鯨類の保護について

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1.地球温暖化

投稿者: capt_paul_watson 投稿日時: 2008/06/10 17:33 投稿番号: [2 / 2396]
地球温暖化の海洋ないし南極の生物圏に与える影響は非常に広範で甚大なものとなる恐れがあります。真っ先に絶滅するであろう種の候補としてホッキョクグマがよく例に挙げられますが、クジラたちも深刻さの度合いでは引けを取りません。南極で大きな氷山が融けて海に流れ出す映像を、皆さんもニュースでよくご覧になるでしょう。氷床の流出を止める栓の役割を果たす大陸周辺の棚氷の面積が縮小してしまうと、氷床が一気に崩壊していく事態も考えられます。それによって周辺海域の塩分濃度や水温が大きく変化し、南極の生態系を支える食物連鎖の最下段にあたる藻類の増殖、冬季のアイスアルジーの形成阻害など大きな影響をもたらします。ひいては、それを捕食するオキアミ、またそれを捕食するクジラをはじめとする多数の生物群集に大きな混乱を引き起こすでしょう。そうした場合に、シロナガスクジラはもちろんのこと、捕鯨関係者が"海のゴキブリ"と揶揄するミンククジラでさえ、ペンギンやアザラシ、魚やイカなどの他の競合種よりは一足先に絶滅の淵へと突き進むことになるでしょう。
  もう一つのクジラに関係する温暖化の影響は、低緯度の沿岸に棲むイルカやクジラたちに関わるものです。海水温の上昇は、富栄養化とともに、赤潮の原因となる一部の褐虫藻や藍藻、ウイルスなどの増殖を招きます。これらのうちには、ヒトを含む哺乳類に死に至る強い毒性を持つ種類もあります。鯨類の場合、噴気孔からこれらの一部が体内に入り重篤な症状を引き起こす高いリスクを持っています。毒性がないものでも、種構成の単純化や酸欠など様々な問題を引き起こすことがあります。とりわけ、こうした海域で繁殖するザトウクジラやセミクジラなど一部のヒゲクジラにとっては、抵抗力の弱い未成熟個体の死亡率増加につながる要因となるでしょう。
  そして、地球温暖化が行き着くところまでいった暁には、地球全体の大洋の底を取り巻き、気候変動にも大きな役割を果たしているとされる海水の大循環に異常が生じ、最悪停止して海が成層化してしまう破局的な事態も予想されます。その影響を真っ先に被るのは、深海からの湧昇流に栄養塩類の供給を依存している南極海の生態系に他なりません。鉛直の循環がなくなってしまうと、海水表面の温度がぐんぐん上昇していくことになり、成層化に拍車がかかります。そして、藍藻類の爆発的な増殖により、急激に海中の溶存酸素が消費し尽くされ、ほとんどの海洋生物が死滅することに──。温暖化を引き起こすもととなる化石燃料の石油は、かつて地質時代の一時期にもそうした温暖化による"海洋無酸素事変"が起こった結果、大量の藻類の屍骸が沈降・堆積したことにより生成されたとの説が有力です。そのような環境では、クジラや海鳥はおろか、魚ですら生き残ることは不可能です。
  日本近海に棲む生物相とその分布の変化、あるいはエチゼンクラゲやトビエイの大繁殖など、私たちの周辺の海でもいま様々な異常事態が起こりつつあります。ミンククジラの生態に限らず、海の生物圏に人類にとって未知の部分があまりにも多く残されている中で、今後温暖化が進行していった場合にどのような変化が起こりうるのか、そのすべてを予測することはまったく不可能です。
  海洋では、各種の藻類やサンゴなどが石灰として海中に溶け込む二酸化炭素を固定し、一時的に在庫を持つことで、森林と同様に温暖化を抑制する働きを担っていることが、最近の研究で明らかになりつつありますが、温暖化による白化現象によるサンゴの減少に見られるように、このまま人類の活動による温室効果ガスの排出が続けば、温暖化をますます加速する可能性もあります。このほかにも、深海中のメタンハイグレードの解放、極地方の氷の減少に伴うアルベド変化など、海洋と極地の環境は温暖化を促進する"正のフィードバック効果"に大きく関わっています。
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