喫茶室「一服汁」

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茶ん汲むの戦い 湯煙の里の鬼退治 8

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/10/25 12:22 投稿番号: [10614 / 19672]
  チャングムとジャスティナが部屋に帰ると、すでに酒宴が始まっていました。
「二人とも遅―い!」
「湯あたりしたのかと思っちゃったわ」
  ウルルとプ・リッツの口調はややろれつが回っておりません。よく見るとお膳の周りには「ルービロポッサ」「ルービンリキ」のビンが何本も転がっています。
「あらあら、遅かったのね。偶然部屋の前を通りかかったら賑やかだったのでのぞいたら、あなたたちの部屋だったのよ」
「え!洪キコさんまで」
  洪キコの顔もほんのり、いや唐辛子くらいに赤いです。
「それで、ボクたちも宴会に引っ張り込まれたんだ」
「なー、朝までメルヘンロードやでー」
  春香(チュニャン)と娘々もいますが、こっちはお酒は飲んでいません。当時未成年の飲酒はどういう扱いだったかなんて知りませんが。ポシンたんとチハたんはお皿のルービを舐めています。

「あれ?もう空っぽ。チャングム、おらいろころ(お台所)に行って追加を頼んれくれないかしら」
  ウルルがビンを振って怪しい口調で言いました。
「は、はい」
  廊下へ出ようとしたチャングム、扉を開けたとたん、廊下から誰かが飛び込んできました。
「た、助けてください!」
  飛び込んできたのは若い娘です。服装を見るとどうも奴婢階級のようですね。美人ですが髪と服がやや乱れているようです。
「これは!」
  さっきまでの酔態はどこへやら、ウルルはすばやく彼女の手を引き、障子を開けて庭に走り出ると、縁の下に彼女を隠しました。さすが敏腕従事官です。
  ちょうどそれと入れ違いで二人の男が部屋に入ってきました。ひとりは中年で、ひとりは若者ですが、ともに立派な服装です。
「おい!ここに女が逃げてきただろ!さっさと出すニダ!」
  中年のほうが酒臭い息を吐きながら、まるでヒュンデー生産の自動車のような猛スピードでまくし立ててきました。

「なんですか、あななたちは!」
  プ・リッツは男たちをきっと見すえます。
「やかましい!」
  そう怒鳴った中年を制して若者のほうがやや丁寧に言います。
「ウリたちの奴婢が言いつけを守らずに逃亡を図ったのだ。こちらに逃げてきたはずだが」
「そうですか、奴婢が逃亡したのですね。私は左捕盗庁の秋乙泪(チュ・ウルル)従事官と申します。失礼ですがどちらのお方ですか?」
「ウリたちは河東鄭家の者です。私は鄭蒙准(チョン・モンジュン)、こちらは叔父の鄭舟英(チョン・ジュヨン)と申します」
「河東鄭家といえば、先代が猫車の製造販売で財を成して両班の身分を手に入れ、今のご当主も朝廷の要職を歴任されているはずです」
  プ・リッツが言いました。さすが新聞記者だけあって情報は完璧です。
「よくご存知ですね。私たちは貢物を取り立てるために、この近くにある領地に来たのですが、そこで働いている奴婢が逃亡を図ったので追いかけているのですよ」
  若者は口調をさらに丁寧に改めて説明しました。
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