酪酸は「急性毒性物質」でしゅ♪
投稿者: toripan1111 投稿日時: 2010/04/30 23:03 投稿番号: [43705 / 62227]
>インタビューに応じたワトソン容疑者は、「妨害行為に使った酪酸は人体に無害なものだ」
ORL-RAT LD50 2940 mg kg-1(経口投与による急性毒性、ラット)
IPR-MUS LD50 3180 mg kg-1(腹腔内投与による急性毒性、マウス)
SKN-RBT LD50 530 mg kg-1(皮膚への塗布による急性毒性、ウサギ)
ORL-MUS LD50 500 mg kg-1(経口投与による急性毒性、マウス)
SCU-MUS LD50 3180 mg kg-1(皮下投与による急性毒性、マウス)
IVN-MUS LD50 800 mg kg-1(静脈内投与による急性毒性、マウス)
上から3番目が、皮膚への塗布による急性毒性です。毒性は、LD50 で表してあります。LD50 は半数致死量(50% lethal dose)で、それだけの量を投与されると 50% が死亡するという値です。酪酸の場合、ウサギを使った実験によれば、この値が 530 mg/kg だそうです。体重1キロあたり、0.53グラムを皮膚に塗れば半数が急性の死に至るということです。
ウサギの体重がどのくらいあるのか知りませんが、仮に5キロだっとすると、0.53 x 5 = 2.65 グラムをウサギの皮膚に塗ると、塗られたウサギの 50% は死んでしまうということになります。同様に計算すると、体重 70キロの成人男性の場合、0.53 x 70 = 37.1 グラムの塗布で半数が死に至るということになります。約 37 グラムで死ぬとなると、猛毒とまではいかないまでも、そうとうな急性毒性です。恐ろしいのは、飲んだりしなくても、約 37 グラムを皮膚に塗られただけで人が死んでしまう可能性があるという点です。これは、酪酸の酸性度などだけから考えると、異常な値です。酪酸はそんなに強い酸ではないので、このような強い毒性を持っているというのは普通は考えられないことです。
どうしてこのように毒性が強いのかについては、もう少し詳しい MSDS を見ると理解できます(詳しい MSDS は、例えば、http://www.sciencelab.com に行って、右上の検索窓で「butyric acid」を検索し、出て来たリストの中の「n-bytyric acid, reagent」をクリックするとMSDSへのリンクが見つかります)。
詳しい MSDS によると、酪酸は皮膚から容易に吸収され、吸収されると体内で代謝されて別の物質に変化し、その代謝産物は酪酸そのものよりも毒性が強いとのことです。つまり、酪酸が皮膚に付着すると、皮膚から体内に吸収され、体内で毒性の高い物質に変換されるということになります。その毒性物質は血液で体中に廻ることになるでしょうから、内蔵の細胞なども破壊されていくことになると考えられます。酪酸の皮膚投与による急性毒性が LD50 = 0.53g/kg と異常に高いのは、このように、体内で毒性の高い別の物質に変化することが原因と考えられます。致死量より少ない量であっても、皮膚に付けば体内に吸収され、組織や内蔵の細胞が破壊されるでしょうから、死には至らないまでも、内蔵などに後遺症が残る可能性があります。
酪酸を浴びた船員は、顔面が腫れて痛みを訴えているとのことです。顔の皮膚から酪酸が吸収され、表皮や皮下の組織にダメージを受けているのでしょう。体内で酪酸が代謝されて生成した毒性物質は、血流に乗って体じゅうにまわり、内蔵などにもダメージを与えていると考えられます。
このようなものを人に向けて投げつけるなどというのは、殺人未遂と言ってよいと思います。
http://sirandou.cocolog-nifty.com/siran/2010/02/post-ada0.html
ORL-RAT LD50 2940 mg kg-1(経口投与による急性毒性、ラット)
IPR-MUS LD50 3180 mg kg-1(腹腔内投与による急性毒性、マウス)
SKN-RBT LD50 530 mg kg-1(皮膚への塗布による急性毒性、ウサギ)
ORL-MUS LD50 500 mg kg-1(経口投与による急性毒性、マウス)
SCU-MUS LD50 3180 mg kg-1(皮下投与による急性毒性、マウス)
IVN-MUS LD50 800 mg kg-1(静脈内投与による急性毒性、マウス)
上から3番目が、皮膚への塗布による急性毒性です。毒性は、LD50 で表してあります。LD50 は半数致死量(50% lethal dose)で、それだけの量を投与されると 50% が死亡するという値です。酪酸の場合、ウサギを使った実験によれば、この値が 530 mg/kg だそうです。体重1キロあたり、0.53グラムを皮膚に塗れば半数が急性の死に至るということです。
ウサギの体重がどのくらいあるのか知りませんが、仮に5キロだっとすると、0.53 x 5 = 2.65 グラムをウサギの皮膚に塗ると、塗られたウサギの 50% は死んでしまうということになります。同様に計算すると、体重 70キロの成人男性の場合、0.53 x 70 = 37.1 グラムの塗布で半数が死に至るということになります。約 37 グラムで死ぬとなると、猛毒とまではいかないまでも、そうとうな急性毒性です。恐ろしいのは、飲んだりしなくても、約 37 グラムを皮膚に塗られただけで人が死んでしまう可能性があるという点です。これは、酪酸の酸性度などだけから考えると、異常な値です。酪酸はそんなに強い酸ではないので、このような強い毒性を持っているというのは普通は考えられないことです。
どうしてこのように毒性が強いのかについては、もう少し詳しい MSDS を見ると理解できます(詳しい MSDS は、例えば、http://www.sciencelab.com に行って、右上の検索窓で「butyric acid」を検索し、出て来たリストの中の「n-bytyric acid, reagent」をクリックするとMSDSへのリンクが見つかります)。
詳しい MSDS によると、酪酸は皮膚から容易に吸収され、吸収されると体内で代謝されて別の物質に変化し、その代謝産物は酪酸そのものよりも毒性が強いとのことです。つまり、酪酸が皮膚に付着すると、皮膚から体内に吸収され、体内で毒性の高い物質に変換されるということになります。その毒性物質は血液で体中に廻ることになるでしょうから、内蔵の細胞なども破壊されていくことになると考えられます。酪酸の皮膚投与による急性毒性が LD50 = 0.53g/kg と異常に高いのは、このように、体内で毒性の高い別の物質に変化することが原因と考えられます。致死量より少ない量であっても、皮膚に付けば体内に吸収され、組織や内蔵の細胞が破壊されるでしょうから、死には至らないまでも、内蔵などに後遺症が残る可能性があります。
酪酸を浴びた船員は、顔面が腫れて痛みを訴えているとのことです。顔の皮膚から酪酸が吸収され、表皮や皮下の組織にダメージを受けているのでしょう。体内で酪酸が代謝されて生成した毒性物質は、血流に乗って体じゅうにまわり、内蔵などにもダメージを与えていると考えられます。
このようなものを人に向けて投げつけるなどというのは、殺人未遂と言ってよいと思います。
http://sirandou.cocolog-nifty.com/siran/2010/02/post-ada0.html
これは メッセージ 43695 (r13812 さん)への返信です.
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