小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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朝日新聞社説

投稿者: masa4618 投稿日時: 2003/05/25 13:08 投稿番号: [71178 / 232612]
05月25日付

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■日米会談――蜜月の効果と歯がゆさ


  テキサスの牧場を舞台に、小泉首相とブッシュ米大統領は仲の良さを存分にアピールした。日米の首脳がかくも長時間、額を寄せあったのは初めてだろう。

  大統領にすれば、フランスやドイツがイラク戦争にそっぽを向いたなかで、支持を貫いた首相に対する最大限のもてなしに違いない。中央情報局による機密ブリーフィングにさえ同席させる厚遇ぶりだった。

  この親密さがあってこそだろうか。大統領は北朝鮮問題で、日本側の立場にこれまでよりも踏み込んだ配慮を見せた。

  大統領は「拉致された日本国民の行方が完全に解明されるまで、米国は日本を完全に支持する」と語った。拉致問題を解決するために、米国の後押しは意味がある。大統領の表明を歓迎したい。

  両首脳は、核問題の平和的な解決をめざすことを、あらためて確認した。首相は会談後の記者会見で「大統領は、北朝鮮への対応はイラクとは違うとはっきり表明してくれた」と強調した。

  だが、首相が「平和的な解決のためには対話と圧力が必要だ」と述べたように、会談の焦点は、北朝鮮に核計画を放棄させるためにどう圧力をかけるかに置かれた。

  北朝鮮の脅しには屈しない。態度を改めないなら「より強硬な措置」も考える。これは、先の米韓首脳の共同声明でうたわれた「追加的措置」よりも強い表現だ。

  首相は加えて、麻薬輸出や違法行為による外貨獲得など、北朝鮮の犯罪行為に対する取り締まりを強化することもあげた。

  「より強硬な措置」とは、北朝鮮が使用済み核燃料の再処理などを始めれば、経済制裁も辞さないということだ。

  日米のこのメッセージを、北朝鮮は重く受け止めるべきである。

  米朝中の3者協議に、将来は日韓の参加が欠かせないことでも両首脳は合意した。北朝鮮をまじえた対話の窓口を閉じないという意思表示でもある。

  小泉首相には、この会談を踏まえ、今度は北朝鮮をどう対話に引き出すかを考えてもらいたい。その意味で、これから続く日中、日ロ、日韓の首脳会談は重要だ。

  「世界のなかの日米関係」。両首脳は会談を通じて、日米同盟の大切さをうたいあげた。唯一の超大国と第2の経済大国の同盟だ。北朝鮮問題にとどまらず、国際社会で果たすべき役割は小さいはずがない。

  そうであればこそ、イラク戦争をめぐって危機にひんした国連安保理の立て直しや、米国の単独行動主義に対する国際社会の懸念といった問題についても、率直に語り合ってもらいたかった。

  ところが、発表によれば、同盟の証しとして語られたのはイラク周辺国への自衛隊派遣といった、日本の貢献策ばかりだ。

  プールサイドの密談を含め、2人はたっぷり話し込んだ。首相の方は親密な友人ならではの苦言や注文をしたのだろうか。


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