旅人木日記またはベセスダの回想

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易水寒

投稿者: unhoo 投稿日時: 2007/09/10 23:27 投稿番号: [5869 / 6473]
>風蕭々として易水寒し。
>壮士ひとたび去って復た還らず
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漢文の原文は、

風蕭蕭兮易水寒   壯士一去兮不復還

兮の字が二回出る。この字は、俳句の切れ字の「や」に似たようなもので、意味がありません。例を挙げると「荒海や佐渡に横たふ天の川」、これを漢文に訳すと「荒海兮銀河横越渡佐渡島」。

日本の漢文の先生は、兮の字を「けい」と読ませる。現代北京語では「シー」と読む。支那の古代の読み方はヒェイだったのかもしれない。ドイツの都市ミュンヒェンのヒェのような発音じゃないかと思う。

ところで荊軻が自分で「風蕭蕭兮易水寒 壯士一去兮不復還」と歌ったのだとすると、どうも興醒めです。自分で壯士と自称しては、メッキが剥げる。荊軻が失敗した後、後人が荊軻を偲んで作ったのだと思いたい。荊軻の後200年か300年に編集された『史記』にはすでに荊軻作となっていますが。
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