北朝鮮危機 ”核”新局面の兆し③
投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/03/13 15:29 投稿番号: [191802 / 232612]
「以前から言われてきたことだ」。北朝鮮外務省による2月10日の核兵器製造宣言について、中国外務省の高官はことさら問題視しない方針を繰り返す。まして、経済援助の停止といった圧力を加えることは「問題外」という。
そのうえで中国は、北朝鮮が6ヶ国協議再開に条件を持ち出したのを踏まえ、米国に譲歩を促している。日米が協議への無条件復帰を北朝鮮に求めていることについては「不満」(中国外務省高官)を隠さない。ごねる北朝鮮の主張をくみ取ることで協議再開につなげようという姿勢は明確だ。
ただ「朝鮮半島の非核化」を目指す基本的な立場は変わっていない。先に訪朝した王家瑞・中国共産党対外連絡部長を通じて金正日総書記に伝えた口頭のメッセージの中で、胡錦濤国家主席は「(朝鮮半島非核化は)中朝がともに堅持している政策だ」と指摘し、しっかりとクギを刺した。
北朝鮮への微妙な働きかけの根にあるのは「中朝の利害には共通点が多い」(中国外務省高官)との考え。中国にとっては、戦争はもちろん金正日体制の崩壊も「悪夢のシナリオ」(外交関係者)だからだ。指導部内ではむしろ、日米への警戒論が根強い。
中国のシンクタンクは最近、指導部に提出した日本の外交に関する報告の中で「日本が拉致問題にこだわる狙いの一つは、6ヶ国協議を破綻させることにある」と分析した。緊張が高まれば日本の軍備増強の口実になる、という論理だ。
外交関係者によれば中国内部では「日本は核武装を目指している」との声さえ出ている。一方で「米国と日本は金正日体制の崩壊を望んでいる」との分析もある。台湾問題を巡るあつれきが絶えないことも加わって、中国は米国と日本の本音への疑念を深めている。
「飯が食べたければ(趙)紫陽を探せ」。
1月17日に死去した趙紫陽・元中国共産党総書記が改革・開放の初期に成し遂げた成果をたたえる俗謡を耳にしたのは、遼寧省大連市で開かれた中国の起業家向け北朝鮮投資説明会の席だった。
講演した対朝ビジネスのコンサルタントは、俗謡を引用しながら「現在の北朝鮮は改革・開放が始まった頃の中国と似ている」と指摘した。様々なリスクがある反面、チャンスも大きいと強調。中国の中小企業の間では昨年来、北朝鮮への関心が高まっている。
底流にあるのは、北朝鮮の経済改革を支援しようという中国の政策。狙いは言うまでもなく、金正日政権の安定にある。この点で中国と考えが一致するのが、韓国だ。いまや対北朝鮮外交での中韓の密月ぶりは、日米韓の連携を上回る。
「北朝鮮も外務省声明は失敗だったと思っている。だから今、軌道修正している」。2月26日、ソウル。6ヶ国協議の日米韓首席代表が集まった席で、韓国側はこんな解説を披露、日米の出席者を驚かせたと言う。
「韓国は本当に北朝鮮に甘い」。日本の外務省幹部は顔をしかめる。だが、北朝鮮が崩壊した場合、最も影響を被るのは陸続きの韓国であり、中国。海を隔てた米国や日本とは利害が異なる。北朝鮮危機が、中韓と日米の間のずれを徐々に浮かび上がらせつつあるように見える。
北京の消息筋によれば、中国は6月をメドに胡錦濤国家主席の訪朝計画を進めている。それまでに6ヶ国協議の再開を実現したい考えで、特に米国への働きかけを強めていく方針。中国外務省高官は、戦争や経済制裁といった実力行使に傾きがちな米国の手法を「外科手術」と位置付けたうえで「漢方薬で問題を解決したい」と語る。(北京=飯野克彦、日経新聞3月10日から)
そのうえで中国は、北朝鮮が6ヶ国協議再開に条件を持ち出したのを踏まえ、米国に譲歩を促している。日米が協議への無条件復帰を北朝鮮に求めていることについては「不満」(中国外務省高官)を隠さない。ごねる北朝鮮の主張をくみ取ることで協議再開につなげようという姿勢は明確だ。
ただ「朝鮮半島の非核化」を目指す基本的な立場は変わっていない。先に訪朝した王家瑞・中国共産党対外連絡部長を通じて金正日総書記に伝えた口頭のメッセージの中で、胡錦濤国家主席は「(朝鮮半島非核化は)中朝がともに堅持している政策だ」と指摘し、しっかりとクギを刺した。
北朝鮮への微妙な働きかけの根にあるのは「中朝の利害には共通点が多い」(中国外務省高官)との考え。中国にとっては、戦争はもちろん金正日体制の崩壊も「悪夢のシナリオ」(外交関係者)だからだ。指導部内ではむしろ、日米への警戒論が根強い。
中国のシンクタンクは最近、指導部に提出した日本の外交に関する報告の中で「日本が拉致問題にこだわる狙いの一つは、6ヶ国協議を破綻させることにある」と分析した。緊張が高まれば日本の軍備増強の口実になる、という論理だ。
外交関係者によれば中国内部では「日本は核武装を目指している」との声さえ出ている。一方で「米国と日本は金正日体制の崩壊を望んでいる」との分析もある。台湾問題を巡るあつれきが絶えないことも加わって、中国は米国と日本の本音への疑念を深めている。
「飯が食べたければ(趙)紫陽を探せ」。
1月17日に死去した趙紫陽・元中国共産党総書記が改革・開放の初期に成し遂げた成果をたたえる俗謡を耳にしたのは、遼寧省大連市で開かれた中国の起業家向け北朝鮮投資説明会の席だった。
講演した対朝ビジネスのコンサルタントは、俗謡を引用しながら「現在の北朝鮮は改革・開放が始まった頃の中国と似ている」と指摘した。様々なリスクがある反面、チャンスも大きいと強調。中国の中小企業の間では昨年来、北朝鮮への関心が高まっている。
底流にあるのは、北朝鮮の経済改革を支援しようという中国の政策。狙いは言うまでもなく、金正日政権の安定にある。この点で中国と考えが一致するのが、韓国だ。いまや対北朝鮮外交での中韓の密月ぶりは、日米韓の連携を上回る。
「北朝鮮も外務省声明は失敗だったと思っている。だから今、軌道修正している」。2月26日、ソウル。6ヶ国協議の日米韓首席代表が集まった席で、韓国側はこんな解説を披露、日米の出席者を驚かせたと言う。
「韓国は本当に北朝鮮に甘い」。日本の外務省幹部は顔をしかめる。だが、北朝鮮が崩壊した場合、最も影響を被るのは陸続きの韓国であり、中国。海を隔てた米国や日本とは利害が異なる。北朝鮮危機が、中韓と日米の間のずれを徐々に浮かび上がらせつつあるように見える。
北京の消息筋によれば、中国は6月をメドに胡錦濤国家主席の訪朝計画を進めている。それまでに6ヶ国協議の再開を実現したい考えで、特に米国への働きかけを強めていく方針。中国外務省高官は、戦争や経済制裁といった実力行使に傾きがちな米国の手法を「外科手術」と位置付けたうえで「漢方薬で問題を解決したい」と語る。(北京=飯野克彦、日経新聞3月10日から)
これは メッセージ 190468 (komash0427 さん)への返信です.