小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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拉致被害者5人自ら永住決断☆☆☆☆☆

投稿者: antishogun 投稿日時: 2002/12/01 12:19 投稿番号: [28103 / 232612]
携帯電話が鳴った。

  「私たち夫婦も日本に残ります。残って子供たちを待ちます」

  北朝鮮による拉致事件の被害者の対応にあたる内閣官房参与の中山恭子の耳に飛び込んできたのは、帰国中の被害者の1人、蓮池薫の声だった。

  10月24日午前9時半過ぎ、首相官邸の官房副長官室。中山の周りには、官房副長官の安倍晋三、外務省アジア大洋州局長の田中均、官房副長官補の谷内正太郎らがいた。

  電話の内容を聞いた安倍は、「責任は政府が負いましょう。政府の意思で5人を北朝鮮に返さないと決めましょう」と宣言した。電話を受ける前、中山は出席者に、他の3人の被害者が日本に残る意思を伝えてきていることを伝えていた。

  田中は「5人を北朝鮮に戻さないと困る」と訴えていた。だが、最後に残った蓮池夫妻の決断、そして安倍の強い決意の前に、沈黙せざるを得なかった。

  協議の経過を聞いた事務の官房副長官・古川貞二郎は谷内に、「君1人で首相に報告してくれ」と命じた。谷内は小泉純一郎に、「5人は政府の意思として戻さないと決めます」と説明。小泉は、「よし、それで行こう」と言い切った。それまで小泉が頼りにしてきた、北朝鮮との信頼関係を重視する「田中路線」から軌道修正した瞬間だった。

  夕刻、首相執務室に官房長官の福田康夫、外相の川口順子、安倍、中山が集まり、この方針を最終確認。福田は記者発表するため、執務室を後にした。

  日本に帰国した北朝鮮による拉致事件の被害者5人は、政府が「永住」方針を発表する前に、自らの意思で日本に残ると伝えていたことが30日、関係者の証言で明らかになった。

  ◆余   裕◆

  10月15日に被害者5人が帰国した当初、外務省アジア大洋州局長の田中均は余裕の表情を見せていた。

  この時期、政府は田中の目算通り、5人をいったん北朝鮮に戻し、家族を連れて再来日させる日程を確定するとの線で動いていた。田中と極秘の交渉相手の間の“約束”はそれほど重いものと受け止められていた。

  「被害者の子供たちは学校もあり、来月(11月)中の来日は無理だそうですが、北朝鮮は来日に反対していません」

  田中は首相官邸にそう報告した。順調に見えた。

  だが10月16日、北朝鮮が国際社会との約束を裏切って核開発計画を進めていることが明るみに出て、潮目は徐々に変わる。

  官房副長官補の谷内正太郎は北朝鮮への不信感をあらわにし、政府部内で、「五プラス八か、ゼロかだ」と繰り返した。「5人を日本に残し、亡くなったとされる8人の消息を追及すべきだ。北朝鮮に戻したらゼロから始めなければいけない」という意味だった。

  一方の田中は、「北朝鮮政府は5人に『家族も連れて帰ったらどうか』と聞いたが、5人が『子供に日本人であることを話していない』と断った経緯もある」と説き、「すべて合意ずくで進めなければいけない」と強調して回った。
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