ノムヒョン大統領の野心
投稿者: hangyosyufu 投稿日時: 2003/05/27 21:49 投稿番号: [71546 / 232612]
盧大統領は在韓米軍の規模縮小を視野に入れ、軍備拡張に乗り出した
ジョージ・ウェアフリッツ(東京支局長)
李炳宗(ソウル)
トリップワイヤ(触れると爆発する仕掛け)――韓国の軍事境界線付近に展開する米軍部隊は、数十年前からそう呼ばれている。最大の任務は、北朝鮮が攻撃してきたら真っ先に血を流すこと。そこから米軍は自動的に、韓国防衛のために戦うことになる。
だが先週、現地の米軍第2歩兵師団を訪れた韓国の高建(コ・ゴン)首相は、米軍の使命について「前線での協力関係」という言葉を使った。この表現は、米兵を「盾」扱いすることに対する米国内の怒りを静めるためだ。リオン・ラポート駐韓米軍司令官も、トリップワイヤは「破綻した概念」だと述べた。
こうした言葉だけの議論は、米韓の溝を露呈させている。
今週、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が訪米し、就任以来初めてジョージ・W・ブッシュ大統領と会談する。焦点は北朝鮮の核問題だが、その背後にはアメリカが進めている在韓米軍の役割の見直しがある。半世紀に及ぶ米韓関係で最大の懸案事項だ。
米国防総省は、公式には「米軍は求められるかぎり駐留する」としている。だが、9.11テロや昨年韓国全土で繰り広げられた反米デモ、米軍のイラク侵攻を経て、米政権は疑問をいだきはじめていると、米平和研究所のウィリアム・ドレナン副所長は言う。「これ以上、自分たちの命を犠牲にする必要があるのかと、アメリカ人は考えている」
韓国政府は、その答えをすでに出したのかもしれない。盧は昨年12月、大統領に当選してわずか数日後に、在韓米軍の規模縮小を見据えた軍事計画の策定を韓国軍幹部に指示した。
盧は反米デモをたしなめ、核危機を強調するなど、米軍を引きとどめる努力もしている。だが一連の言動をみれば、韓国の防衛はいずれ韓国政府が主導権を握るつもりでいることは明らかだ。
米軍が北を先制攻撃?
もちろん、米政府は今すぐ朝鮮半島から全面撤退するつもりはない。だが、韓国に駐留する戦闘部隊の縮小については、数カ月前から本格的に議論している。
米韓両国は3月、高官レベルの交渉を開始。首都ソウルにある広大な龍山米軍基地を、年内に南方へ移転することで合意した。
ドナルド・ラムズフェルド米国防長官も3月、韓国には軍事境界線沿いに「前線抑止型の兵力を供給する能力がある」と発言。米軍第2歩兵師団を帰還させるか、韓国南部へ後退させるか、近隣の国に再配備するか、「両国で協議している」ことを明らかにした。
軍事アナリストによれば、仮に米軍が北朝鮮の核施設に先制攻撃を行った場合(94年に核開発をめぐる米朝協議が決裂したとき、当時のクリントン政権は先制攻撃の寸前までいった)、北朝鮮は射程圏内にいる米軍部隊を攻撃する可能性がある。全面戦争は始めたくないが、米軍には報復するためだ。
米軍が前線の任務を韓国軍に移譲すれば、こうした危険はなくせるだろう。韓国も人口は北朝鮮の2倍、GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)は30倍もあるのだから、現在の米軍の役割を担う能力があると大半の専門家はみている。
しかし韓国国内には、米軍が前線から後退すれば、ブッシュ政権は韓国政府に相談せずに北朝鮮を先制攻撃するのではないかと、危惧する声も少なくない。
韓国がめざす防衛の自立
米軍が撤退する事態を韓国人の多くが心配する一因は、ここにある。中高年以上の世代は、在韓米軍の規模や地位は南北統一の実現までは変わらないと信じてきた。朝鮮戦争で米軍が多大な犠牲を払ったことを忘れていないため、朝鮮半島の平和維持には米軍の存在が不可欠だという思いが強い。
「前線に米軍がいなければ、再び戦争が起こる可能性は高くなる」と、ビジネスマンの呉炯万(オ・ヒョンマン)(58)は言う。「米軍の撤退を求めてデモをする若者に、祖国を守ることはできないだろう」
韓国国防省は先週、ここ10年で最大規模の長期軍備増強計画を発表した。スパイ衛星や空中警戒管制レーダーシステム、潜水艦、長距離ミサイル調達など、いずれも北朝鮮の脅威に対抗するものだ。
その予算は最大で260億ドル。政府は現在GDPの2.7%を占める国防費も、2020年までに3.5%に引き上げる意向だ。
これは本格的な軍備拡張だ。新規購入計画を見るかぎり、韓国が地上軍だけでなく、現在は米軍に依存している空・海軍の増強もめざしていることがうかがえる。
最近、韓国の公文書に「防衛の自立」という表現が急に増えた。「流行語のようだ」と、国防大学の韓庸燮(ハン・ヨンソブ)教授は言う。「自立とは、在韓米軍の存在意義が変わりつつあるという意味でもある」
