>抑留体験から見た北朝鮮と日本(1)
投稿者: sofiansky2003 投稿日時: 2006/04/01 00:17 投稿番号: [227473 / 232612]
杉嶋 岑(ジャーナリスト)氏のことは、このトピでも何回か出てきました。
今回、なかなかお目にかからない、興味ある講義のレジメの紹介ありがとうございます。
>国外追放時に、①日朝友好のために尽くす②共和国の悪口を言わない。
③ここで起こったことは口外しない。
⇒誓約書にサイン。
更に、①あなたを一生見張っている②あなたのしていることはその日のうちに我々に連絡が届く。③誓約を守らないと1ヶ月以内にこの世から消える④あなたには家族も親類もいるだろう。
⇒と優しい語調ながらくり返し脅迫した。
という報告は、背筋が寒くなります。
要は、北朝鮮という国は、最終的には総連にしろ、国内の人民にしろ、この暗い暴力の世界で成り立っている。
人間が人間を支配するなかで、最も暗い面を出しているのではないかと思います。
北朝鮮の<面目躍如>と嘲笑ってばかりもおられない。
>③ 「温かい領袖様の懐に抱かれて育った私たちは、何て幸せなことでしょう!」と幼い頃から、頭に刷り込まれて育てられる。「私たちは、他国のものを何も羨うらやみません」「私たちは今、最も幸せです」とも。これらは、高等中学校用の英語の辞書の例文である。つまり、「欲しがりません。勝つまでは」(日本の1942年の国民標語)のように潜在需要があるのではなく、需要そのものの芽まで摘み取ってしまうから、消費経済へのモチベーションまで断たれてしまう。これでは経済発展も望めない。これによって為政者は統治し易いように国民の不満発生をミニマムに押さえ込んでしまっている。お仕着せの配給品を不平も言わずに有り難がってもらう国民でなければならない。消費者が育たぬシステムであり、また、消費者が育ち、力を持ったら体制崩壊につながる政治経済システムでもある。
このことにちょっと異和感を感じるんですけどね。
社会生活の中で、国外との情報を遮断した中で、小さな時からの刷り込みにも似た教育の中にいれば、確かに物質的欲望もそれほど起きないかと思うのですが、そうでもなさそうです。
近元祚「凍土の共和国」から(これは少なくとも83年以前のこと、おそらく80年代初頭の頃でしょう)
>従弟によれば、私が50個もってきたセイコーの防水・自動巻、カレンダー付の腕時計(1個1万5千円)は、ヤミルートに流せば平壌などでは、1500ウォンぐらいで売買されている。共和国の技術者、労働者、事務員の月平均賃金70ウォンとして計算すると、ひとりの約2年分の給料ということになる。50個だと7万5千ウォンだ。
念のために、1個1500ウォンを為替レートで日本円(1ウォン=130円)に換算すれば、19万5千円、なんと13倍にはね上がる。
私が1千枚も買いこんだ薄手のネッカチーフ(1枚300円)は1枚70ウォンは1枚70ウォン。技術者、労働者、事務員の1ヶ月分の平均賃金に当たる。千枚で7万ウォンになる。1枚70ウォンをやはり為替レートで日本円に換算すると9千百円、30倍強だ。
要するに私は、日本で買った30万円のネッカチーフ、75万円の時計、合計105万円分だけのものに限っていっても、共和国のヤミ値で34万5千ウォン、為替レートで日本に換算すれば、1885万円分になるものを兄嫁と姉夫婦、従弟たちに分配したことになる。
(中略)
身内たちの話を総合すると、かれらの顧客は、なんといっても「金持ち」の党・政府の高官たち。かれらの子供たちの間では、セイコーの腕時計は、ソ連や東欧社会主義国の青年達が欲しがる米国製ジーンズのようなもので、1種のステータス・シンボルだ。だから、かれらの親たちは”道楽息子”にねだられて、一般の人々が3年間も働きつづけてやっと手にすることのできるカネでセイコーの腕時計を気前よく買ってやる。
(中略)
女性用のネッカチーフも飛ぶように売れる。共和国女性の平均賃金55ウォン(最低は中卒女性の45ウォン)この薄給の彼女たちにとって日本製ネッカチーフは、党・政府高官の”道楽息子”が腕にはめたがる時計のようなステータス・シンボル、乙女ごころをときめかせずにおかない製品となって久しい。そのため彼女たちは、日本のデパートでならたった300円のほどで買える1枚のネッカチーフを手に入れるため、自分たちが1ヶ月以上働かなければ稼げない70ウォンという”大枚”をはたいて惜しまない。
