sh1psさんにも聞いておきましょう。
投稿者: crawlingchaos_g 投稿日時: 2004/08/16 10:50 投稿番号: [3169 / 62227]
a君が逃げた問題なんですがね。
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『絶滅の生態学』宮下和樹著 思索社(1989)より抜粋。
家畜をある土地に放牧するかわりに野生動物を自由に繁殖させ、その一部をうまく収穫していった場合にどれぐらいの収量(生肉量)をあげられるかという問題を南アフリカのローデシアで調査実験が1964年頃おこなわれた。
これによれば、調査のおこなわれた約13,000ヘクタールの土地にはいろいろな野生動物がとりまぜて約4,000頭近く生息しており、そのうちの約25%(941頭)を毎年捕獲してもかまわないという。
これは生肉量に換算すると約54t、つまりこの土地では野生動物一頭を支えるのに約3.4ヘクタールの面積が必要で、そこから毎年収穫できる生肉量は1ヘクタール当り4.2kgということになる。
ローデシアのこの土地はもともと家畜、とくに牛の放牧には適さないので、たとえ牛を放牧したとしても12ヘクタール当り1頭以下という少ない頭数しか支えることができない。それゆえ、そこから生産されると見込まれる生肉量は1ヘクタール当り3.4kgと計算され、野生動物を収穫したときより約1kg少なくなり、おまけに管理のために手間を要する。
すなわち、肉の生産という面だけから見れば、この土地では家畜を放牧するよりも野生動物を放牧する方がはるかに有利なのである。
このような一見奇妙な結論が引き出されるのには、やはりそれ相応の理由がある。
熱帯アフリカでは降雨量が少ないため、植物がよく繁茂しないサバンナあるいはそれに近い広大な地域が広がっており、そこにアフリカを象徴するゾウやシマウマなどの多様な野生動物が生活している。
これらの地帯では、乾期には地表水が欠乏するのと同時にその塩分濃度が極端に高くなるため、家畜がそれを飲むといろいろの障害が起こる。
とくにある地域におけるフッ素の含量は、多くの動物に生理的な障害を引き起こす限界値といわれる18〜25ppmをはるかに突破してしまうことが多く、家畜は骨軟性にかかってしまうといわれる。
ところが、野生動物の方はこのような悪条件にも耐えうるばかりか、恐ろしい風土病に対しても、家畜にないような強い抵抗力を持っている。
さらに、牛や羊は放牧地に生えている好きな草だけを選んで集中的に食べてしまうので、結果的には、餌として不好適な草や潅木などが生い茂るのを助長してしまい、放牧地としてのその土地の価値を著しく低下させてしまう。
ところが、野生動物の場合には、各動物種がそれぞれ違う植物を好み、またそれぞれ異なった餌のとり方をするので、そこにあるあらゆる植物が有効に利用され、しかもそうした「自然の剪定」によって、植生は大きな変化を受けることなく長く保たれる。おまけに、この地方は一年を通じて気温が高いため、家畜は消耗が激しくてなかなか太れないのに対し、野生動物はもともとそのような気候によく適応しているので発育もきわめて早いのである。
このような理由から、家畜を放牧するよりも野生動物を《放牧》したほうが有利であるという面白い結論が導き出された。
さらに、このことは、こうした地方において野生動物がもっとよく保護された場合には単位面積当りの彼らのあたま数が驚くほど増加しうる、という事実によっても裏付けられよう。
と、まあ
畜産だけが効率の高い肉の生産方法ではないという一例でしたが、これは海洋にも当てはまることでしょう。
絶対条件としては種の多様性の維持であることは疑いようのないことです。
それを広く浅く利用していくことは可能なのだということを上記の文章は示していますが、sh1psさんどう思われます?
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『絶滅の生態学』宮下和樹著 思索社(1989)より抜粋。
家畜をある土地に放牧するかわりに野生動物を自由に繁殖させ、その一部をうまく収穫していった場合にどれぐらいの収量(生肉量)をあげられるかという問題を南アフリカのローデシアで調査実験が1964年頃おこなわれた。
これによれば、調査のおこなわれた約13,000ヘクタールの土地にはいろいろな野生動物がとりまぜて約4,000頭近く生息しており、そのうちの約25%(941頭)を毎年捕獲してもかまわないという。
これは生肉量に換算すると約54t、つまりこの土地では野生動物一頭を支えるのに約3.4ヘクタールの面積が必要で、そこから毎年収穫できる生肉量は1ヘクタール当り4.2kgということになる。
ローデシアのこの土地はもともと家畜、とくに牛の放牧には適さないので、たとえ牛を放牧したとしても12ヘクタール当り1頭以下という少ない頭数しか支えることができない。それゆえ、そこから生産されると見込まれる生肉量は1ヘクタール当り3.4kgと計算され、野生動物を収穫したときより約1kg少なくなり、おまけに管理のために手間を要する。
すなわち、肉の生産という面だけから見れば、この土地では家畜を放牧するよりも野生動物を放牧する方がはるかに有利なのである。
このような一見奇妙な結論が引き出されるのには、やはりそれ相応の理由がある。
熱帯アフリカでは降雨量が少ないため、植物がよく繁茂しないサバンナあるいはそれに近い広大な地域が広がっており、そこにアフリカを象徴するゾウやシマウマなどの多様な野生動物が生活している。
これらの地帯では、乾期には地表水が欠乏するのと同時にその塩分濃度が極端に高くなるため、家畜がそれを飲むといろいろの障害が起こる。
とくにある地域におけるフッ素の含量は、多くの動物に生理的な障害を引き起こす限界値といわれる18〜25ppmをはるかに突破してしまうことが多く、家畜は骨軟性にかかってしまうといわれる。
ところが、野生動物の方はこのような悪条件にも耐えうるばかりか、恐ろしい風土病に対しても、家畜にないような強い抵抗力を持っている。
さらに、牛や羊は放牧地に生えている好きな草だけを選んで集中的に食べてしまうので、結果的には、餌として不好適な草や潅木などが生い茂るのを助長してしまい、放牧地としてのその土地の価値を著しく低下させてしまう。
ところが、野生動物の場合には、各動物種がそれぞれ違う植物を好み、またそれぞれ異なった餌のとり方をするので、そこにあるあらゆる植物が有効に利用され、しかもそうした「自然の剪定」によって、植生は大きな変化を受けることなく長く保たれる。おまけに、この地方は一年を通じて気温が高いため、家畜は消耗が激しくてなかなか太れないのに対し、野生動物はもともとそのような気候によく適応しているので発育もきわめて早いのである。
このような理由から、家畜を放牧するよりも野生動物を《放牧》したほうが有利であるという面白い結論が導き出された。
さらに、このことは、こうした地方において野生動物がもっとよく保護された場合には単位面積当りの彼らのあたま数が驚くほど増加しうる、という事実によっても裏付けられよう。
と、まあ
畜産だけが効率の高い肉の生産方法ではないという一例でしたが、これは海洋にも当てはまることでしょう。
絶対条件としては種の多様性の維持であることは疑いようのないことです。
それを広く浅く利用していくことは可能なのだということを上記の文章は示していますが、sh1psさんどう思われます?
これは メッセージ 3168 (crawlingchaos_g さん)への返信です.
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