日本は韓国より「強い」のか
投稿者: japanese_chosun 投稿日時: 2006/09/08 15:18 投稿番号: [31118 / 38959]
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で1勝2敗と韓国に負け越した日本。負けるたびに日本では、「韓国の予想外の強さ」と驚きの声があがった。でも、そもそも日本は韓国に対し「圧倒的に強い」のだろうか。日本人の意識の底にある、根拠なき対韓優越感。これは経済の世界でも根強い。
過去の対戦成績は韓国優勢
ALL日本とALL韓国の野球の対戦成績。プロ選手が参加するようになって以降の実績を見ると、2003年のアジア選手権では2−0で日本が韓国を下した。しかし、その前の2000年のシドニー五輪の3位決定戦では日本は韓国に1−3で敗れているし、予選でも6−7で負けている。WBC以前の対戦成績でも日本は1勝2敗と劣勢であり、「日本が圧倒的に強い」とはとても言えない。しかし、日本には「当然、韓国に勝つ」という空気が根強かった。誤解はどこから来たのか。
確かに、日本のプロ野球界は韓国に比べて大きい。規模の差をある程度反映する「平均的力量」も日本が勝っているのだろう。2005年に両国のプロリーグの優勝チームが戦ったアジアシリーズでは、ロッテがサムスンに予選でも決勝戦でもあぶなげなく勝った。「それぞれの優勝チーム」の力量はWBCと比べ、「平均的力」の差を映しがち。ただ、最高峰の選手だけを選りすぐるWBCとなると、両国の「平均的差」は無視できるほどのものになる、ということかもしれない。
「規模」と「強さ」は比例しない
「全体の規模では日本が勝るが、頂上部分の強さでは日韓が同等か、韓国が勝る」。この構図は、ここ10年、産業界で広まる図式と似る。例えば、鉄鋼業界。日本の粗鋼生産量は韓国の2.3倍はある。ただ、日本には高炉が新日鉄以下4社ある半面、韓国はPOSCO1社。日韓の最大手の生産能力はほぼ同じだ。
自動車でも、総生産台数ではもちろん日本が韓国を上回る。だが、企業ベースで見ると韓国は乗用車2社体制であり、うちダントツに大きく急成長する現代自動車グループの生産台数は、はや本田技研工業を抜いた。半導体や携帯電話端末などの分野では、韓国の1位企業が生産量で日本の1位を抜いた上、国別の総生産量でも韓国が日本を抜く現象が起き始めている。
もちろん、産業とプロ野球は異なる点もある。産業界の場合、WBCのようにそれぞれの国がオールスターチームを作って国別対抗戦を戦うわけではない。世界市場の中で両国の企業が入り乱れて戦う、つまり野球で例えれば世界中のプロリーグが垣根をすべて取り払い国家に関係なく総当り戦を繰り広げる、といった図式だ。
だからこそ日本が危機感を募らせるべきは、産業の分野では野球以上にトップ企業の規模の差が将来に向けて意味を持ってくることだ。研究開発は国家単位でなく企業ごとに行うのが普通だからだ。半導体や携帯電話端末で「完全な日韓逆転」が起き始めたのは、韓国がまず個別企業の規模で日本を抜き、その企業が規模の力を生かして研究開発力やマーケティング力でも日本の個別企業を抜き、最後には少数の韓国企業群が、たばになってかかる日本産業界を生産総量でも抜く、という三段跳びを実行したのだ。
野球と携帯電話
日本の牙城だった東南アジアの家電市場。2000年ごろから韓国勢の追撃に日本企業はシェアを落とし始めた。中国企業の躍進が強調されるが、同地ではまず、韓国企業に負け始めたのだ。
当時、韓国の家電メーカーの東南アジア代表は、首をかしげてこう言った。「いくら日本企業が伝統を誇るといっても、あれだけ多くの会社が広い分野を同じように手がけていたら、研究開発の予算と人材を分散せざるを得ない。選択と集中をモットーに攻める韓国企業に勝てなくなるのではないか」。経済危機後の事業分野調整政策を経て、韓国家電業界は事実上、サムスン電子とLG電子の2社体制となっていた。そして、実際、この経営者の予言は当たったのだ。
日本の市場は特殊で日本企業が異常に強い。だから、日本に住んでいると日本の弱体化が分かりにくい。しかし、まず、東南アジアで起きた「日韓逆転」は中国やインド市場、あるいは米国でも起き始めた。
