本村公弘氏/白石ユリ子氏(1)
投稿者: r13812 投稿日時: 2010/04/25 23:49 投稿番号: [43630 / 62227]
本村
地中海や奄美大島の蓄養クロマグロをお客さまに提供していることもあり、禁輸案が可決されたら困るという不安はあった。クロマグロを資源として守っていかなければならないことに異論はないが、繁殖力が強いマグロのような魚を、希少なゾウやパンダと一緒にくくるような規制には賛成できない。魚の規制で得をするのは牛肉などを輸出する欧米諸国であることを考えると、ちょっと愛国的な気分にもなる。
白石
魚を食べる国と食べない国が争うような構図は今回のマグロだけでなく、クジラでもある。大西洋のクロマグロについては、大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT=アイキャット)が約40年前から漁獲枠を決め、資源管理してきた。もちろん、枠を超えた漁獲量などの改善点は多いが、ワシントン条約のやり方がこのまま続けば、クロマグロだけでなく、次は別のマグロ、カツオ、サバと徐々に魚が食べられなくなる恐れがある。海の幸である魚に感謝する心を忘れることなく、持続可能な範囲内で魚を取って食べていけば問題はないはずだ。
立会人
ただ、ICCATの管理では不十分だという声も科学者から出ている。
白石
ICCATが行っている資源管理の内容は案外知られていない。2年前から漁獲証明制度を始め、漁獲から輸出入まで、いつ、どこで何トンを取り、蓄養いけすに入れたかなどをチェックした相手国政府の証明書がないと、輸出入ができない仕組みになった。現に水産庁は証明書に不備があれば輸入を認めていない。これは、日本がむやみにクロマグロを輸入しているわけではないことを示す。
本村
おっしゃる通り、いま日本の港でスペインなどから来たクロマグロ約2300トンが税関で足止めされている。政府がいいかげんに輸入を認めれば、世界からひんしゅくを買う。業界としても、証明制度は歓迎だ。
白石
マグロの消費大国として、日本がルールを厳格に適用していることを世界に向けて発信する必要がある。クジラの調査捕鯨が(逆の意味で)よい例だ。調査捕鯨は1987年に国際捕鯨取締条約8条に基づき、各国の権利として認められて始まったのに、日本が間違ったことをやっているかのように思われている。調査捕鯨の結果、クジラは主にオキアミを食べているかと思われていたが、人間が食べるサンマやサケなどを大量に分捕っていることが分かった。しかし、調査の成果は伝わっていない。
立会人
消費者も魚のことをよく知る必要がある。提供する側にできることは。
本村
私たちは、本物の味を届けることで魚の食育に携わっているつもりだ。天然のクロマグロだと2貫で1000円近くになるので、一般の人は食べられない。蓄養クロマグロなら、大トロが2貫525円、中トロが399円、赤身なら262円だ。この価格でも、お客さんがクロマグロだけを食べたら赤字になる。しかし、香りがあって、酸味と甘みが混ぜ合わさった本物の味を知ってほしいから、こだわっている。店に来た子供さんが、マグロがどんな魚か分かるよう、丸ごと一体置いて解体するようにもしている。南氷洋の調査捕鯨で取れたイワシクジラも、2貫262円で出している。クジラの肉がどんな味か、握りずしを通して知ってほしいからだ。
白石
回転ずしのお店は、日本の刺し身文化と魚の味覚を次世代に伝える重要な役割を担っている。庶民の手に届かなかったクロマグロが食べられるようになったのも、回転ずしのおかげ。それは誇ってよいのではないか。
地中海や奄美大島の蓄養クロマグロをお客さまに提供していることもあり、禁輸案が可決されたら困るという不安はあった。クロマグロを資源として守っていかなければならないことに異論はないが、繁殖力が強いマグロのような魚を、希少なゾウやパンダと一緒にくくるような規制には賛成できない。魚の規制で得をするのは牛肉などを輸出する欧米諸国であることを考えると、ちょっと愛国的な気分にもなる。
白石
魚を食べる国と食べない国が争うような構図は今回のマグロだけでなく、クジラでもある。大西洋のクロマグロについては、大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT=アイキャット)が約40年前から漁獲枠を決め、資源管理してきた。もちろん、枠を超えた漁獲量などの改善点は多いが、ワシントン条約のやり方がこのまま続けば、クロマグロだけでなく、次は別のマグロ、カツオ、サバと徐々に魚が食べられなくなる恐れがある。海の幸である魚に感謝する心を忘れることなく、持続可能な範囲内で魚を取って食べていけば問題はないはずだ。
立会人
ただ、ICCATの管理では不十分だという声も科学者から出ている。
白石
ICCATが行っている資源管理の内容は案外知られていない。2年前から漁獲証明制度を始め、漁獲から輸出入まで、いつ、どこで何トンを取り、蓄養いけすに入れたかなどをチェックした相手国政府の証明書がないと、輸出入ができない仕組みになった。現に水産庁は証明書に不備があれば輸入を認めていない。これは、日本がむやみにクロマグロを輸入しているわけではないことを示す。
本村
おっしゃる通り、いま日本の港でスペインなどから来たクロマグロ約2300トンが税関で足止めされている。政府がいいかげんに輸入を認めれば、世界からひんしゅくを買う。業界としても、証明制度は歓迎だ。
白石
マグロの消費大国として、日本がルールを厳格に適用していることを世界に向けて発信する必要がある。クジラの調査捕鯨が(逆の意味で)よい例だ。調査捕鯨は1987年に国際捕鯨取締条約8条に基づき、各国の権利として認められて始まったのに、日本が間違ったことをやっているかのように思われている。調査捕鯨の結果、クジラは主にオキアミを食べているかと思われていたが、人間が食べるサンマやサケなどを大量に分捕っていることが分かった。しかし、調査の成果は伝わっていない。
立会人
消費者も魚のことをよく知る必要がある。提供する側にできることは。
本村
私たちは、本物の味を届けることで魚の食育に携わっているつもりだ。天然のクロマグロだと2貫で1000円近くになるので、一般の人は食べられない。蓄養クロマグロなら、大トロが2貫525円、中トロが399円、赤身なら262円だ。この価格でも、お客さんがクロマグロだけを食べたら赤字になる。しかし、香りがあって、酸味と甘みが混ぜ合わさった本物の味を知ってほしいから、こだわっている。店に来た子供さんが、マグロがどんな魚か分かるよう、丸ごと一体置いて解体するようにもしている。南氷洋の調査捕鯨で取れたイワシクジラも、2貫262円で出している。クジラの肉がどんな味か、握りずしを通して知ってほしいからだ。
白石
回転ずしのお店は、日本の刺し身文化と魚の味覚を次世代に伝える重要な役割を担っている。庶民の手に届かなかったクロマグロが食べられるようになったのも、回転ずしのおかげ。それは誇ってよいのではないか。
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