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Re: 無意味かつインチキ調査捕鯨が終了なり

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/06/03 08:03 投稿番号: [35524 / 62227]
(つづき)
これで「グローバル・スケールの関数反応曲線パラメーター推定法を開発した」なんて
言ったら誰でもあきれるわな、そりゃ。

去年はメロード(成魚)じゃなくコウナゴ(稚魚)を食べていたという話だけれど、
これも同じ鯨が今日と明日、あるいは来週、周囲の魚の群の状況によってどう対応
したのかというのがわからないから、なんとも関数模型の作りようが無いな。

ゴム吸盤で音波発信水深計付けて魚探で群の状態を観察し、時々網を入れて魚の現物を
確認するというふうな、アラスカやカリフォルニアや南極でやってるような研究は、
鯨研は好きではないらしい。

おまけに、湾内、湾周辺の鯨の頭数とその移動、出入りがどうなってるのかというのも
調べてないらしい。それでIWC専門家パネルに、飛行機で観測すべきだと言われたんだね。
水産庁、鯨研としては、飛行機じゃあ獲って肉を売りさばくってことが出来ないし、
天下り会社、共同船舶の儲けにならないことはやるだけ損、という考え方なのだろうね。

これはクレプスの教科書に出てきた総合図式にかかわる問題だ。

===========================
関数的、発展的、集合的対応を一つの補食者ー被食者
システムについて測定できれば、補食者の_総合的_
対応が計測できる(図13.19)。
―――――――――――――
再生産      \
          数量的対応   \
集合的対応    /
                   総合的対応
          関数的対応   /
発達的対応    /
―――――――――――――
==========================
これが岡村他SC-J09-JR14.pdfが参考文献として指示してる生態学の一般的な
教科書2001年版ね。集合的、発達的、数量的、関数的の各対応型の説明は
No.35436 にあります。

数量的対応というのは、湾内にイカナゴがいっぱいいるという時には、例年なら
湾外を素通りして北海道のほうへいってしまう鯨も、湾内に立ち寄るという
対応だね。これがあるかないかで、永年の均衡図式のメカニズムが違ってきます。

この図式は今年の学生が使ってる最新版、第6版ではこうなってます。
―――――――――――――
再生産      \
          数量的対応   \
集合的対応    /
                  総合的対応
摂餌反応     \
                  
          関数的対応   /
発達的対応    /
―――――――――――――
Charles J. Krebs, Ecology 6th Ed. p.202
初級学問も年々進歩してるんだね。

鯨研ご自慢の「階層的ベイジアンモデル」とか、英国のサイトから無料で
ダウンロードできるWinBUGS という優れもののソフトウェアは、
こういう込み入った構造を不確実性フルレンジで組み込んで分析する
ソフトなんだよ。

鯨がいつも直線的な対応しかしないなんて、モデル構築素人の仕事に、
立派な名前のついた高級な道具を使っても、かえってハッタリの幼稚さが
目立つだけだな。

更にここまでは鯨vs.イカナゴvs.漁師の三すくみゲームだったんだけど、
クレプスの教科書のもっと後のほうを見ると、もっと多くの生物の複雑な
からみの中で物事を分析する方法が書いてある(第20章コミュニティー動態)。

1970年代、80年代にはアリューシャン諸島付近で、ラッコがウニを食べて、
昆布が食い荒らされるのを制御していたのだけれど、1990年代、2000年代
になるとシャチが(たぶん鯨が少なくなったせいで)ラッコを襲うように
なり、昆布が壊滅したという絵がカラーで載ってるね。これはまだ単純な
モデルだけれど、キーストーン種としてのラッコ、という説明がある(413頁)。

フィッシングダウンの説明もあって、「生態系の最上位の種(鯨)だけを
保護すると生態系を乱すことになる」という森下説が、そもそも現実に
即してないということをはっきりさせてますよ。

人間がいちばん苛烈に最上位種から獲り降ろしをして、生態系全体の
栄養段階を低めているのだ、という1998年のダニエル・ポウリーの
説が多くの研究者に支持され、精緻化されて今や初級の学生も知って
いなければいけない定説になっているということが示されてる(416頁)。

更に大きな撹乱があって生態系コミュニティーが不均衡の動態を示す
ようになると、どういう分析手法を使うのかというのが第21章。
だいたいこのあたりまで読んでないと、サイエンス誌やネーチャー誌の
論文読んでも意味解らないと思う。
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