夢の国「イラン」についていろいろ教えて

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イラン民主化への希望ー続

投稿者: fyojizzzz 投稿日時: 2004/10/30 10:30 投稿番号: [1250 / 3876]
桜井啓子「国民の宗教離れでイランは変わりつつある」(毎日新聞「エコノミスト」10月26日号)の紹介です。

かなりつまみ食い的な紹介になりますが、お許しを。

まず国民の多数が支持する改革派を退け、保守派が今年2月の国会選挙で圧勝した理由について、皆さん
ご存知の、護憲評議会による改革派候補者の締め出し以外に、

① 最高指導者は、憲法上の絶大な権限に加えて、2000人余の代理人(イスラム法学者)や金曜モスクの導師
などのネットワークを通じて全国に影響力を及ぼすことができる。

② 保守派の絶大な経済力。イラン経済の6〜8割は政府の統制下にあり、雇用や低所得者への配慮を示すこ
とで支持を獲得できた。被抑圧者財団や殉教者財団などの利益団体の存在もおおきい。

③ ブッシュ政権による反イラン政策など、国際環境の変化が保守派の反米路線を後押しすることになった。

しかし、社会の草の根を見るかぎり、イランはイスラム保守派が望むのとはまったく反対の方向に、確実に
変化している。その変化を進めている最大の要因は「ポスト革命世代」の台頭である。

人口の6割以上を占めるこの世代の特徴は、すでにあちこちで指摘されていますが、
1.高い教育水準
2.男女間格差の縮小
3.都市と農村の格差縮小
4.グローバリゼーションによって欧米の情報・文化に接している

などが挙げられています。孫引きになりますが、モナディー教授の指摘です。
「西洋社会へのあこがれが強く、英語への関心がきわめて高い。(若者の多くが)イラン政治や政治家に
無関心である。人生の成功を物質的な尺度で測る傾向が、特に男子に強く表れている。イランの伝統文化や
行事への関心が薄れている。個人主義的傾向が顕著で、親世代の起こした革命のせいで自分たちの世代は苦労
し、自由を奪われていると考える人が多い。」

また、若者の宗教離れも顕著である。イスラム法の多くは現代社会に適用できない、政治と宗教の分離が望ま
しい、と考える若者は過半数を超えている。

ただ、上のテヘランの高校生391人の調査のなかで、ベールの正しい着用を求める人が53%、女性のスポーツ
観戦を許すべきとする人がわずか5%などのように、思った以上に「女性に対する規制を肯定している人が多い。」

その他、金曜礼拝には9割が「参加しない。」断食や日々の礼拝は7割余が「する。」とのこと。
桜井さんのまとめとして「宗教の個人化、宗教活動への無関心、宗教と政治の分離を肯定といった傾向が
浮き彫りにされている。」

以上のような、将来を担う若者の要求(失業問題も含め)に答えられなければ「イスラム法学者による統治」
はいずれ重大な危機に直面することになるだろう、というのが桜井さんの指摘です。加えて、国際社会に対し
ては、

「イランには、自らの将来を自分自身の手で選び取る権利があり、それを成し遂げることのできる新しい世代が
育っていることを忘れてはならない。」との警鐘で結ばれています。
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