喫茶室「一服汁」

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茶ん汲むの戦い 湯煙の里の鬼退治 12

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/10/29 15:32 投稿番号: [10638 / 19672]
「犯人は、この中にいます!」
  ざわっ!ざわっ!
  チュドの発言にみんな驚きます。
「・・・・・・ねーねー、娘々、どうしてみんな驚くの?当たり前のことを言ってるだけじゃ・・・」
「しぃっ!チャングム。これがお約束というやつやねん。ものには手順があるんやー。問題は、いつ『ハラボジの名にかけて!』と叫ぶかやねん」
  わかったようなわからんような娘々の叱責にチャングムは小首を傾げました。

「いったいどういうことなんですか?」
「ゼン、あなたの驚きももっともですが、あなたは昨夜ミイニョを逃がしてからどこで何をしていましたか?」
「わ、私は、ウサギガメと二人で花札をしておりました」
「そうです。私たちは朝まで奴婢小屋で花札をしておりました」
  ゼンとウサギガメが叫びます。
「お、おい!そんな不在証明は成立しないぞ!」
  おもわず蒙准(モンジュン)がさえぎります。
「蒙准(モンジュン)さん、そのとおりです。彼ら同士の証言は意味がありません。しかし・・・・・・ゼン、ウサギガメ、あなたたちは酒も飲んでいましたね?」
  チュドは蒙准(モンジュン)を軽く手で制して、さらに問います。
「は、はい」
「かなり飲みました」
  二人はうなずきます。

「昨夜はけっこう冷えましたね。さぞトイレも近くなったことでしょう。で、小用はどこで足しましたか?」
「は、はぁ。外へ出ようと思ったのですが、なぜか小屋の戸の具合が悪く開かなかったので、しかたなく土間の小便壷で済ませました」
「それで、朝になってから、あらためて二人で戸を押したり叩いたりしてどうにか開いたのです」
「たしかに土間を調べた結果、人尿のあとが見つかっております。しかも屋外のトイレの小便壷はここ2、3日使った形跡がないですね。実は、あなたたちが一晩中外には出られなかったのは、このせいなんですよ」
  チュドは下僚を呼んで一本の木の棒を持ってこさせました。
「実は、小屋の外、戸のそばにこんなものが落ちていました。戸の断面とこの棒の端っこの磨り減り具合を照合した結果、傷が一致したんです。戸溝にもこの棒から削られた屑が落ちていました。つまり、つっかえ棒として外から仕掛けられたんです」
  ゼンとウサギガメは一晩中外には出られなかったというのです。チュドはさっと右手をあげました。下僚が蒙准(モンジュン)に走りより、その右手をがっちりとつかみます。
「この棒にはとげがあってね、そこには血がついていたんですよ。おや?蒙准(モンジュン)どの手の平にも傷がありますね・・・・・・これは驚いた、傷口が一致するじゃないですか」
「!」
  蒙准(モンジュン)の顔が青ざめました。

  チュドは蒙准(モンジュン)の顔を見据えて語気を改めます。
「結論からいうと、蒙准(モンジュン)どの、あなたが犯人だ!
  あなたは、鄭家での地位を高めるために、邪魔な叔父舟英(ジュヨン)を殺したのだ。叔父甥でミイニョにハァハァしていたライバルというのもあっただろうがな。温泉旅館の主人が、昨夜お前たちが露天風呂の塀の前でハァハァして口論していたのを目撃しているんだよ!さらには女風呂ものぞこうとしていたようだね。
  で、奴婢たちの目撃を防ぎ、さらには罪を着せようとして、小屋に閉じ込めるさいに使ったつっかえ棒のとげで、その右手の傷ができたってわけだ!」
  蒙准(モンジュン)は抗弁しようしますが、口を開くだけで言葉を発せません。

「キックキックキック!笑わせますね!無識なモングキは!」
  そのとき、なにやら由緒ありげな一行がそう叫んで部屋の中に入ってきました。
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