戦争の大儀
投稿者: io144 投稿日時: 2002/10/07 21:27 投稿番号: [9395 / 232612]
戦争には正しい理由が必要だ。
日本ではこれを 「戦争の大儀」 と言う。欧米では戦争のイデオロギーと言う。
では、戦争の ”正しい” 理由と何か。
結論から言えば、正しい理由などというものはありえない。
人間の脳は子孫を残すという宿命を背負っているために、あるいは食して個体を存続していくために、欲望を生み、その欲望を満たしたときに快楽を生じるように設計されている。これが人間の言動の根本原因だ。したがって、人間の言動の裏には、常に何らかの快楽を追求する欲望がかくされていると思ってまちがいない。
旧約聖書には、「人間は自分が正しいとみなすことを決して行ってはならない」(申12−8)とか、 「人間の考えることは破滅をもたらす」(詩52)とか、「人の道は、自分では正しく見える。主は動機を測(はか)る。」(箴言21−2) と書いてある。
世界的に有名な投機家で慈善家であるジョージ・ソロスも、「人間の構築物は、全てなんらかの意味で不完全である。」 とか 「完全な知識は到達不可能である。」 とか 「完璧はわれわれには到達できないものである。」 と書いている。
戦争の大儀に関連して最もこっけいなのは、大日本帝国が捻出した 「大東亜共栄圏」 の構想だろう。
この構想は、アジアは一つ屋根の下、という日本書記に書いてある 「八紘一宇」 の教えを戦争の大儀としたものだ。
これは戦争の大儀としては正しいかもしれないが、戦争そのものは大儀を実行しなかった。逆に、この大儀に反することを行っていた。
南京の大虐殺や、中国人を使った毒ガスの人体実験や、朝鮮半島からの強制労働だ。
「八紘一宇」 の大儀は、戦後になって占領軍の指導のもとで始めて日の目を見た。
笹川良一はA級戦犯で絞首刑が確定していたが、「八紘一宇」 のスローガンを国民に広く訴えることと、競艇の売上金の一部を慈善事業に寄付していくということを条件に釈放された。
彼がTVで流していた 「地球はひとつ人類は皆兄弟」 のスローガンは 「八紘一宇」 の大儀そのものだ。
北朝鮮の拉致問題は実にけしからんことであるが、われわれはこの問題にどのように接していけば良いのであろうか。
人間の考えることは全て間違っているからどのように対処するべきなのか困ってしまう。次のようにすれば良い。
我々のご先祖様が裁判官として、我々の言動の裁判を行う、と肝に命ずるのだ。この裁判で、ちきんとした説明ができるのであれば、その言動は正しかったことになる。
旧約聖書ヨブ記31−14には、「神が裁きに立たれるとき、何と答えられよう。」 とあり、ヨブ記31−4には、「神はわたしの道を見張り、わたしの歩みをすべて数える。」 とある。
常に神に監視されている、と思うことが人間の欲望を根底とする言動の抑止力になる。
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.