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「私の視点」/5月8日朝日新聞オピニオン欄

投稿者: r13812 投稿日時: 2010/06/12 06:21 投稿番号: [44715 / 62227]
「私の視点」 前和歌山県教育長 小関洋治

捕鯨と教育 「生命」学べる給食導入


http://plaza.rakuten.co.jp/bluestone998/diary/201006110000

  今わが国の学校給食に、再び鯨肉を使ったメニューが採り入れられている。かつてごく普通に家庭の食卓や学校給食に登場していた鯨肉も、国際捕鯨委員会(IWC)による商業捕鯨の一時停止措置のために幻の食材と化した時代が続いた。だが、調査捕鯨で得られたミンククジラを活用することで学校給食への導入が可能となった。

  古式捕鯨発祥の地であり、現在も規制対象外の沿岸小型捕鯨が続けられている太地町がある和歌山県では、2005年1月から県内全域の小中学校で鯨肉の給食に踏み切った。この年5月に東京で開いた試食会には主に首都圏の学校給食関係者や水産庁、外務省、文部科学省などから多くの参加者があり、竜田揚げのほかハンバーグ、メンチカツ、酢豚風鯨、鯨ごはんなど8種類の調理例が紹介され、好評を得た。これまでに近畿各府県をはじめ東京、神奈川、静岡、北海道などの学校で給食に鯨肉メニューを加える動きが広がってきている。

  日本人の食生活と鯨との深いつながりや生命への畏敬(いけい)の念を反映した鯨の供養塔・過去帳・位牌、さらに鯨踊り・鯨歌などの芸能、小説の「鯨神」や「深重の海」など多彩な例は枚挙に暇がない。鯨肉の給食は日本各地の伝統的な食文化に光を当て、継承する契機となるだろう。鯨漁の舞台、熊野灘の後背地に展開する世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣(さんけい)道」にみられる自然崇拝の理念と、鯨を神と崇(あが)め自然界からの恵みに感謝する習わしとは、その精神性において共通の基盤に立っている。

  食育との関連では、鯨肉は高いたんばく質と低コレステロールの栄養バランスがとれ、学校給食用には鶏肉や豚肉とほぼ変わらない価格で入手できる価値ある食材である。自然界の食物連鎖と海洋生態系の実態に基づく海洋生物の適切な利用について学ぶ機会にもできるなど、捕鯨問題は現代の教育との間に多様な接点を持っている。

  07年5月、アラスカ・アンカレジでのIWC年次総会に出席する機会があった。ただそこでの議論は「種類によっては資源が増えている」という科学委員会の調査報告は顧みられず、捕鯨の再開はもとより保護区域設定などの重要事項に関する意思決定は4分の3の賛成を得られず、環境保護の立場と食糧・生業保全論とが対立するのみとの印象をぬぐいきれなかった。筆者も「教育の場と鯨」についてアピールを試みたが、果たしてどこまで通じたことか。その後も、海洋資源の活用と保護をめざした本来の議論が展開されているとは思えない。

  鯨に代表される水産資源は、適正に管理すれば持続可能に活用できる。深刻化する地球規模の食糧問題を踏まえ、資源管理型の捕鯨のあり方に向けて、科学的根拠に立脚し、各国が冷静に合意形成を図る英知と努力とを強く求めたい。
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