また圧迫民族としての思考方法や意識を根強く植えつけることになった。[中略]日本内外の状況によって、戦前の日本人がもった帝国主義的な思想や意識が、第二次世界大戦後、大きく変化したことも事実である。/しかし、果たして戦前のそうした思想や意識が、戦後どれほど変化し、日本人の思想をどれくらい変えたかを、いまわれわれは改めて検討する必要に迫られているように思われる(一二〇〜一二一頁)。

  この文は評者には反語的に読み取れる。「帝国主義国家の民族としての」「圧迫民族としての」日本人がもつ思想や意識の根幹は、戦後になっても大して変わっていないと、、、、
http://www.las.osaka-sandai.ac.jp/~funtak/Papers/SNakatsuka.htm
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