IUCNナガスクジラ資源評価の評価2
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/05/01 20:09 投稿番号: [43715 / 62227]
http://www.iucnredlist.org/documents/attach/2478.pdf
でもうひとつ興味深いのは、わかりやすいグラフの下に書いてある
注意書きですね。
「強調すべきはこのアセスメントが不確実性を含んだソース
を多く含むという条件であり、ナガスクジラの過去80年の
個体数トレンドに影響した可能性のある多くの要因を計算に
いれているわけではないという点である。
最大純加入率(#一年あたりのクジラ大人世代への参入率。2478.pdf の
3頁、Table 1: Parameters of logistic population model によると南半球で5.5%、
北太平洋6.1%、北大西洋10.5%)は乏しいデータにもとづいており、
特に北大西洋で過大評価されている可能性がある。
南半球については、南極海多数種モデル(Mori and Butterworth 2006)
がナガスクジラの初期生息数をかなり低く提示している(約20万頭)。
その理由は捕獲数の多くの部分を外的動因(餌レベルの増加)に
起因させ、内的動因(定常の餌レベルでの誕生と死亡)よりもこれを
優位に置いているからである。
論文著者はこのナガスクジラ生産性を、より早い時期のシロナガスクジラ
個体群低減によるオキアミ余剰に対応するものと考えている。
しかし論文著者はこの分析からの量的推定はtentativeなものと
見なすべきだと認知した。
上記のシンプルなモデルは、ローカルな絶滅の起った海域では、
個体群の回復が(もしそういうものがあったとしても)遅延すること
になるという、ポテンシャルな喪失要因も計算にいれていない。」
==== =
前半は、レッドリストの評価自身、かなり粗いものであるという
自己評価、自己限定ですが、後半の部分ではナガスクジラの自然状態、
大捕鯨時代以前の水準への回復を早めに見積もることになる「論文」
の欠陥について論及しています。
ここで言ってる「論文著者」というのは、この国際自然保護連合(IUCN)
レッドリスト査定をやった11人のうちの一人、ダグ・バターワースですね。
(Mori and Butterworth 2006)は↓ここにあります。
http://www.iwcoffice.org/_documents/sci_com/workshops/MSYR/Mori-Butterworth-CCAMLR-13-pp217-277.pdf
レッドリスト査定の他のメンバーも、日本の代表的な鯨類学者、
加藤秀弘氏が若い頃IWC調査船で手ほどきを受けたと大いに尊敬している
南アフリカのピーター・ベストとか、IWC科学委員会機関誌編集長の
グレッグ・ドノヴァンとか、改訂管理方式(RMP)をつくったジャスティン・
クックとか、ほとんどIWC科学委員会の出張所状態ですねw
IWC本会議では捕鯨反対派が無茶な主張をしているが、科学委員会では
日本の「調査捕鯨」は高く評価されている、というフィクションを
ふりまいている水産庁としては、これには文句はつけられないはずです。
世界的に一時下火になっていた「反捕鯨運動」が、「ゴキブリのように
いっぱいいる」はずのミンククジラだけではなく、「調査捕鯨」を
ナガスクジラにまで拡大するようになった5年前から激しく再燃した
ことを考えると、この水産庁、鯨研、バターワースによる無理筋
水産管理論の無謀さがはっきり見えてくると思います。
ミンククジラは南氷洋大捕鯨時代以来3倍に増加している、ナガスクジラ
はIWC科学委員会の他のメンバーたちが考えるよりもはるかに早く回復する
という、この森&バターワースの論文をもう少し検討してみる必要が
ありそうです。
いわゆる「クジラ食害論」、「オキアミ余剰ー>クジラ増え過ぎ」論の
一つのバリエーションとして見るとわかりやすいです。
でもうひとつ興味深いのは、わかりやすいグラフの下に書いてある
注意書きですね。
「強調すべきはこのアセスメントが不確実性を含んだソース
を多く含むという条件であり、ナガスクジラの過去80年の
個体数トレンドに影響した可能性のある多くの要因を計算に
いれているわけではないという点である。
最大純加入率(#一年あたりのクジラ大人世代への参入率。2478.pdf の
3頁、Table 1: Parameters of logistic population model によると南半球で5.5%、
北太平洋6.1%、北大西洋10.5%)は乏しいデータにもとづいており、
特に北大西洋で過大評価されている可能性がある。
南半球については、南極海多数種モデル(Mori and Butterworth 2006)
がナガスクジラの初期生息数をかなり低く提示している(約20万頭)。
その理由は捕獲数の多くの部分を外的動因(餌レベルの増加)に
起因させ、内的動因(定常の餌レベルでの誕生と死亡)よりもこれを
優位に置いているからである。
論文著者はこのナガスクジラ生産性を、より早い時期のシロナガスクジラ
個体群低減によるオキアミ余剰に対応するものと考えている。
しかし論文著者はこの分析からの量的推定はtentativeなものと
見なすべきだと認知した。
上記のシンプルなモデルは、ローカルな絶滅の起った海域では、
個体群の回復が(もしそういうものがあったとしても)遅延すること
になるという、ポテンシャルな喪失要因も計算にいれていない。」
==== =
前半は、レッドリストの評価自身、かなり粗いものであるという
自己評価、自己限定ですが、後半の部分ではナガスクジラの自然状態、
大捕鯨時代以前の水準への回復を早めに見積もることになる「論文」
の欠陥について論及しています。
ここで言ってる「論文著者」というのは、この国際自然保護連合(IUCN)
レッドリスト査定をやった11人のうちの一人、ダグ・バターワースですね。
(Mori and Butterworth 2006)は↓ここにあります。
http://www.iwcoffice.org/_documents/sci_com/workshops/MSYR/Mori-Butterworth-CCAMLR-13-pp217-277.pdf
レッドリスト査定の他のメンバーも、日本の代表的な鯨類学者、
加藤秀弘氏が若い頃IWC調査船で手ほどきを受けたと大いに尊敬している
南アフリカのピーター・ベストとか、IWC科学委員会機関誌編集長の
グレッグ・ドノヴァンとか、改訂管理方式(RMP)をつくったジャスティン・
クックとか、ほとんどIWC科学委員会の出張所状態ですねw
IWC本会議では捕鯨反対派が無茶な主張をしているが、科学委員会では
日本の「調査捕鯨」は高く評価されている、というフィクションを
ふりまいている水産庁としては、これには文句はつけられないはずです。
世界的に一時下火になっていた「反捕鯨運動」が、「ゴキブリのように
いっぱいいる」はずのミンククジラだけではなく、「調査捕鯨」を
ナガスクジラにまで拡大するようになった5年前から激しく再燃した
ことを考えると、この水産庁、鯨研、バターワースによる無理筋
水産管理論の無謀さがはっきり見えてくると思います。
ミンククジラは南氷洋大捕鯨時代以来3倍に増加している、ナガスクジラ
はIWC科学委員会の他のメンバーたちが考えるよりもはるかに早く回復する
という、この森&バターワースの論文をもう少し検討してみる必要が
ありそうです。
いわゆる「クジラ食害論」、「オキアミ余剰ー>クジラ増え過ぎ」論の
一つのバリエーションとして見るとわかりやすいです。
これは メッセージ 43714 (aplzsia さん)への返信です.
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