WBCを取材した日本のスポーツ記者が驚いたのは、韓国野球の強さだけではなかった。ある記者はこう漏らした。「米国やプエルトリコで借りた携帯はサムスンとLG。韓国製ばかりだった。これがまた、実に使いやすかった」。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/suzuoki/20060331n593v000_31.html
過去の対戦成績は韓国優勢
ALL日本とALL韓国の野球の対戦成績。プロ選手が参加するようになって以降の実績を見ると、2003年のアジア選手権では2−0で日本が韓国を下した。しかし、その前の2000年のシドニー五輪の3位決定戦では日本は韓国に1−3で敗れているし、予選でも6−7で負けている。WBC以前の対戦成績でも日本は1勝2敗と劣勢であり、「日本が圧倒的に強い」とはとても言えない。しかし、日本には「当然、韓国に勝つ」という空気が根強かった。誤解はどこから来たのか。
確かに、日本のプロ野球界は韓国に比べて大きい。規模の差をある程度反映する「平均的力量」も日本が勝っているのだろう。2005年に両国のプロリーグの優勝チームが戦ったアジアシリーズでは、ロッテがサムスンに予選でも決勝戦でもあぶなげなく勝った。「それぞれの優勝チーム」の力量はWBCと比べ、「平均的力」の差を映しがち。ただ、最高峰の選手だけを選りすぐるWBCとなると、両国の「平均的差」は無視できるほどのものになる、ということかもしれない。
「規模」と「強さ」は比例しない
「全体の規模では日本が勝るが、頂上部分の強さでは日韓が同等か、韓国が勝る」。この構図は、ここ10年、産業界で広まる図式と似る。例えば、鉄鋼業界。日本の粗鋼生産量は韓国の2.3倍はある。ただ、日本には高炉が新日鉄以下4社ある半面、韓国はPOSCO1社。日韓の最大手の生産能力はほぼ同じだ。
自動車でも、総生産台数ではもちろん日本が韓国を上回る。だが、企業ベースで見ると韓国は乗用車2社体制であり、うちダントツに大きく急成長する現代自動車グループの生産台数は、はや本田技研工業を抜いた。半導体や携帯電話端末などの分野では、韓国の1位企業が生産量で日本の1位を抜いた上、国別の総生産量でも韓国が日本を抜く現象が起き始めている。
もちろん、産業とプロ野球は異なる点もある。産業界の場合、WBCのようにそれぞれの国がオールスターチームを作って国別対抗戦を戦うわけではない。世界市場の中で両国の企業が入り乱れて戦う、つまり野球で例えれば世界中のプロリーグが垣根をすべて取り払い国家に関係なく総当り戦を繰り広げる、といった図式だ。
だからこそ日本が危機感を募らせるべきは、産業の分野では野球以上にトップ企業の規模の差が将来に向けて意味を持ってくることだ。研究開発は国家単位でなく企業ごとに行うのが普通だからだ。半導体や携帯電話端末で「完全な日韓逆転」が起き始めたのは、韓国がまず個別企業の規模で日本を抜き、その企業が規模の力を生かして研究開発力やマーケティング力でも日本の個別企業を抜き、最後には少数の韓国企業群が、たばになってかかる日本産業界を生産総量でも抜く、という三段跳びを実行したのだ。
野球と携帯電話
日本の牙城だった東南アジアの家電市場。2000年ごろから韓国勢の追撃に日本企業はシェアを落とし始めた。中国企業の躍進が強調されるが、同地ではまず、韓国企業に負け始めたのだ。
当時、韓国の家電メーカーの東南アジア代表は、首をかしげてこう言った。「いくら日本企業が伝統を誇るといっても、あれだけ多くの会社が広い分野を同じように手がけていたら、研究開発の予算と人材を分散せざるを得ない。選択と集中をモットーに攻める韓国企業に勝てなくなるのではないか」。経済危機後の事業分野調整政策を経て、韓国家電業界は事実上、サムスン電子とLG電子の2社体制となっていた。そして、実際、この経営者の予言は当たったのだ。
日本の市場は特殊で日本企業が異常に強い。だから、日本に住んでいると日本の弱体化が分かりにくい。しかし、まず、東南アジアで起きた「日韓逆転」は中国やインド市場、あるいは米国でも起き始めた。
WBCを取材した日本のスポーツ記者が驚いたのは、韓国野球の強さだけではなかった。ある記者はこう漏らした。「米国やプエルトリコで借りた携帯はサムスンとLG。韓国製ばかりだった。これがまた、実に使いやすかった」。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/suzuoki/20060331n593v000_31.html