上映中止 続く萎縮の連鎖 (1)
投稿者: r13812 投稿日時: 2010/06/21 07:21 投稿番号: [45043 / 62227]
「ザ・コーヴ」上映中止
大学にも波及、続く萎縮の連鎖
(毎日新聞 2010年6月21日 東京朝刊)
和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げた、アカデミー賞受賞の米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)。抗議行動の予告から始まった上映中止の波紋が広がっている。学問の自由・自治が保障されているはずの大学でも、「授業への支障」が理由で中止になった。萎縮の連鎖は断ち切れるのだろうか。【メディア取材班】
●上映日程決まらず
配給会社「アンプラグド」によると、同映画の劇場公開は今月26日以降、東京、大阪など全国26館が決まっていた。ところが、同映画を「反日的だ」と主張する民間団体が今月2日、ホームページで、「シアターN渋谷」(東京)や同館を運営する出版取り次ぎの日本出版販売(同)に街頭抗議活動を行うと予告すると、同社は3日、「観客や近隣への迷惑」を理由に上映中止を決めた。続いて4日には、「シネマート六本木」(同)、「シネマート心斎橋」(大阪)の運営会社「エスピーオー」が中止を発表した。抗議活動の予告があっただけで都内の上映館がなくなるという異常事態。両館は08年春、靖国神社を取り上げたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」が問題になった際も上映を中止している。
一方、この団体は上映を考えている他の館にも抗議活動を続けている。「横浜ニューテアトル」(横浜市)では12日、警察官が警備に当たる中で街宣活動があった。同館の担当者は「シャッターを下ろして営業は続けたが、拡声機からの音が場内に大きく響いた。観客にはご迷惑をおかけした」と話した。同館では「靖国」の際は30回以上の街宣があり上映を取りやめた経緯はあるが、「できれば上映したい」という。
アンプラグドは中止を決めた3館を除く23館に対して、いったん上映日程を「白紙」とし、改めて各館と調整している。同社の加藤武史社長は今月9日に東京・中野で開かれたシンポジウムで、「勇気を持って、上映する場を支えてほしい」と呼びかけた。
●「最悪の事態想定」
上映中止は大学にも広がっている。現代史の研究者らが明治大で今月17日に予定していた映画上映と出演したリック・オバリーさんの講演会は、会場の利用が最終的には認められず、中止に追い込まれた。
同大資産管理課によると、今月10日に開いた学内の検討会議で、▽上映中止の映画館が出ている▽抗議は寄せられていないが不測の事態も考えられる▽授業や教授陣らの研究に支障をきたす恐れがある−−と判断した。「最悪の事態を想定しての措置だ」(同課)という。企画した生方卓准教授(社会思想史)は「憲法で表現の自由は保障されている。しかし、大学は違った立場から判断したのだろう」と述べた。
一方、今年3月には立教大でも上映を取りやめている。企画した立教大ESD研究センターによると、太地町漁業協同組合(水谷洋一組合長)と町(三軒一高(さんげんかずたか)町長)から「映画には組合員が映り、肖像権侵害の恐れがある」と連名の抗議文書が届き、検討した結果、上映中止を決めた。団体からの抗議はなかったという。
(毎日新聞 2010年6月21日 東京朝刊)
和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げた、アカデミー賞受賞の米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)。抗議行動の予告から始まった上映中止の波紋が広がっている。学問の自由・自治が保障されているはずの大学でも、「授業への支障」が理由で中止になった。萎縮の連鎖は断ち切れるのだろうか。【メディア取材班】
●上映日程決まらず
配給会社「アンプラグド」によると、同映画の劇場公開は今月26日以降、東京、大阪など全国26館が決まっていた。ところが、同映画を「反日的だ」と主張する民間団体が今月2日、ホームページで、「シアターN渋谷」(東京)や同館を運営する出版取り次ぎの日本出版販売(同)に街頭抗議活動を行うと予告すると、同社は3日、「観客や近隣への迷惑」を理由に上映中止を決めた。続いて4日には、「シネマート六本木」(同)、「シネマート心斎橋」(大阪)の運営会社「エスピーオー」が中止を発表した。抗議活動の予告があっただけで都内の上映館がなくなるという異常事態。両館は08年春、靖国神社を取り上げたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」が問題になった際も上映を中止している。
一方、この団体は上映を考えている他の館にも抗議活動を続けている。「横浜ニューテアトル」(横浜市)では12日、警察官が警備に当たる中で街宣活動があった。同館の担当者は「シャッターを下ろして営業は続けたが、拡声機からの音が場内に大きく響いた。観客にはご迷惑をおかけした」と話した。同館では「靖国」の際は30回以上の街宣があり上映を取りやめた経緯はあるが、「できれば上映したい」という。
アンプラグドは中止を決めた3館を除く23館に対して、いったん上映日程を「白紙」とし、改めて各館と調整している。同社の加藤武史社長は今月9日に東京・中野で開かれたシンポジウムで、「勇気を持って、上映する場を支えてほしい」と呼びかけた。
●「最悪の事態想定」
上映中止は大学にも広がっている。現代史の研究者らが明治大で今月17日に予定していた映画上映と出演したリック・オバリーさんの講演会は、会場の利用が最終的には認められず、中止に追い込まれた。
同大資産管理課によると、今月10日に開いた学内の検討会議で、▽上映中止の映画館が出ている▽抗議は寄せられていないが不測の事態も考えられる▽授業や教授陣らの研究に支障をきたす恐れがある−−と判断した。「最悪の事態を想定しての措置だ」(同課)という。企画した生方卓准教授(社会思想史)は「憲法で表現の自由は保障されている。しかし、大学は違った立場から判断したのだろう」と述べた。
一方、今年3月には立教大でも上映を取りやめている。企画した立教大ESD研究センターによると、太地町漁業協同組合(水谷洋一組合長)と町(三軒一高(さんげんかずたか)町長)から「映画には組合員が映り、肖像権侵害の恐れがある」と連名の抗議文書が届き、検討した結果、上映中止を決めた。団体からの抗議はなかったという。
これは メッセージ 44993 (r13812 さん)への返信です.
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