リスク論について:損失余命の定義
投稿者: hechiko 投稿日時: 2006/05/09 19:32 投稿番号: [1470 / 1694]
遅筆で迷惑かけます。
さて、前回の続きで、何をエンドポイントとするか、ということですが、たとえば死をエンドポイントとすると、老衰による死と交通事故による死を区別できなくなってしまいます。また、がんのように老齢になってから起こりやすい死因と労働災害のような比較的若年層に起こりやすい死因を区別することもできません。がんにならなければあと1年長く生きられた、という場合と、労働災害にあわなければあと40年長く生きられたという場合とを比較した場合、どちらを避けるべきかは明らかでしょう。
このような問題を解決するために、損失余命という概念ができました。損失余命を簡単に定義すると、そのことがなければまっとうしたであろう寿命がどの程度短くなってしまったのか、その時間ということになります。ちなみにこれは中西準子方式のほうで、他にハーバード大学の方式もあるようですが、細かくなりそうなので止めておきます。
さて、このような損失余命の概念をエンドポイントとして用いることで、異なるリスクを統一的な指標を用いて比較することが可能になりました。上の例だと、労働災害はがんよりも40倍のリスクがあるというように。
じゃあこれで無問題かというと、私はどうもそう簡単にはいかないように思うのです。
つづく
これは メッセージ 1467 (hechiko さん)への返信です.
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