森林による炭素の吸収
投稿者: hechiko 投稿日時: 2005/11/15 17:48 投稿番号: [1440 / 1694]
当然ながら木は炭素でできており、森林が成長するにしたがってどんどん炭素を貯め込んでいく。ただし、森林の成長には限界があって、ある程度まで炭素を貯め込んでしまうと、光合成による二酸化炭素の吸収と呼吸による二酸化炭素の放出がつり合い、二酸化炭素をそれ以上吸収することができなくなってしまう。極相林には二酸化炭素を吸収することができない、というのはこのような状態になっているから。
そこで、持続的に炭素を吸収するためには定期的に伐採を行う。すると、また森林は成長し、二酸化炭素の吸収を始める。
このように、単に森林による二酸化炭素の吸収といっても、短期的な炭素の貯蔵量の増加という意味と、炭素の吸収による木の成長ー伐採による炭素の持ち出しのサイクルによる持続的な吸収という二つの意味がある。
さて、件の論文で森林が炭素の放出源になっていた、というのをどう理解すればいいのか、考えてみよう。
一般に二酸化炭素の吸収量は二酸化炭素濃度や温度、降水量などによって変化し、また呼吸量は炭素の貯蔵量や温度などに依存する。
今回の場合、主に降水量が減ったせいで光合成による二酸化炭素の吸収が減る一方、温度が上昇したせいで呼吸による二酸化炭素の放出が増加し、トータルでみると二酸化炭素を放出していた、ということらしい。
つまり、これはこれまで蓄積してきた炭素を放出してしまったという意味で「森林が炭素の放出源になっていた」としているだけであって、炭素の吸収による木の成長ー伐採による炭素の持ち出しのサイクルによる持続的な吸収が出来なくなっていたという意味ではないことに注意されたい。
今回の例では急激な温度上昇が起こったために、一気に二酸化炭素の放出が起こり、結果的には二酸化炭素の放出が上回ったが、放出源となる有機物には限りがあるので、いつか平衡に至るだろうし、伐採されればまた吸収が上回ることになるだろう。
件の論文で注目すべき点は、これまでは、温暖化が起こることによって光合成による二酸化炭素の吸収が増える一方、呼吸による二酸化炭素の放出が増加し、トータルでみると二酸化炭素の吸収量、貯蔵量ともにこれまでよりも増加する、つまり負のフィードバックが起こると考えられていたのが、そうではなくて、吸収量、貯蔵量ともこれまでよりも減少する、つまり正のフィードバックが起こる、というデータを出した、という点にあるのだろう。炭素の放出源になっていた、というのは単に温暖化が急激に起こったためにたまたま数値上そうなってしまっただけであって、それが持続するわけではないし、そんなに注目すべきことではないのではなかろうか。
参考になるサイト
http://had0.big.ous.ac.jp/~hada/thema/q_and_a/co2&climax/co2&climax.htm
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/Cop6Chairman.htm
そこで、持続的に炭素を吸収するためには定期的に伐採を行う。すると、また森林は成長し、二酸化炭素の吸収を始める。
このように、単に森林による二酸化炭素の吸収といっても、短期的な炭素の貯蔵量の増加という意味と、炭素の吸収による木の成長ー伐採による炭素の持ち出しのサイクルによる持続的な吸収という二つの意味がある。
さて、件の論文で森林が炭素の放出源になっていた、というのをどう理解すればいいのか、考えてみよう。
一般に二酸化炭素の吸収量は二酸化炭素濃度や温度、降水量などによって変化し、また呼吸量は炭素の貯蔵量や温度などに依存する。
今回の場合、主に降水量が減ったせいで光合成による二酸化炭素の吸収が減る一方、温度が上昇したせいで呼吸による二酸化炭素の放出が増加し、トータルでみると二酸化炭素を放出していた、ということらしい。
つまり、これはこれまで蓄積してきた炭素を放出してしまったという意味で「森林が炭素の放出源になっていた」としているだけであって、炭素の吸収による木の成長ー伐採による炭素の持ち出しのサイクルによる持続的な吸収が出来なくなっていたという意味ではないことに注意されたい。
今回の例では急激な温度上昇が起こったために、一気に二酸化炭素の放出が起こり、結果的には二酸化炭素の放出が上回ったが、放出源となる有機物には限りがあるので、いつか平衡に至るだろうし、伐採されればまた吸収が上回ることになるだろう。
件の論文で注目すべき点は、これまでは、温暖化が起こることによって光合成による二酸化炭素の吸収が増える一方、呼吸による二酸化炭素の放出が増加し、トータルでみると二酸化炭素の吸収量、貯蔵量ともにこれまでよりも増加する、つまり負のフィードバックが起こると考えられていたのが、そうではなくて、吸収量、貯蔵量ともこれまでよりも減少する、つまり正のフィードバックが起こる、というデータを出した、という点にあるのだろう。炭素の放出源になっていた、というのは単に温暖化が急激に起こったためにたまたま数値上そうなってしまっただけであって、それが持続するわけではないし、そんなに注目すべきことではないのではなかろうか。
参考になるサイト
http://had0.big.ous.ac.jp/~hada/thema/q_and_a/co2&climax/co2&climax.htm
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/Cop6Chairman.htm
これは メッセージ 1437 (hechiko さん)への返信です.