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川村湊『作文のなかの大日本帝国』

投稿者: bosintang 投稿日時: 2001/03/06 00:27 投稿番号: [63 / 3669]
>中島も在ソウル(漢城)歴があり、

中島敦は南洋群島では?

1941年、南洋庁の国語編修書記(南洋現地人のために帝国の言語たる日本語=国語の教科書を編纂する担当者)として赴任してますね。
でも、現地人に「テンノウヘイカバンザイ」を暗誦させる帝国の国語教育に嫌気が差し、日記に
「土人の教科書編纂という仕事の無意味さがはっきりわかってきた。土人を幸福にするためにはもっともっと大事なことが沢山ある。教科書なんか、末の末の、実に小さなことだ。(中略)
オレはもう、すっかり、編纂の仕事に熱が持てなくなってしまった。土人が嫌いだからではない。土人を愛するからだよ」
と記して、仕事を放棄し、日本へさっさと帰ってきてしまう。

これは、朝鮮総督府の委託で普通学校の国語読本全6巻を、何の心理的葛藤もなく編纂しおおせた芦田恵之助(戦前の国語教育において一世を風靡した生活綴り方運動の主導者)と対照的。
この背景にも、「文字禍」での文字の力に対する深い洞察が影を落としているのではないか、というのが川村湊の分析。

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi
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