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見過ごせぬ「人権擁護法案」の下心 1/3

投稿者: rachi_yamero 投稿日時: 2005/03/15 09:14 投稿番号: [192191 / 232612]
平成17(2005)年3月15日[火]産経新聞「正論」から

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http://www.sankei.co.jp/news/050315/morning/seiron.htm

■【正論】東京大学名誉教授   小堀桂一郎   見過ごせぬ「人権擁護法案」の下心

真の弱者守り救う法とは言えず

≪「人権」という一種の魔語≫

  一昨年十月の衆院解散により廃案となつたはずの「人権擁護法案」なる奇怪な法案がいつの間にか息を吹き返して又国会に提出しようとの動きがある。この異常な法が制定されて実際に機能し始めたらどんな事態が起るか。本紙でも既に三月五日の紙面で櫻井よしこ氏が、十一日の本欄で西尾幹二氏が、この法案が現実に成立した場合の危険な事態について警告してゐる。

  両氏の示してゐる実際上の危惧に筆者は深く同感し、文字通りに憂を共にするものだが、ここではこの法案の底に潜んでゐる、或る極めて厭(いと)はしい病的な思想が執念深く我が国の社会に頭を擡(もた)げてくる、その心理的背景に一瞥(べつ)を投げてみる必要があらう。

  「人権」といふ詞は一種の魔語である。古く顧みれば米軍による七年に近い占領期間中の日本では「民主的」といふ詞が同様な魔力を有した。今でも完全に消えたとは言へないかもしれない。その魔力により、世間の様々の局面での人間の行動様式や態度決定が、逸早く自ら「民主的」を名乗ることによつて正当性を獲得し得た。この幼稚極まる先入見の支配は長く続き、人々が事態の滑稽(こっけい)さに気付いたのは漸(ようや)くつい昨今のことだとみて良いのではないか。
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