北朝鮮核実験の背後にあるもの1/2
投稿者: komash0427 投稿日時: 2006/10/16 20:43 投稿番号: [229614 / 232612]
北朝鮮核実験の背後にあるもの(10/16)
お馴染み?日経ネットアイから
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/sunohara/index.html
国際世論をあざ笑うかのように核実験を強行した北朝鮮に対して、日本政府は11日、日本独自の制裁措置を決めた。
7月、9月に実施している措置に次ぐ第3弾で、
(1)北朝鮮からの農水産品など全産品の輸入差し止め
(2)すべての北朝鮮籍船舶の日本国内への入港禁止
(3)北朝鮮籍を持つ人の入国の原則禁止――
の3本柱が骨子。さらに国連安全保障理事会が制裁決議を採択したことを受け、安倍晋三首相は日本政府として金融制裁拡大などを念頭に追加的措置を講じる意向を表明した。
制裁内容を決定した会議の後、安倍首相は「日本人の生命、財産を守る立場から北朝鮮の行動を容認するわけにはいかない」と強調。日本が率先して厳しい態度を表明することで、国際社会も一丸となってこの問題に対処すべきだとのメッセージを世界に向けて発信した。
だが、日本がいくら声高に制裁強化を表明してみても、それらが「金正日総書記を頂点とする北朝鮮指導部に核開発計画を断念させるほどの効果を持つ」と信じている人間は残念ながら、世界に一人もいないのが実情だ。
カギ握る中国
「北朝鮮を本当に制裁で締め上げるためには中国の協力が欠かせない」――。
米政府だけでなく、日本政府の関係者の間でもそれは半ば「常識」として語られている。慢性的なエネルギー・食料不足に悩む北朝鮮にとって、その二つを供給してくれる中国は文字通り、「命綱」のような存在。その二つを握る中国の動向が全体の制裁効果を左右するのは明らかだからだ。
父ブッシュ政権で国防次官補を務め、1992年1月の第1回米朝協議に臨んだこともあるジェームズ・リリー元駐韓米大使によると、1994年の核危機の際、当時のクリントン米政権が軍事オプションを真剣に考えていることを察知した中国は、米朝対話を成就させるために北朝鮮へのエネルギー供給を材料に使って、北朝鮮指導部(当時は金日成主席)に圧力をかけていた形跡があるという。後に、子ブッシュ政権が6カ国協議の議長役として中国を担ぎ出したのも、そうした中国の北朝鮮に対する影響力を経験則から学んでいたからにほかならない。
北朝鮮の体制を揺さぶる人民元
その中国が再三反対したにもかかわらず、なぜ北朝鮮は核実験を断行したのだろうか。自ら命脈を絶つかのような暴挙の影に潜む「謎」を探り出していくと、核実験という狂行に北朝鮮を走らせた原因がおぼろげながら見えてくる。
この点について、第1期ブッシュ米政権で北朝鮮交渉の窓口を務め、米政府特使として平壌を訪問したこともあるケリー前国務次官補(東アジア・太平洋担当)は「昨年時点で、北朝鮮が中国を困らせるような問題を起こすとは思われていなかった」とした上で、「北朝鮮はここに至るまでの(6カ国協議をはじめとする)プロセスの中で、中国の対応を不快に思っていたのかもしれない」と分析する。
ケリー氏が「最近、北朝鮮を訪問した中国人学者らに聞いた」という話によると、平壌以外の北朝鮮郊外では昨今、中国の通貨・人民元が北朝鮮の市民社会に「闇通貨」として浸透しつつあるという。「北朝鮮の地方の役人と多数の中国人ビジネスマンの間ではそれが暗黙の合意となっており、米をはじめ、あらゆる物資が中国の通貨で手に入るようになっている」(ケリー氏)。
「ほんの4年前まで、現金(キャッシュ)経済というものが存在していなかった」(同)北朝鮮の統制経済に中国の人民元が入り込み、あたかも主要国内通貨のように流通している。そして、それを中国政府も少なからず「黙認」しているという事実。それはとりもなおさず、「草の根レベルの協力が国境を越えて実現し、それが北朝鮮(体制)の方向をゆっくりと変えている」(同)ことを意味している。
長年、北朝鮮・独裁体制の権力基盤を支えていた統制経済の液状化現象――。
「それは北朝鮮の指導部から見て、国内の統制力を弱めることになり、大きな懸念材料になっているはずだ」とケリー氏は言う。
ここでケリー氏はさらに大胆な推論を加える。すなわち「(北朝鮮による)核実験はそうしたことに対する(中国への)対抗措置と見ることもできる」というのである。
