IWC専門家パネルによるJARPN II審議
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/05/05 07:57 投稿番号: [34120 / 62227]
提出された論文のいくつかで、他の研究からの情報を取り入れることに十分な努力が
なされていないということをパネルは注記した。鯨の食性と「水産生態」の過去の研究
からは多くの知見の体系が蓄積されており、これらは商業捕鯨で収集されたものや
JARPN Iによるデータ収集と分析、ならびに他の学際的調査から得られた結果と識見等
である(前者はIWC, 2001; Kawamura, 1973; 1980; Nemoto, 1957; Nemoto and Kawamura, 1977、
後者はたとえばPICES1 and ESSAS - Ecosystem Studies of Sub-Arctic Seas. http://pices.int/)
これらの情報を取り入れることにより、作業の科学的基盤は研究の広い領域で強化
されるだろう。ここで言う領域には鯨類分布、生息数、食性、占有生息域、
鯨類餌種の分布、生息量および個体群動態等が含まれる。
このレビュー/審議はJARPN IIプログラムのみについてのものであるが、JARPN II
の作業を過去の広範な調査から何がわかっているのかという文脈でとらえることは
重要である。このことによりJARPN IIの寄与を鯨類摂食生態に関する知見の現状総体
のなかでより良く評価することが可能になる。
パネルは以下のことを示唆する(suggests 太字)。
2009年年次総会に提出される改訂論文において、JARPN IIの消費量推定は鯨類の
消費についてのより広い文献および海洋哺乳類の消費に関するより広い文献の文脈
の中に位置づけられるものとすること。
さらに、鯨類による消費量推定を漁業および餌種生物量の視点から提示することは
価値あるものとなろう(これは相対性の指標を与え、魚類ストック動態に影響を与える
数々のプロセスの強度を簡単に直観的に与えることになる。たとえば2009年年次総会
の改訂論文は、生態系モデルとの結合のための判定、および結合の中での判定として
鯨の消費量を餌種生物量と漁業水揚げ高との対比で示すことができる(後者はある程度
行われている)。(生態系モデルとの結合については4.4項参照)
JARPN IIで収集された広範な領域におよぶデータは、物理的環境、鯨類および
その餌種の相互関係を調査するいくつかのアプローチを自由に手にする射程を
作り出した。多種多様なアプローチを用いることにより、餌種と鯨類の分布、
環境変動の鯨類食性に対する影響、その他類似の考察にかかわるプロセスに
ついての理解を増やすことになるだろう。実証的統計手段に依拠した直接的
なアプローチのいくらかは、JARPN IIで収集された価値ある学際的データセット
を探索する補助となるだろう。このことは対象プロセスの予測モデルを開発する
可能性につながるかもしれない。このような見地に立ってパネルは以下のような
中期的、長期的アプローチを追求することを推奨/勧告する(recommends
pursuing太字)。
・海洋学的データ、餌種分布および目視調査データを結合し、餌種と鯨の分布が
いかに海洋学的条件と関連しているのかを調べる。鯨類分布が餌種分布とどう
関連しているのかを調べる。この観点から、 SC/J09/JR36で述べられている
空間的モデルアプローチはさらに洗練され、拡張される必要がある。
・鯨が鯨の餌とともに捕獲されたエリアで観察された餌種の分布を結合し
(ミクロ・スケール照合)、鯨の摂餌がその捕獲されたエリアでの餌種入手
可能性をどれだけ良く反映しているかを統計的に評価する。
・上記にリストアップしたアプローチにより得られた複数の結果を、すでに
得られており、当作業委員会に提出された餌種選択性に関する結果と比較する。
付け加えると、これらの分析を行い、比較することはまた、通常海洋哺乳類と
その餌種の相互関係を調査するのに用いられている非致死的調査という
代替手段を評価することに寄与する。この代替手段とは、補食者と餌種の間
での空間的連関(たとえば集団反応)の、特に沿岸領域での分析を意味する。
これについては更に8.2節で議論する。
=================================
以上、4.3.2節おわり。
いろいろなところで科学的根拠の欠如や説明責任の放棄が指摘されてますね。
これを一般的な言い方で言うと「科学になってません」ということです。
次はいよいよ、鯨研、水産庁が完全に誤解してしまっている生態系モデル、
