温州への船旅
投稿者: mamahuhu_ren 投稿日時: 2010/12/15 16:46 投稿番号: [16 / 106]
私がよく温州に出かけたのは1985年ころだ。空路はまだ開通しておらず
上海から船で24時間掛けて出かけた。特等の部屋は省長や市長とか
高級幹部しか乗れず30畳くらいある大きな部屋で風呂もついていた。
外国人は特等に乗船できた。まだ若造であった私が特等の切符を
持っているので乗船すると公安と船長がやってきた。身分証を
出せといわれるのでパスポートを提示すると「日本人なのか」
ということですこぶる親切になる。
船長は「私は日本のマイルドセブンが大好きだ」といって
暗にタバコを要求する。一箱進呈すると「日本人の○○さんは
1カートンくれた。おまえは○○さん知っているか」知っているわけ
ないよねえ。
船内では一歩も部屋から出ない。船には1等がなく2等は4人部屋。
3等は確か8人部屋。ほかは大部屋がありさらに散席といって
廊下や甲板に適当に寝る。ござの貸し出しもあった。
部屋から出ると足の踏み場もない。そこら中に船酔いで吐いたものが
ある。
食事は船長が部屋まで運んでくれた。冷えたビールがないので
昼間に船長に「3本ビールを冷やしといて」と頼んでおく。
大きな部屋にベットがひとつ。偉いさんのお供用に10数脚
折りたたみのパイプ椅子がおかれてある。
よる船が揺れると空になったビール瓶があちらにころころ
こちらにころころ。ものすごく揺れるときにはしっかり
ベットの手すりを握っていないと落とされてしまう。
船が到着してもすごい人数がひとつの出口から下船するので
すごく時間がかかる。そんなときには船長が案内して
別のところからおろしてくれた。
鉄道もない温州はまさに陸の孤島といった感じだった。
10回くらい船旅を経験したと思う。
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