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Re: 1994年のIWC調査捕鯨論争6

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/06/29 23:38 投稿番号: [45356 / 62227]
以上の部分、小松正之著「世界クジラ戦争」だと、以下のようになってます。
日本の国内世論と国外の認識のズレというのはこういうふうにして出来てくる
のだな。

===
1992年の時点では、私は日本の沿岸捕鯨の立て直しを考えていた。
「商業捕鯨の再開」には有効投票(投票権停止国と棄権を除く)の
4分の3の賛成がいる。諸外国を納得させるには、科学的根拠に
基づく説得がどうしても必要だ。
  われわれには、日本の海域には日本海の系統群と太平洋のミンククジラ
との二つのグループしかないということが、調査によって分かっていた。
しかし反捕鯨国は、日本海・東シナ海を四つに、太平洋を七つに、
オホーツク海を二つに、つまり日本周辺を全部で十三に切り分けてしまう。
その切り分けたそれぞれの海域のなかで捕獲枠を計算しようという。
それはあたかも、そのユニットのなかのクジラをそれぞれ独立した
系統群のように見なす行為であった。
  そんな小さな範囲で、それぞれの見なし系統群が絶滅しないような
捕獲枠を出そうとしても、それは無理な話である。当然、捕獲枠など
算出されない。それが「RMP」(改訂管理方式)という計算方式だった。
  そのうえ、太平洋のミンククジラを、日本沿岸を北上するミンククジラと
沖合を北上するミンククジラで四つに分けてしまう。そうなると、
13の海域x4つの亜系統群となり、捕獲枠はほとんど肉片レベル
でしか出なくなってしまう。
  なぜこのような計算方式を許したのか。私は日本の科学者たちに
問いただした。だが、どうにも皆、返答が要領を得ない。これから
いったいどうしたものかという問いにも、誰からも反応がない。
日本の科学者よりも、老獪な外国の反捕鯨の科学者たちが一枚上手
だったのだ。
  そこで私は、IWCの科学委員会がこれまで仮説として合意してきた
この計算方式が「正しくない」と証明することから始めようと提案した。
そのためには「調査捕鯨」が必要だ。実際に捕獲をしてみて、ある
一つの海域と別の海域とで、DNA構成が違っていることなど「ない」
ということを証明しなければならない。そういうつもりでシナリオを
つくってくれと、鯨類の科学者たちにお願いしたのだが、専門家たちは
誰もつくってこない。自分たちの専門分野のシナリオづくりが
苦手なようだ。
  私は当時、遠洋水産研究所の所長だった畑中寛博士に協力を仰いだ。
彼は鯨類科学の専門家ではなかった。彼に北西太平洋調査計画の叩き台を
つくってもらい、外国の科学者たちとともに調査計画をつくりあげて
いった。この調査計画は、1994年に開かれたプエルト・バラータ
(Puerto Vallarta)のメキシコ総会に提出され、賞賛に値する
という決議までもらった。
  これをその後も、5、6年以上は繰り返した。そういったプロセスを
経ることで日本の科学者も大きく力をつけることができた。グラスゴー
で味わった挫折と失望に基づく、その後の対応と鍛錬が、日本の
科学者の能力を大きく躍進させた。
===(55頁)===
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