さあ!諸君!捕鯨問題だ!

Yahoo! Japan 掲示板トピックビューアー

[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

野生生物個体群の脆弱度と動物愛護

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/04/18 07:15 投稿番号: [43536 / 62227]
>捕鯨愛護の要望は命(の数)の問題であって、漁獲量の問題ではない。
>鯨種による命の重さの違いを口にするようなら、それは人種差別の変形と攻め立ててやればいい。

おっさんこの理屈気に入ってるようだね。
でも、少しでも生態学とか水産資源管理論を知ってる人や、
生物的直観に優れた人には、こういう理屈は通じないよ。
急速に知的水準を落としてるテレビや新聞の方々は騙せてもね。

キーポイントは、野生生物個体群の脆弱度がそれぞれの個体の
体の大きさに比例するというファジィ知識だ。
動物群は、体が大きければ大きいほど脆弱だということだ。

普通の人が、巨大な生物の捕殺シーンを見て畏怖を感ずる、
というのもこのことに関する直観的洞察だね。単にカワイソウ
というセンチメンタリズムを突き抜けている。

人間の生物知と言ったらいいかな。こういうものは、伝統的な
禁忌とか、原始宗教にも埋め込まれてる。もちろん現代の科学観で
分析すると不完全だったりするけど、かなりの部分当たってる(張偉龍2005)*

科学自身も不完全だから、まあ両方とも当たらずと言えども
遠からずだけど、不可逆的な崩壊が起きそうだという場合には
やめとくというのが大人の態度だな。

残念ながらオッさんが例にした南極海のクロミンククジラ、
ザトウクジラ、ナガスクジラの等重量捕殺互換性が等価か
不等価かという計算は、皆様の鯨研、水研はやってないけど、
日本近海についてはやってる。

結論は不等価だ。(面倒な人はここからあとは読まなくても
いいです。そのかわり「クジラカワイソウ」というプリミティブな
表現をする人たちを馬鹿にするのはもうやめましょう。)

日本周辺海域、太平洋側でやっている調査捕鯨(JARPN   II)の
結果報告、SC−J90-JR15によると、調査海域に分布していた
ミンククジラの総頭数はシーズン前期に7,338頭、後期に2,976頭。
イワシクジラは前期に7,744頭、後期に5,406頭。
ニタリクジラは前期に1,677頭、後期に9,797頭。
マッコウクジラは前期に15,929頭、後期に20,292頭。
ここで、前期というのは5−6月、後期は7−9月。

これは個体群の一部だから資源評価(アセスメント)には使わない
ことと、注意深く注意書きが書いてあるね。
http://www.iwcoffice.org/_documents/sci_com/workshops/SC-J09-JRdoc/SC-J09-JR15.pdf
4頁
(資源評価に使えないような不完全な調査を、なぜ税金かけて、
国際公共財を毀損しながら2002年から2007年まで6年間も
やったのかとう疑問もあるのだけれど、この問題にはまたあとで
戻ってこよう。)

この日本近海/沖合調査捕鯨の研究計画の不備はさておくとして、
実際にこの日本の操業海域で推定された鯨類が、毎年4%捕鯨
されたとしてどういう変化を遂げるのかという推定が「食害論」
にとって重要な問題です。

だけど、今日のところはその食害(除去)効果に入る以前の問題。

______
*   http://www.seaaroundus.org/researcher/dpauly/PDF/2005/JournalArticles/FuzzyLogicExpertSystemToEstimateIntrinsi cExtinctionVulnerabilitiesOfSeamountFish esToFishing.pdf
A fuzzy logic expert system to estimate intrinsic
extinction vulnerabilities of marine fishes to fishing
海洋魚類の漁業に対する固有の絶滅脆弱性を
推定するためのファジィ論理エキスパートシステム
William W.L. Cheung , Tony J. Pitcher, Daniel Pauly

(つづく)
[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

Yahoo! Japan 掲示板 アーカイヴ

[検索ページ] (中東) (東亜) (捕鯨 / 捕鯨詳細)