言葉だ\xA4
ジョージ・ウェアフリッツ(東京支局長)
李炳宗(ソウル)
トリップワイヤ(触れると爆発する仕掛け)――韓国の軍事境界線付近に展開する米軍部隊は、数十年前からそう呼ばれている。最大の任務は、北朝鮮が攻撃してきたら真っ先に血を流すこと。そこから米軍は自動的に、韓国防衛のために戦うことになる。
だが先週、現地の米軍第2歩兵師団を訪れた韓国の高建(コ・ゴン)首相は、米軍の使命について「前線での協力関係」という言葉を使った。この表現は、米兵を「盾」扱いすることに対する米国内の怒りを静めるためだ。リオン・ラポート駐韓米軍司令官も、トリップワイヤは「破綻した概念」だと述べた。
こうした言葉だけの議論は、米韓の溝を露呈させている。
今週、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が訪米し、就任以来初めてジョージ・W・ブッシュ大統領と会談する。焦点は北朝鮮の核問題だが、その背後にはアメリカが進めている在韓米軍の役割の見直しがある。半世紀に及ぶ米韓関係で最大の懸案事項だ。
米国防総省は、公式には「米軍は求められるかぎり駐留する」としている。だが、9.11テロや昨年韓国全土で繰り広げられた反米デモ、米軍のイラク侵攻を経て、米政権は疑問をいだきはじめていると、米平和研究所のウィリアム・ドレナン副所長は言う。「これ以上、自分たちの命を犠牲にする必要があるのかと、アメリカ人は考えている」
韓国政府は、その答えをすでに出したのかもしれない。盧は昨年12月、大統領に当選してわずか数日後に、在韓米軍の規模縮小を見据えた軍事計画の策定を韓国軍幹部に指示した。
盧は反米デモをたしなめ、核危機を強調するなど、米軍を引きとどめる努力もしている。だが一連の言動をみれば、韓国の防衛はいずれ韓国政府が主導権を握るつもりでいることは明らかだ。
米軍が北を先制攻撃?
もちろん、米政府は今すぐ朝鮮半島から全面撤退するつもりはない。だが、韓国に駐留する戦闘部隊の縮小については、数カ月前から本格的に議論している。
米韓両国は3月、高官レベルの交渉を開始。首都ソウルにある広大な龍山米軍基地を、年内に南方へ移転することで合意した。
ドナルド・ラムズフェルド米国防長官も3月、韓国には軍事境界線沿いに「前線抑止型の兵力を供給する能力がある」と発言。米軍第2歩兵師団を帰還させるか、韓国南部へ後退させるか、近隣の国に再配備するか、「両国で協議している」ことを明らかにした。
軍事アナリストによれば、仮に米軍が北朝鮮の核施設に先制攻撃を行った場合(94年に核開発をめぐる米朝協議が決裂したとき、当時のクリントン政権は先制攻撃の寸前までいった)、北朝鮮は射程圏内にいる米軍部隊を攻撃する可能性がある。全面戦争は始めたくないが、米軍には報復するためだ。
米軍が前線の任務を韓国軍に移譲すれば、こうした危険はなくせるだろう。韓国も人口は北朝鮮の2倍、GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)は30倍もあるのだから、現在の米軍の役割を担う能力があると大半の専門家はみている。
しかし韓国国内には、米軍が前線から後退すれば、ブッシュ政権は韓国政府に相談せずに北朝鮮を先制攻撃するのではないかと、危惧する声も少なくない。
韓国がめざす防衛の自立
米軍が撤退する事態を韓国人の多くが心配する一因は、ここにある。中高年以上の世代は、在韓米軍の規模や地位は南北統一の実現までは変わらないと信じてきた。朝鮮戦争で米軍が多大な犠牲を払ったことを忘れていないため、朝鮮半島の平和維持には米軍の存在が不可欠だという思いが強い。
「前線に米軍がいなければ、再び戦争が起こる可能性は高くなる」と、ビジネスマンの呉炯万(オ・ヒョンマン)(58)は言う。「米軍の撤退を求めてデモをする若者に、祖国を守ることはできないだろう」
韓国国防省は先週、ここ10年で最大規模の長期軍備増強計画を発表した。スパイ衛星や空中警戒管制レーダーシステム、潜水艦、長距離ミサイル調達など、いずれも北朝鮮の脅威に対抗するものだ。
その予算は最大で260億ドル。政府は現在GDPの2.7%を占める国防費も、2020年までに3.5%に引き上げる意向だ。
これは本格的な軍備拡張だ。新規購入計画を見るかぎり、韓国が地上軍だけでなく、現在は米軍に依存している空・海軍の増強もめざしていることがうかがえる。
最近、韓国の公文書に「防衛の自立」という表現が急に増えた。「流行語のようだ」と、国防大学の韓庸燮(ハン・ヨンソブ)教授は言う。「自立とは、在韓米軍の存在意義が変わりつつあるという意味でもある」
言葉だ\xA4
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.