以前の発言でしょうか
投稿者: shinkuuboakagi00 投稿日時: 2004/11/02 01:51 投稿番号: [14614 / 49973]
三島は明治憲法への復帰を叫んでいた、などという誤解があるということについて書いたことがあります。
三島は明治憲法の天皇制と現行憲法の天皇制をくらべ、現行憲法の方がより天皇制の本質に近いとはいっていましたね。
日本の天皇は国が分裂しているときでも統一の象徴として存在していたのであるから、それは政治的統一の象徴ではなくして、文化的な統一の象徴である。
ドイツ第二帝国を真似て、天皇に権力(主権ですから権力というにはやや語弊がありますが)を持たせた明治憲法は和洋折衷のグロテスクなものといっています。
この最たるものが大正14年の治安維持法である。
国体を変革するものと、私有財産制を否認するものとを同列におくことによって(第一條)、天皇制を私有財産制、資本主義と同義語にしてしまった。この法律の「不敬」にだれも気付かなかった。
これがたとえ立憲君主制へ昇華されていってもその本質が日本の天皇制の本質たる文化的統一の象徴としての機能を失っていったことには変りがない。
戦後においても左右の全体主義に対抗する理念としての文化概念たる天皇制の追求もおこなわれず、一方で復古主義者達は単に政治概念たる天皇の復活、明治憲法的天皇の復活をもとめたにすぎない。
天皇と国民を現代的感覚で結びつけようと言うことは小泉信三がやろうとし手間違えてしまったことだと思う。小泉は結局天皇制を民主化しようとしてやりすぎて、週刊誌的天皇制にしてしまった。
ディグニティがなくなれば天皇が国民とより強く結びつくという考えが間違っていたことに小泉は死ぬまで気付かなかった。
「文化防衛論」(三島由紀夫)
これは メッセージ 14610 (honkytonk_2002_x さん)への返信です.
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