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Re: 2010年 「調査捕鯨」論争について

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2011/01/19 11:17 投稿番号: [51281 / 62227]
>これって具体的には何頭捕れば管理に必要な精度が得られるって書いてあるんですか?

理想的にいった場合、数十年間で数万頭ですが、実際は9歳以下の頭数が
足りず、うまくいってません。

>その論文って全く知らないんだけど、ネットで読めるならリンクしてください。

このトピックスの去年3月2日から12日までの間に、1990年IWC年報に掲載された
デラマーレ論文のコピーと、いくらかの議論があります。

(デラマーレ論文 2010/ 3/ 2 [ No.42661 −>1990年デラマーレ論文・補遺 2010/ 3/12 7:49 [ No.42920)

ポピュラーなのは1990年のサイエンス誌に掲載された記事ですが、これは結論だけ
簡潔に述べていて統計学的な内容には触れていません。
http://www.nature.com/nature/journal/v345/n6278/abs/345771a0.html
Nature 345, 771 (28 June 1990); doi:10.1038/345771a0
Problems of 'scientific' whaling
WILLIAM DE LA MARE

1990年だと、まだ新管理方式(NMP)の時代ですから、年齢構成のような
生物学的パラメータが捕獲数設定のために非常に重要な役割をはたして
いましたですね。それで1985年あたりから、こういうテーマでかなり詳細な
議論が行われていたようです。

ところが1994年に現在の管理方式(RMP)が採択されると、年齢構成、
再生産率、密度依存性など、個体群動態のディテールは重要度を大きく
落とします。

代わって可能捕獲数を高く設定できる最重要な要因は系群(ストック)の
特定になります。

その次に中程度に重要なのが生息数推定のバイアスと変動推定の有効性。

それらに劣後して捕獲可能数設定に影響を及ぼすのがようやく
個体群動態のディテール(年齢構成、再生産、密度依存性)、環境変化、
突然事象(流行病その他の大量死)、ということになります。
(Justin G.   Cooke,1995   ’The International Whaling Commission's Revised Management
Procedure as an example of a new approach to fishery
management’;in ブリックス、ワロー、ウルタング編”Whales, seals, fish and man”)

しかも実際にやってみると、日本の南極海調査捕鯨海域では9歳以下の
サンプルがあまり得られず、死亡率変動の激しい幼児期データが、デラマーレ
推定よりはるかに悪くなってます。

というわけで、本気で商業捕鯨を再開したかったのなら、1994年以後、調査項目
の優先順位を大きく変えようとしたはずなのですね。

系群(ストック)の特定にくじらの死体はいらないですから。
生きている鯨にタグを付けて追跡し、回遊経路を特定しながら同時に
目視や最近なら音響捜査で系群の頭数推定をするほうが先のはずです。

それをやらずに延々と耳垢栓を集めて年齢測定をし、捕獲数向上には
まったく役立たない粗い数値を出し続けていたのはなぜか、という疑問は
当然出てくるはずです。

他の公共事業同様、その有用性はどうでもよくて、とにかく事業を延々と
継続するということが自己目的化していた、というのがいちばんフィットする
説明じゃないかと思います。

>日本の致死調査が不要であること、捕殺しない手段で代替可能であることを
>証明するっていって打ち上げた調査だったはずなのに、ザトウクジラにしか
>調査をやらなかったんだよね。
>ミンククジラには何故手をつけずにスルーしちゃったのかな?

別に反日意識丸出しで調査計画立てたわけじゃないです。
もっとはるかに大掛かりで長期的な南極生態系調査の一環で、その付随的
結果として日本の調査捕鯨の無意味さがはっきりするということを、
豪州学者官僚、ニック・ゲイルズが言っていただけです。

ナンキョクミンククジラは浮上して噴気する時間が短いから、外洋で
バイオプシーサンプルを採るためには他の大型鯨類とは別枠で時間をとるとか、
バイオプシーダーツをミンク用特別仕様にしないと効率が上がらないとか、
いろいろなこと言ってます。

はじめたばかりの音響追跡との兼ね合いで、わざわざ南極までゆかずに、
温帯、亜熱帯の回遊、繁殖海域でサンプルを採るということになるかもしれません。
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