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イランの核武装の論文(4)

投稿者: humhumu456 投稿日時: 2003/03/09 15:49 投稿番号: [54763 / 232612]
3.イランの核兵器開発の動機と核兵器取得への道

イランが核兵器開発を行う動機には次の4点が考えられる。①イラクの通常戦力及び大量破壊兵器に対する抑止力を確保する。②米国の西アジアに対する影響力を減殺する手段を確保する。③イスラエルの核兵器及び通常兵器への対抗手段を確保する。④アジアの大国としての象徴として保有する。

第1の対イラク抑止力については、次のような経緯が考えられる。イランとイラクとは西アジアの覇権を巡り、過去幾度か合い争ってきた仇敵である。また、1980年9月から1988年7月まで続いたイラン・イラク戦争を通じて化学兵器の応酬があった。湾岸戦争終了後のUNSCOMが行ったイラクの大量破壊兵器に関する査察を通じて、イラクが化学兵器のみならず核兵器及び生物兵器の製造を計画していたことが明らかとなった。こうしたことから、イラクよりも優れた兵器の開発、即ち、核兵器開発に向かうことは自然の成り行きだろう。

第2点の対米戦略は、次のような経緯が考えられる。2001年9月11日の米国における同時多発テロをきっかけにして、米国はアフガニスタンに侵攻したが、その結果パキスタンや旧ソ連邦の構成国であったタジキスタン・トルクメニスタン等に事実上米軍基地が建設された。このため、西アジアに対する米国の影響力が格段に強くなった。この地域は世界的な石油産出地帯であり、主要産業が石油産業であるイランにとっては重要な問題である。また、1979年以降米国による一方的な経済制裁を受けており、何らかの形でこの制裁を打開する方策が必要である。このような西アジアにおける米国の影響力を減殺する手段として核兵器は十分な価値がある。

第3の対イスラエル戦略は、次のような経緯が考えられる。イスラエルは中東における最も強大な通常戦力を持つ軍事国家である。また、イスラエル自身は核兵器の保有を曖昧にしているが世界各国はイスラエルが実質的な核保有国であると認めており、シャロン政権が最近パレスチナに対して世界世論を無視した強気の行動に出ている背景には、この通常戦力と核兵器があるものと思われる。このイスラエルの核兵器に対抗する手段として核兵器を持つことは、アラブ世界共通の目標であり、イスラム諸国会議機構に加盟していないイランにあっても当然のことであろう。

最後に、核兵器が出現して以降、核兵器は国際社会における大国としての象徴である。イランは、何かと国際社会から疎外されているが、こうした環境を打開する手段として、核兵器の保有を試みることは自然であろう。

イランが核兵器を取得する道には①旧ソ連邦構成国からの核兵器の不正な取得、②密かに核原料物質等を海外で取得して自国内で開発、③ロシア及び中国等の支援を受けて自国で開発、④すべて自国で開発する、の4つが考えられる。

1992年にソ連邦の後継国として、ロシアが核拡散防止条約上の核保有国として認められ、それまで核兵器が配備されていたベラルーシ・カザフスタン・ウクライナは非核保有国となった。この結果、旧ソ連の核兵器をすべてロシアに輸送してロシアが一括管理することとなったが、ロシア国内の混乱が長く続きその管理能力に疑問を持たれており、一部分が行方不明になったとの噂が飛び交った。そして、行方不明核兵器の一部分がイラン・イラク・パキスタン等に流れているのではないかとの憶測が生まれた。

インド・パキスタン・イスラエル等実質核兵器保有国は、核兵器の原料物質や製造装置を取得して、それを基にしてリバース・エンジニアリングにより自国の技術を確立して、核兵器を開発したと言われている。特に、旧ソ連邦構成国では核兵器が削減され、核兵器の原料物質及び製造装置ならびに核技術者が余り、こうした物資・技術者が闇市場に出回りつつある。現実に、ヨーロッパ諸国の税関で、闇市場の物資が押収されたという記事が新聞紙上をにぎわしている。そこで、イランにも闇市場から流入することが考えられる。

ロシアと中国とは、イランと原子力協定等を結び平和目的のための原子力開発に協力している。ロシアとの関係では、1992年にイランの技術者がカザフスタンの核兵器関連の金属工場を訪問し、1995年1月にはロシア・イラン原子炉等の供給協定を、1995年8月にはロシア・イラン燃料供協定を締結した。1999年1月ロシア2つの研究機関とモスクワ航空研究所がイランに各技術を提供しているとして米国が当該機関を取引停止にしたことがある。中国との関係は、1980年代の半ば頃から中国が各技術情報の主たる提供者となり、1992年に中国とイランが原子炉2基の供給協定を締結し、1995年になって米国の圧力を受けて同供給協定を停止した。今後も、これらの協力が起こりうるものと思われる。
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