LAWS1977オキアミ余剰≠ミンク鯨増加2
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/04/25 08:02 投稿番号: [43618 / 62227]
(つづき)
[南極圏の海洋哺乳類]
世界の鰭脚類ストックをおおまかに推定しようと試みるならば、総計
3000万頭という数字がでてくる(Scheffer 1958; Gilbert & Erickson 1977; this paper)。
粗いバイオマス(生物量)推定は、平均体重が公表されているものは
それを使い、そうでないものについては身長からの計算で補完して440万トン
という数値を得る。
アシカ科(Otariidae)とセイウチ科(Odobenidae)はこのうち約350万頭(12%)
を占める。残りの88%はアザラシ科(Phocidae)である。
経常的なバイオマスはそれぞれ30万トン(7%)と406.3万トン(93%)
である。
ストック頭数の56%、バイオマスの79%はミナミアザラシ亜科(Monachinae)
である。これは一部は、他のストックが過去200年間に激しく狩猟された
ことを反映しているが、もう一つの要素、南極圏鰭脚類のほとんど(99%)が
アザラシ科であり、しかもこれらが北洋の同類よりはるかに大きな
個体サイズであるということが重要である。
北半球のアザラシ類はゴマフアザラシ属、ワモンアザラシ、クラカケアザラシ、
タテゴトアザラシ類で、平均体重は50−60kgである。
これに対し、南極圏の各種は平均220kgになる(表1)。これは北半球の
約4倍ということになる。
南極収束線(南極前線)の南に連続している深い海、3600万平方kmに
わずかにアザラシ科の5属5種が生息しているだけで、亜種は無い。
亜南極圏のフォークランド島と南米沿岸に頭数の少ない生息群のある
ミナミゾウアザラシMirounga leoninaを唯一の例外として、すべての
個体群は南極圏に限って生息している。オットセイArctocephalus gazellaは
時々南極収束線より北から報告されている。
もっぱらパックアイスと氷山の海域に生息するアザラシ科はカニクイアザラシ
Lobodon carcinophagus、ヒョウアザラシHydrurga leptonyx、 ロスアザラシ
Ommatophoca rossiおよびウェッデルアザラシLeptonychotes Weddellである。
ミロンガ・レオニナの生態はLaws (1960)が詳述しており、アルクトセファルス・
ガゼラはBonner (1968)、パックアイス域のアザラシ類についてはBertram
(1940), Laws (1964, 1977), Oritsland (1970), Gilbert & Erickson (1977), Stirling (1971),
Erickson & Hofmann (1974), and Kaufman, Siniff & Reichle (1975)の諸論文が
ある。
北半球には9属12種のアザラシ類がおり、異なった海域に応じて多くの
亜種が存在する。北極海は1400万平方kmにすぎないのだが。
北のアゴヒゲアザラシやセイウチ各種のように、海底で摂餌する鰭脚類は
南極圏には存在しない。これは北極圏とは違い、南極圏には氷棚に覆われて
いない大陸棚が非常に少なく、大陸棚自身も北極圏に比べて深い(500m、
北極圏では200m)であるからと考えられる。
鰭脚類ファミリーが約3000万年前に北半球で出現し、寒冷期におそらく
南アメリカの西海岸沿いに熱帯域を越えたということは現在一般に受け
入れられている。その結果、連続している南大洋に拡散したのである。
アシカ科やゾウアザラシは通常緯度のより低いところにとどまっていたが、
アザラシ科は南極大陸の沿岸部まで南下している。
南半球におけるミナミアザラシ亜科の祖系、祖先の良好な証拠は、アルゼンチン
と南アフリカで発見されたPrionodelphis属の化石のみである。これは鮮新世
後期(おそらく400―500万年前)に南大西洋に生息した動物で、近縁では
あるが祖先ではない(Hendey & Repenning 1972)。
(つづく)
[南極圏の海洋哺乳類]
世界の鰭脚類ストックをおおまかに推定しようと試みるならば、総計
3000万頭という数字がでてくる(Scheffer 1958; Gilbert & Erickson 1977; this paper)。
粗いバイオマス(生物量)推定は、平均体重が公表されているものは
それを使い、そうでないものについては身長からの計算で補完して440万トン
という数値を得る。
アシカ科(Otariidae)とセイウチ科(Odobenidae)はこのうち約350万頭(12%)
を占める。残りの88%はアザラシ科(Phocidae)である。
経常的なバイオマスはそれぞれ30万トン(7%)と406.3万トン(93%)
である。
ストック頭数の56%、バイオマスの79%はミナミアザラシ亜科(Monachinae)
である。これは一部は、他のストックが過去200年間に激しく狩猟された
ことを反映しているが、もう一つの要素、南極圏鰭脚類のほとんど(99%)が
アザラシ科であり、しかもこれらが北洋の同類よりはるかに大きな
個体サイズであるということが重要である。
北半球のアザラシ類はゴマフアザラシ属、ワモンアザラシ、クラカケアザラシ、
タテゴトアザラシ類で、平均体重は50−60kgである。
これに対し、南極圏の各種は平均220kgになる(表1)。これは北半球の
約4倍ということになる。
南極収束線(南極前線)の南に連続している深い海、3600万平方kmに
わずかにアザラシ科の5属5種が生息しているだけで、亜種は無い。
亜南極圏のフォークランド島と南米沿岸に頭数の少ない生息群のある
ミナミゾウアザラシMirounga leoninaを唯一の例外として、すべての
個体群は南極圏に限って生息している。オットセイArctocephalus gazellaは
時々南極収束線より北から報告されている。
もっぱらパックアイスと氷山の海域に生息するアザラシ科はカニクイアザラシ
Lobodon carcinophagus、ヒョウアザラシHydrurga leptonyx、 ロスアザラシ
Ommatophoca rossiおよびウェッデルアザラシLeptonychotes Weddellである。
ミロンガ・レオニナの生態はLaws (1960)が詳述しており、アルクトセファルス・
ガゼラはBonner (1968)、パックアイス域のアザラシ類についてはBertram
(1940), Laws (1964, 1977), Oritsland (1970), Gilbert & Erickson (1977), Stirling (1971),
Erickson & Hofmann (1974), and Kaufman, Siniff & Reichle (1975)の諸論文が
ある。
北半球には9属12種のアザラシ類がおり、異なった海域に応じて多くの
亜種が存在する。北極海は1400万平方kmにすぎないのだが。
北のアゴヒゲアザラシやセイウチ各種のように、海底で摂餌する鰭脚類は
南極圏には存在しない。これは北極圏とは違い、南極圏には氷棚に覆われて
いない大陸棚が非常に少なく、大陸棚自身も北極圏に比べて深い(500m、
北極圏では200m)であるからと考えられる。
鰭脚類ファミリーが約3000万年前に北半球で出現し、寒冷期におそらく
南アメリカの西海岸沿いに熱帯域を越えたということは現在一般に受け
入れられている。その結果、連続している南大洋に拡散したのである。
アシカ科やゾウアザラシは通常緯度のより低いところにとどまっていたが、
アザラシ科は南極大陸の沿岸部まで南下している。
南半球におけるミナミアザラシ亜科の祖系、祖先の良好な証拠は、アルゼンチン
と南アフリカで発見されたPrionodelphis属の化石のみである。これは鮮新世
後期(おそらく400―500万年前)に南大西洋に生息した動物で、近縁では
あるが祖先ではない(Hendey & Repenning 1972)。
(つづく)
これは メッセージ 43617 (aplzsia さん)への返信です.
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