北朝鮮が保有する核爆弾④
投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/03/05 02:27 投稿番号: [186783 / 232612]
ウランは原子炉で燃えることによってプルトニウムという物質に変わっていきます。しかしそうやってできるプルトニウムには種類があって、まずプルトニウム239が生まれ、これが原子炉内の持続的な核分裂によって放射される中性子を食って、プルトニウム240、241などへと変化していくのです。核爆弾を作るために使えるプルトニウムは239ですが、普通の発電用の原子炉、たとえば日本の軽水炉の場合であれば、ウラン燃料が燃えて産出されるプルトニウム239はプルトニウム全体の60%程度にすぎません。残りは25%が240、5%が241といった割合です。核爆弾用のプルトニウム239は純度が93%くらい必要と言われていますから、仮に日本の原子炉で生まれたプルトニウムで核兵器を作るとなると、純度を高めるための面倒な計算が必要と言うことになります。ところが、北朝鮮のプルトニウム生産炉の場合は最初から非常に純度の高いプルトニウム239を手に入れることができますから、それを使えば、現在の北朝鮮の原子力技術であればすぐに核兵器を作ることができると思われます。つまり、いま北が持っている原子炉は核兵器開発にはもってこいの原子炉というわけです。
次に、やはり問題になっている再処理施設についても簡単に触れておきましょう。再処理施設というのは文字通り、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す施設のことですが、北の研究所で特徴的なのは、持っている原子炉のサイズに比べてこの再処理施設の規模が非常に大きすぎるという点です。この再処理施設はすでに完成し、1994年段階では機能試験までだったと思われますが、現在は本格的な運転ができる状態になっているようです。年間の使用済みウランの処理量は160トンと言われており、これは東海村の再処理工場の処理能力210トンと比べても遜色のない数字です。中国や韓国でもこれほどの能力の再処理工場はまだありませんから、要するに北の原子力研究が、プルトニウムの製造、つまりは原爆の大量生産目的に偏ったものであることを、この再処理工場の規模は示していると思います。
原爆を製造する能力もあり、大量に作る意思も確実にある。それでも北朝鮮が現時点で原爆を持っていないだろうと私が考えるのは、冒頭でも言ったように、原爆を作るために必要な量のプルトニウムをいまだ確保していないと思われるからです。
なぜ私がそう思うのか、をこれから少し詳しく説明していきましょう。
先ほども述べましたように、北のプルトニウム生産炉の設計条件を詳しく調べてみると、生産炉は直径が13メートル、高さ6メートルくらいの大きな練炭状のもので、それが一回り大きな鉄の圧力用機の中に納まっていて、内部は恐らく10気圧程度の炭酸ガスで満たされているようです。そしてその練炭みたいなものに燃料棒を差し込む穴が812個開いている。そして、この1個の穴に直径3センチ、長さ50センチ、重さ約6キロの燃料棒を10本ずつ入れることができる。これで燃料棒の合計は8120本、総重量は約50トンということになります。
この生産炉が運転を始めたのは86年12月で、北朝鮮がIAEAの査察官を追い払い、突然すべての燃料棒を取り出してしまったのが94年の5月から6月にかけてです。ということは、この生産炉は、判明している停止期間などを除くと、大体7年くらい運転しつづけていたことになる。ならば、北朝鮮が運転7年目の94年に燃料棒をすべて抜き取ったのも、この原子炉の特性(燃料棒を抜かずに7年間燃焼運転できる)からして当たり前の措置だったといえないこともありません。
さて、問題はここからです。
北朝鮮は抜き取ったすべての燃料棒を使用済み燃料貯蔵用のプールに沈め、保管を続けています。この本数は7700本だといわれています。これは奇妙な事実で、本来燃料棒は8120本あったはずで、7700本しかないとなると残りの420本はどうなったのかということになる。
実はさきほど、判明している原子炉の停止期間があると言いましたが、北朝鮮は89年に70日間にわたってこのプルトニウム生産炉の運転を停止したことが確認されています。そして北朝鮮自身が、この停止期間中に86本の燃料棒を取り出して再処理したと言っているのです。
これで行方不明の420本のうち86本については解決しました。それでも、残り334本の所在ははっきりしません。北朝鮮もそこについては口を噤んでいる。
(続く)
次に、やはり問題になっている再処理施設についても簡単に触れておきましょう。再処理施設というのは文字通り、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す施設のことですが、北の研究所で特徴的なのは、持っている原子炉のサイズに比べてこの再処理施設の規模が非常に大きすぎるという点です。この再処理施設はすでに完成し、1994年段階では機能試験までだったと思われますが、現在は本格的な運転ができる状態になっているようです。年間の使用済みウランの処理量は160トンと言われており、これは東海村の再処理工場の処理能力210トンと比べても遜色のない数字です。中国や韓国でもこれほどの能力の再処理工場はまだありませんから、要するに北の原子力研究が、プルトニウムの製造、つまりは原爆の大量生産目的に偏ったものであることを、この再処理工場の規模は示していると思います。
原爆を製造する能力もあり、大量に作る意思も確実にある。それでも北朝鮮が現時点で原爆を持っていないだろうと私が考えるのは、冒頭でも言ったように、原爆を作るために必要な量のプルトニウムをいまだ確保していないと思われるからです。
なぜ私がそう思うのか、をこれから少し詳しく説明していきましょう。
先ほども述べましたように、北のプルトニウム生産炉の設計条件を詳しく調べてみると、生産炉は直径が13メートル、高さ6メートルくらいの大きな練炭状のもので、それが一回り大きな鉄の圧力用機の中に納まっていて、内部は恐らく10気圧程度の炭酸ガスで満たされているようです。そしてその練炭みたいなものに燃料棒を差し込む穴が812個開いている。そして、この1個の穴に直径3センチ、長さ50センチ、重さ約6キロの燃料棒を10本ずつ入れることができる。これで燃料棒の合計は8120本、総重量は約50トンということになります。
この生産炉が運転を始めたのは86年12月で、北朝鮮がIAEAの査察官を追い払い、突然すべての燃料棒を取り出してしまったのが94年の5月から6月にかけてです。ということは、この生産炉は、判明している停止期間などを除くと、大体7年くらい運転しつづけていたことになる。ならば、北朝鮮が運転7年目の94年に燃料棒をすべて抜き取ったのも、この原子炉の特性(燃料棒を抜かずに7年間燃焼運転できる)からして当たり前の措置だったといえないこともありません。
さて、問題はここからです。
北朝鮮は抜き取ったすべての燃料棒を使用済み燃料貯蔵用のプールに沈め、保管を続けています。この本数は7700本だといわれています。これは奇妙な事実で、本来燃料棒は8120本あったはずで、7700本しかないとなると残りの420本はどうなったのかということになる。
実はさきほど、判明している原子炉の停止期間があると言いましたが、北朝鮮は89年に70日間にわたってこのプルトニウム生産炉の運転を停止したことが確認されています。そして北朝鮮自身が、この停止期間中に86本の燃料棒を取り出して再処理したと言っているのです。
これで行方不明の420本のうち86本については解決しました。それでも、残り334本の所在ははっきりしません。北朝鮮もそこについては口を噤んでいる。
(続く)
これは メッセージ 186780 (komash0427 さん)への返信です.