(→)
お馴染み?日経ネットアイから
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/sunohara/index.html
国際世論をあざ笑うかのように核実験を強行した北朝鮮に対して、日本政府は11日、日本独自の制裁措置を決めた。
7月、9月に実施している措置に次ぐ第3弾で、
(1)北朝鮮からの農水産品など全産品の輸入差し止め
(2)すべての北朝鮮籍船舶の日本国内への入港禁止
(3)北朝鮮籍を持つ人の入国の原則禁止――
の3本柱が骨子。さらに国連安全保障理事会が制裁決議を採択したことを受け、安倍晋三首相は日本政府として金融制裁拡大などを念頭に追加的措置を講じる意向を表明した。
制裁内容を決定した会議の後、安倍首相は「日本人の生命、財産を守る立場から北朝鮮の行動を容認するわけにはいかない」と強調。日本が率先して厳しい態度を表明することで、国際社会も一丸となってこの問題に対処すべきだとのメッセージを世界に向けて発信した。
だが、日本がいくら声高に制裁強化を表明してみても、それらが「金正日総書記を頂点とする北朝鮮指導部に核開発計画を断念させるほどの効果を持つ」と信じている人間は残念ながら、世界に一人もいないのが実情だ。
カギ握る中国
「北朝鮮を本当に制裁で締め上げるためには中国の協力が欠かせない」――。
米政府だけでなく、日本政府の関係者の間でもそれは半ば「常識」として語られている。慢性的なエネルギー・食料不足に悩む北朝鮮にとって、その二つを供給してくれる中国は文字通り、「命綱」のような存在。その二つを握る中国の動向が全体の制裁効果を左右するのは明らかだからだ。
父ブッシュ政権で国防次官補を務め、1992年1月の第1回米朝協議に臨んだこともあるジェームズ・リリー元駐韓米大使によると、1994年の核危機の際、当時のクリントン米政権が軍事オプションを真剣に考えていることを察知した中国は、米朝対話を成就させるために北朝鮮へのエネルギー供給を材料に使って、北朝鮮指導部(当時は金日成主席)に圧力をかけていた形跡があるという。後に、子ブッシュ政権が6カ国協議の議長役として中国を担ぎ出したのも、そうした中国の北朝鮮に対する影響力を経験則から学んでいたからにほかならない。
北朝鮮の体制を揺さぶる人民元
その中国が再三反対したにもかかわらず、なぜ北朝鮮は核実験を断行したのだろうか。自ら命脈を絶つかのような暴挙の影に潜む「謎」を探り出していくと、核実験という狂行に北朝鮮を走らせた原因がおぼろげながら見えてくる。
この点について、第1期ブッシュ米政権で北朝鮮交渉の窓口を務め、米政府特使として平壌を訪問したこともあるケリー前国務次官補(東アジア・太平洋担当)は「昨年時点で、北朝鮮が中国を困らせるような問題を起こすとは思われていなかった」とした上で、「北朝鮮はここに至るまでの(6カ国協議をはじめとする)プロセスの中で、中国の対応を不快に思っていたのかもしれない」と分析する。
ケリー氏が「最近、北朝鮮を訪問した中国人学者らに聞いた」という話によると、平壌以外の北朝鮮郊外では昨今、中国の通貨・人民元が北朝鮮の市民社会に「闇通貨」として浸透しつつあるという。「北朝鮮の地方の役人と多数の中国人ビジネスマンの間ではそれが暗黙の合意となっており、米をはじめ、あらゆる物資が中国の通貨で手に入るようになっている」(ケリー氏)。
「ほんの4年前まで、現金(キャッシュ)経済というものが存在していなかった」(同)北朝鮮の統制経済に中国の人民元が入り込み、あたかも主要国内通貨のように流通している。そして、それを中国政府も少なからず「黙認」しているという事実。それはとりもなおさず、「草の根レベルの協力が国境を越えて実現し、それが北朝鮮(体制)の方向をゆっくりと変えている」(同)ことを意味している。
長年、北朝鮮・独裁体制の権力基盤を支えていた統制経済の液状化現象――。
「それは北朝鮮の指導部から見て、国内の統制力を弱めることになり、大きな懸念材料になっているはずだ」とケリー氏は言う。
ここでケリー氏はさらに大胆な推論を加える。すなわち「(北朝鮮による)核実験はそうしたことに対する(中国への)対抗措置と見ることもできる」というのである。
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