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個体群ステイタスとトレンド3

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/08/02 00:22 投稿番号: [46741 / 62227]
"Encyclopedia of marine mammals" By William F. Perrin, Bernd G. Würsig, J. G. M. Thewissen.
【Population Status and Trends/個体群ステイタスとトレンド】

I.ステイタス(状態)
_B.保全目的
保全努力の目的幅は、種の絶滅を阻止するということから、環境収容力
レベルまで個体数を戻すということまで、広い範囲をもちうる。
個体群の保全状態を計測する基準も、この範囲に広がる。

個体群が非常に小さく、減少が急速な場合にはステイタスはそ定義された
一定期間におけるその絶滅確率で評定される。

たとえばIUCNレッドリストの「 Critically Endangered (CR) - 絶滅危惧IA類」には
10年以内あるいは3世代のうち長いほうで、少なくとも50%の絶滅確率
が推定される種が割り当てられる。

明らかにこれはほとんど希望の無いケースに対する、集中的自然保護事案である。

IUCNカテゴリーの「Endangered (EN) - 絶滅危惧IB類」では20年以内か5世代の
長いほうで20%の絶滅確率、「Vulnerable (VU) - 絶滅危惧II類」では10年あるいは
3世代の長いほうで10%の絶滅確率と数値が変わる。

絶滅リスクの推定には、保全生物学で開発された個体群生存可能性分析
(PVA)の手法を用いることができる。

これは個体群サイズ、生息数トレンド、生活史の特性、自然的変動変異性、
生息地喪失のトレンド、パラメータ不確実性を評価する手法である。

非常に重いデータ要求があるわけで、従ってPVAにより評価された
海洋哺乳類の種あるいは個体群はわずかである。

このやりかたでの絶滅リスク評価の場合、十分なデータが得られないことが
多く、絶滅リスクに関連するいくつかの代理変数が測られる。

生息数の減少は明らかに絶滅と関連するので、IUCNでは10年間
(あるいは3世代)の総減少(継続的、不可逆的あるいは不明のもの)
80%を Critically Endangered (CR) - 絶滅危惧IA類、50%をEndangered (EN) - 絶滅危惧IB類、
20%をVulnerable (VU) - 絶滅危惧II類の基準としている。

個体群サイズが小さいことそのものが絶滅リスクの要因であることは
知られており、IUCNは個体群サイズが成熟個体にして50, 250, および
1000 であるような種はそれぞれ順に上記のカテゴリーにクラス分け
している。

絶滅リスクを増加させるその他の重要要因としては(1)すべての個体が
単一の一カ所に生息していること、(2)過剰な分散が交尾機会を
失わせていたり、社会性扶助を消失させていること、(3)生息地の
劣化、(4)個体群サイズの極端な振れ、が挙げられる。

IUCNはこれらのリスク要因を認識し、この要素のいくつかを個体群サイズ
あるいはトレンドの評価に連係させている。

国内立法としては米国が似たような絶滅危惧種リストを「危険種(endangered)」、
「危惧種(threatened)」としてカテゴリー分けしている。


===(つづく)===
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