Ecopath/Ecosimを問題にする4.4節です。
なされていないということをパネルは注記した。鯨の食性と「水産生態」の過去の研究
からは多くの知見の体系が蓄積されており、これらは商業捕鯨で収集されたものや
JARPN Iによるデータ収集と分析、ならびに他の学際的調査から得られた結果と識見等
である(前者はIWC, 2001; Kawamura, 1973; 1980; Nemoto, 1957; Nemoto and Kawamura, 1977、
後者はたとえばPICES1 and ESSAS - Ecosystem Studies of Sub-Arctic Seas. http://pices.int/)
これらの情報を取り入れることにより、作業の科学的基盤は研究の広い領域で強化
されるだろう。ここで言う領域には鯨類分布、生息数、食性、占有生息域、
鯨類餌種の分布、生息量および個体群動態等が含まれる。
このレビュー/審議はJARPN IIプログラムのみについてのものであるが、JARPN II
の作業を過去の広範な調査から何がわかっているのかという文脈でとらえることは
重要である。このことによりJARPN IIの寄与を鯨類摂食生態に関する知見の現状総体
のなかでより良く評価することが可能になる。
パネルは以下のことを示唆する(suggests 太字)。
2009年年次総会に提出される改訂論文において、JARPN IIの消費量推定は鯨類の
消費についてのより広い文献および海洋哺乳類の消費に関するより広い文献の文脈
の中に位置づけられるものとすること。
さらに、鯨類による消費量推定を漁業および餌種生物量の視点から提示することは
価値あるものとなろう(これは相対性の指標を与え、魚類ストック動態に影響を与える
数々のプロセスの強度を簡単に直観的に与えることになる。たとえば2009年年次総会
の改訂論文は、生態系モデルとの結合のための判定、および結合の中での判定として
鯨の消費量を餌種生物量と漁業水揚げ高との対比で示すことができる(後者はある程度
行われている)。(生態系モデルとの結合については4.4項参照)
JARPN IIで収集された広範な領域におよぶデータは、物理的環境、鯨類および
その餌種の相互関係を調査するいくつかのアプローチを自由に手にする射程を
作り出した。多種多様なアプローチを用いることにより、餌種と鯨類の分布、
環境変動の鯨類食性に対する影響、その他類似の考察にかかわるプロセスに
ついての理解を増やすことになるだろう。実証的統計手段に依拠した直接的
なアプローチのいくらかは、JARPN IIで収集された価値ある学際的データセット
を探索する補助となるだろう。このことは対象プロセスの予測モデルを開発する
可能性につながるかもしれない。このような見地に立ってパネルは以下のような
中期的、長期的アプローチを追求することを推奨/勧告する(recommends
pursuing太字)。
・海洋学的データ、餌種分布および目視調査データを結合し、餌種と鯨の分布が
いかに海洋学的条件と関連しているのかを調べる。鯨類分布が餌種分布とどう
関連しているのかを調べる。この観点から、 SC/J09/JR36で述べられている
空間的モデルアプローチはさらに洗練され、拡張される必要がある。
・鯨が鯨の餌とともに捕獲されたエリアで観察された餌種の分布を結合し
(ミクロ・スケール照合)、鯨の摂餌がその捕獲されたエリアでの餌種入手
可能性をどれだけ良く反映しているかを統計的に評価する。
・上記にリストアップしたアプローチにより得られた複数の結果を、すでに
得られており、当作業委員会に提出された餌種選択性に関する結果と比較する。
付け加えると、これらの分析を行い、比較することはまた、通常海洋哺乳類と
その餌種の相互関係を調査するのに用いられている非致死的調査という
代替手段を評価することに寄与する。この代替手段とは、補食者と餌種の間
での空間的連関(たとえば集団反応)の、特に沿岸領域での分析を意味する。
これについては更に8.2節で議論する。
=================================
以上、4.3.2節おわり。
いろいろなところで科学的根拠の欠如や説明責任の放棄が指摘されてますね。
これを一般的な言い方で言うと「科学になってません」ということです。
次はいよいよ、鯨研、水産庁が完全に誤解してしまっている生態系モデル、
Ecopath/Ecosimを問題にする4.4節です。
これは メッセージ 34119 (aplzsia さん)への返信です.
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