捕鯨は日本の恥

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変化してきたIWC

投稿者: maeenntotyau 投稿日時: 2010/02/10 22:42 投稿番号: [5787 / 15828]
「モンゴルには海がありません。しかし、海に面する国々と同様に人類共通の財産である海洋資源に関する権利を有しています。世界に向けて海のない内陸国にも海洋資源に積極的に関わる強い意志があることをお伝えします」

  山口県下関市で五月末まで開かれた国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会は、例年に増して、対立と不信の構図を浮き彫りにした。そうした異様さは、初参加のモンゴル代表団がプレスルームに配布したこのメッセージからも知ることができる。日本文で千二百字を超す長文だが、要点をまとめると次のようになる。

  (1)地球環境は一層悪化し、内陸国も深刻な影響を受けている(2)このままでは今世紀は飢餓と難民の世紀になろう(3)人類の飢餓を救う切り札として海洋資源の科学的で公正で持続可能な開発をすべきだ(4)海こそが共有の未来を切り開く「生きる場」である。内陸国の立場から海洋資源の持続的利用の重要性を訴え、実にわかりやすい主張である。だが大国のエゴと強弁がまかり通って、正論が通用しないのがIWCの現状である。どうしてこうなったのか。それを理解するためには、クジラとIWCのここに至った道筋をたどる必要がある。


「秩序ある捕鯨」の組織


  捕鯨の歴史は、乱獲の歴史でもあった。それは鯨油が重要な工業資源になっていたからだ。よく知られたことであるが、一八五三年にペリーが軍艦を率いて浦賀にやってきたのは、太平洋でクジラを追いかける米国船団に、燃料の薪や飲料水の提供を日本に要求するのが目的だった。

  鯨油、とくに大型のマッコウクジラの皮脂油がロウソクの原料として重宝がられた。十八世紀、ロンドン市内で夜間の犯罪が多発した。路上が暗いためと判断した市当局は、夜間照明用に鯨油でつくったロウソクを大量に燃やして街頭を明るくすることにした。効果は抜群、痴漢やひったくりなどが大幅に減ったという。今も昔も犯罪心理は共通しているようだ。

  こうして欧米の諸国は競って世界中の海でクジラを乱獲した。とくにマッコウクジラが狙われた。そしてロンドンに世界最大の鯨油取引市場が誕生した。二百五十年余も鎖国政策をとってきた江戸幕府が、ついに開国に踏み切らざるをえなかったのもクジラに一因があったわけだ。

  そうした歴史を経て一九四六(昭和二十一)年、やっと「鯨類の適当な保存を図って捕鯨産業の秩序ある発展を可能にする」ことを目的に国際捕鯨取締条約(ICRW)が締結された。そして同条約に基づいて一九四八(昭和二十三)年、IWCが設置された。つまりIWCは捕鯨を続けるための国際組織として結成されたことをまず認識しなければならない。

  この時はオーストラリア、カナダ、フランス、オランダ、ノルウェー、南アフリカ、イギリス、アメリカ、旧ソ連、ブラジル、デンマーク、ニュージーランド、アルゼンチン、チリ、ペルーの十五カ国が加盟した。当然ながらすべてが捕鯨国で、IWCの役割は加盟各国の捕獲数を決めることだった。さすがにロウソクの原料としての需要はなくなったが、鯨油は低温でも凍らず、高温でも粘性を失わないことから自動車や飛行機などの潤滑油に最適とされ、利用価値は高かった。必然的に世界一の工業国米国は最大の捕鯨国でもあった。

  鯨油を採取したあとは鯨肉も含めすべてを捨てる国々の組織だから、関心は鯨油価格の動向だけ。クジラを獲り過ぎると鯨油市況の下落は避けられない。資源保護の視点がゼロとは言い切れないが、主眼は鯨油の市場価格を安定させるところにあった。だから鯨油価格のカルテルを行うためにIWCは存在したといっても過言でない。

  発足時のメンバーで、今も捕鯨推進の立場にあるのはノルウェーだけである。中立だが持続的利用を支持するのがロシアとデンマーク、残りの国は声高に捕鯨反対を主張する側にいる(カナダは八二年に脱退、ペルーは分担金未納で投票権停止)。ちなみに日本の加盟が認められたのはサンフランシスコ平和条約が調印された一九五一(昭和二十六)年のことだった。

  捕鯨派が手のひらを返すように反捕鯨派に変身したのは、安価で高性能の化学合成潤滑油がつぎつぎに開発され、鯨油の商品価値がなくなったからだ。また鯨油は極低温でも凍結しない特性から軍事用として潜水艦用の不凍液に利用されていたが、これも工業製品で十分に対応ができるようになった。かくして捕鯨国は商業捕鯨から手を引き出した。

  ところが欧米諸国はクジラにまったく無関心になったわけではなかった。なんと今度は「人間と最も親しい動物」という感傷的に仲間意識を持つよう世論を操作する作戦に出た。それには当時急速に普及しつつあったテレビが一役かった。

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