ユダヤ人(再メンゴ)
投稿者: kinky_dick 投稿日時: 2002/07/27 16:59 投稿番号: [60922 / 99628]
「高校でカザール書簡の存在は教えている。だが、歴史的事実だとしても、カザールのインパクトは低い。PLOがイスラエル建国の権利を否定する根拠にしているのは間違いだ」
つまり、否定はしないが「インパクトは低い」というニュアンスでぼかしている。
「カザール書簡」というのは、十世紀のアラブ支配のウマイヤ朝時代にコルドバのカリフの総理大臣だったユダヤ人、ハスダイ・イブン・シャプルトと、時のカザール王ヨセフとの間で交わされたヘブライ語の手紙のことである。ケストラーは、「この書簡の真偽は論争の的であったが、現在では後世の書写人の気まぐれをそれなりに斟酌した上で、大体受け入れられている」と記し、同時代のアラブ側の歴史資料などと比較検討するなど、詳しい考証を行なっている。
比較言語学によって得られた最近の成果は、さらに説得的である。この方法で民族の歴史が解明された有名なものには、ジプシーのインド起源説の例があるが、アシュケナジムのイディッシュ語の起源も、見事に解明された。将来展望としては、遺伝子のDNA比較などの最新技術も駆使されるであろう。歴史はいまや立派な科学なのである。
イスラエル大使館の広報担当者の慎重な返事は、そういう歴史的事実と現在の政治のはざまであえいでいるように聞こえた。歴史ロマンの解明への道は、まだまだ、血なまぐさい葛藤の彼方にあるようだ。特に問題なのは、現地で相争うアラブ人とイスラエル人は、こういう因縁をお互いに良く知っており、日本人はまったく知らないということである。
以上で(その61)終り。(その62)に続く。
これは メッセージ 60921 (kinky_dick さん)への返信です.
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