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投稿者: jpwcstix 投稿日時: 2002/10/13 08:11 投稿番号: [70782 / 99628]
次の瞬間はすすり泣きであります。そして次の瞬間は号泣であります。涙の中に陛下を拝しますと、はじめは白い手袋をはめられたまま、親指をもって、しきりに眼鏡をぬぐっておられましたが、ついに両方の頬を、しきりにお手をもって、お拭いになりました。陛下もお泣きになったのであります。
陛下のお心のうちは、けだし、想像を絶するものがあったにちがいありません。みんなが号泣しているうちに、なお陛下は、しぼりだすようなお声で、念のために理由をいっておくと、次のような意味のことをおおせられました。
「太平洋戦争がはじまってから、陸海軍のしてきたことをみると、予定と結果が、たいへんちがう場合が多い。大臣や総長は、本土決戦の自信があるようなことを、さきほどものべたが、しかし侍従武官の視察報告によると、兵士には銃剣さえも、ゆきわたってはいないということである。このような状態で、本土決戦に突入したらどうなるか、ひじょうに心配である。あるいは日本民族は、皆死んでしまわなければ、ならなくなるのでは、なかろうかと思う。そうなったら、どうしてこの日本を子孫につたえることができるであろうか。自分の任務は、祖先から受けついだこの日本を、子孫につたえることである。今日となっては、一人でも多くの日本人に生き残ってもらって、その人たちが将来ふたたび立ち上がってもらうほかに、この日本を子孫に伝える方法はないと思う。このまま戦をつづけることは、世界人類にとっても不幸なことである。自分は、明治天皇の三国干渉のときのお心もちをも考えて、自分のことはどうなってもかまわない。堪え難いこと、忍びがたいことであるが、かように考えて、この戦争をやめる決心をした次第である…」。
これは メッセージ 1 (magekuri さん)への返信です.
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