今回、なかなかお目にかからない、興味ある講義のレジメの紹介ありがとうございます。
>国外追放時に、①日朝友好のために尽くす②共和国の悪口を言わない。
③ここで起こったことは口外しない。
⇒誓約書にサイン。
更に、①あなたを一生見張っている②あなたのしていることはその日のうちに我々に連絡が届く。③誓約を守らないと1ヶ月以内にこの世から消える④あなたには家族も親類もいるだろう。
⇒と優しい語調ながらくり返し脅迫した。
という報告は、背筋が寒くなります。
要は、北朝鮮という国は、最終的には総連にしろ、国内の人民にしろ、この暗い暴力の世界で成り立っている。
人間が人間を支配するなかで、最も暗い面を出しているのではないかと思います。
北朝鮮の<面目躍如>と嘲笑ってばかりもおられない。
>③ 「温かい領袖様の懐に抱かれて育った私たちは、何て幸せなことでしょう!」と幼い頃から、頭に刷り込まれて育てられる。「私たちは、他国のものを何も羨うらやみません」「私たちは今、最も幸せです」とも。これらは、高等中学校用の英語の辞書の例文である。つまり、「欲しがりません。勝つまでは」(日本の1942年の国民標語)のように潜在需要があるのではなく、需要そのものの芽まで摘み取ってしまうから、消費経済へのモチベーションまで断たれてしまう。これでは経済発展も望めない。これによって為政者は統治し易いように国民の不満発生をミニマムに押さえ込んでしまっている。お仕着せの配給品を不平も言わずに有り難がってもらう国民でなければならない。消費者が育たぬシステムであり、また、消費者が育ち、力を持ったら体制崩壊につながる政治経済システムでもある。
このことにちょっと異和感を感じるんですけどね。
社会生活の中で、国外との情報を遮断した中で、小さな時からの刷り込みにも似た教育の中にいれば、確かに物質的欲望もそれほど起きないかと思うのですが、そうでもなさそうです。
近元祚「凍土の共和国」から(これは少なくとも83年以前のこと、おそらく80年代初頭の頃でしょう)
>従弟によれば、私が50個もってきたセイコーの防水・自動巻、カレンダー付の腕時計(1個1万5千円)は、ヤミルートに流せば平壌などでは、1500ウォンぐらいで売買されている。共和国の技術者、労働者、事務員の月平均賃金70ウォンとして計算すると、ひとりの約2年分の給料ということになる。50個だと7万5千ウォンだ。
念のために、1個1500ウォンを為替レートで日本円(1ウォン=130円)に換算すれば、19万5千円、なんと13倍にはね上がる。
私が1千枚も買いこんだ薄手のネッカチーフ(1枚300円)は1枚70ウォンは1枚70ウォン。技術者、労働者、事務員の1ヶ月分の平均賃金に当たる。千枚で7万ウォンになる。1枚70ウォンをやはり為替レートで日本円に換算すると9千百円、30倍強だ。
要するに私は、日本で買った30万円のネッカチーフ、75万円の時計、合計105万円分だけのものに限っていっても、共和国のヤミ値で34万5千ウォン、為替レートで日本に換算すれば、1885万円分になるものを兄嫁と姉夫婦、従弟たちに分配したことになる。
(中略)
身内たちの話を総合すると、かれらの顧客は、なんといっても「金持ち」の党・政府の高官たち。かれらの子供たちの間では、セイコーの腕時計は、ソ連や東欧社会主義国の青年達が欲しがる米国製ジーンズのようなもので、1種のステータス・シンボルだ。だから、かれらの親たちは”道楽息子”にねだられて、一般の人々が3年間も働きつづけてやっと手にすることのできるカネでセイコーの腕時計を気前よく買ってやる。
(中略)
女性用のネッカチーフも飛ぶように売れる。共和国女性の平均賃金55ウォン(最低は中卒女性の45ウォン)この薄給の彼女たちにとって日本製ネッカチーフは、党・政府高官の”道楽息子”が腕にはめたがる時計のようなステータス・シンボル、乙女ごころをときめかせずにおかない製品となって久しい。そのため彼女たちは、日本のデパートでならたった300円のほどで買える1枚のネッカチーフを手に入れるため、自分たちが1ヶ月以上働かなければ稼げない70ウォンという”大枚”をはたいて惜しまない。
これは メッセージ 227409 (komash0427 さん)への返信です.