倉澤七生・IWC63会議報告3日目(3)
投稿者: r13812 投稿日時: 2011/07/21 21:41 投稿番号: [55129 / 62227]
そのあとは、先住民生存捕鯨(ASW)で、この委員会の議長は日本。森下代表代理から、管理方法や捕獲限界など議事の内容が紹介される。
ASWに関しては、伝統的な手法により捕獲し、文化的・伝統的に重要であること、当該地域にとって必須の栄養源であること、地域消費のみ認める、また対象種が絶滅に瀕した場合は即時停止することなどが決められ、商業捕鯨とは異なる管理方式がとられて、5年ごとに科学委員会が捕獲枠を示している。国際的に認められている先住民の権利を前提としているので、なかなか深く踏み込んだ議論は難しいが、時たま地元消費のはずがスーパーで流通していたなど灰色の話が出てくる。昨年は、人口増加を理由に、鯨肉のニーズが増しているため、ザトウクジラについての新たな枠の設定を求めるグリーンランド提案について、かなり意見が割れた。
今回も消費量と頭数の変換方法などいくつか質問が出され、積み残し課題に関して小グループによる会議間の議論が行われる模様だ。ASWの基本点の見直しも行われることが望まれる。
インドが、将来的には捕鯨への依存度を減らして、地域でのウォッチング事業などに転換してほしいという意見を述べたが、これに対してロシアが噛み付いた。ロシアはインドは科学委員会よりも、先住民捕鯨について詳しいらしい。それほど科学知識を披露したことに驚愕した、これがインド政府公式見解かどうか知りたいものだと発言。デンマークがびっくりしたことにロシアに同調。インドが当惑すると、枠を下げる必要があるといったが、ロシアは帰国したらモスクワからインド政府にこのことを確認する。これがインド政府の立場でないことを望む、と再度いった。インドは、枠を下げろといったのではなく依存度を減らすべきといったのでこれはインドの立場だと切り返した。
こうした小競り合いに、不自然な対話協調路線のほころびが見え隠れする。
この後は、日本の小型沿岸捕鯨問題で、日本は、せっかくできた協調の雰囲気を壊したくないからと将来に検討の必要性を残して提案を撤回。
次のアメリカとニュージーランドの提案したIWCの将来についての決議案も、合意形成の重要さを指摘し、決議採択ではなく議長の報告書に入れるということで決着。
最後は、問題のビザについて、事務局長が報告書をもとに説明し(いくつかの国が既に参加)、長かった一日の会議が終了した。
NGOのレセプションが近くのベストウェスタンホテルで開催された。
これは メッセージ 55128 (r13812 さん)への返信です.
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