包囲される金正日政権(1/3)
投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/02/27 00:23 投稿番号: [183749 / 232612]
最近、あまりさえのない?シゲムーですが。
2005年の北朝鮮は、アメリカが「金正日追放作戦」を敢行するため、ますます追い詰められる年になりそうだ。
日本ではさほど注目されなかったが、昨年10月18日に、アメリカで「北朝鮮人権法」が成立した。これは今後4年間で、北朝鮮からの国外脱出を支援する国際人道組織などに2,000万ドル、北朝鮮の人権状況の改善を目指すラジオ放送に200万ドルの資金を提供するというものだ。法案に署名したブッシュ大統領は、「この法律は北朝鮮から逃亡してくる国民と、国内で抑圧されたままの国民を支援するもので、北朝鮮の嘆かわしい人権状況を改善させるための新たな手段となる」と胸をはった。
このアメリカの動きに呼応するように、日本でも1月の通常国会で同様の趣旨の「北朝鮮人権法案」が超党派で提出される予定だ。
現在、中国に潜伏している脱北者は20万人とも30万人ともいわれている。昨年韓国に亡命した脱北者は約2,000人に上り、前年の倍の数である。今年はさらに多くの脱北者が出ることが見こまれ、韓国国家情報院は、向こう3年間で1万人を超えると予測している。
「北朝鮮人権法」を制定したアメリカは,毎月数千人の脱北者を出すことを目標にしている。そのレベルまで脱北者が増えると,北朝鮮政府は国境に朝鮮人民軍を張りつけて防止せざるをえない。ところが人民軍が警備すると,脱北者たちへの発砲が相次ぐことが予測される。流血事件に発展し、国境地帯で人民の暴動が起きる可能性がある。暴動が平壌にまで波及して金正日政権が崩壊することこそが、アメリカの真の狙いである。
アメリカが「北朝鮮人権法」を制定したのはこうした一般の脱北者に加えて,幹部クラスの家族の亡命を促す目的もある。一昨年、金正日の側近であった呉克烈元朝鮮人民軍総参謀長の息子がアメリカに亡命したが、彼ら幹部クラスだけが,外国のラジオ放送を受信できるからである。アメリカは、北朝鮮幹部クラスの家族の相次ぐ脱出も金正日政権崩壊に直結すると判断しているのである。
アメリカの「打倒金正日」のもくろみが本気だというエピソードには事欠かない。例えば昨年4月に訪中したチェイニ―副大統領と、10月に訪中したパウエル国務長官の両者がともに、中国側に北朝鮮の体制変革(レジーム・トランスフォーメーション)を次のように持ちかけている。
「北朝鮮の核開発を阻止する一番簡単な方法は,金正日を追放することだ。逆に金正日政権が核を持ったら、アメリカは台湾、日本、韓国の核開発を黙認せざるを得なくなり、困るのは中国だろう。金正日体制はあと一押しで崩壊するのだから、ともに力を合わせて倒そうではないか」
これに対し中国側は、「それはいざとなったときの話しで、今は時期尚早だ」と答えたと言う。
そのパウエル長官を継いで第2期ブッシュ政権で国務長官に就任するのが、コンドリーザ・ライス大統領補佐官である。ライス新国務長官は、社会主義政権というものを熟知しているだけに、前任者以上に本気で金正日打倒を視野に入れている。
私は20年前にスタンフォード大学に留学中、ライス新国務長官(当時は同大助教授)の「米ソ関係論」の授業を受けていたが、その時の講義内容いまでも鮮明に記憶している。
ライス教授は最初の授業で、「われわれはなぜ米ソ関係を研究するのか」と学生たちに質問した。学生たちが「ソ連を倒すため」「共産主義の拡大を防ぐため」などと答えると、それらを一蹴し、「米ソ関係が極限まで悪化しても戦争にならないシステムを構築するためだ」と答えたものだった。そしてソ連との交渉では一歩もひいてはいけないこと、ソ連の人権問題に介入し民主化させ、市場経済を導入することこそが、対ソ交渉の目的であることなどを、熱っぽく語った。
そのときの「ソ連」を「北朝鮮」に置き換えると、「ライス外交」の基本が見えてくる。冷徹な現実主義者であるライス新長官にとって、金正日政権との間に、妥協の余地などないのである。
このように金正日政権に対して強硬なアメリカと、日本はあくまでも二人三脚で対北朝鮮外交を進めて行くべきである。
(続く)
2005年の北朝鮮は、アメリカが「金正日追放作戦」を敢行するため、ますます追い詰められる年になりそうだ。
日本ではさほど注目されなかったが、昨年10月18日に、アメリカで「北朝鮮人権法」が成立した。これは今後4年間で、北朝鮮からの国外脱出を支援する国際人道組織などに2,000万ドル、北朝鮮の人権状況の改善を目指すラジオ放送に200万ドルの資金を提供するというものだ。法案に署名したブッシュ大統領は、「この法律は北朝鮮から逃亡してくる国民と、国内で抑圧されたままの国民を支援するもので、北朝鮮の嘆かわしい人権状況を改善させるための新たな手段となる」と胸をはった。
このアメリカの動きに呼応するように、日本でも1月の通常国会で同様の趣旨の「北朝鮮人権法案」が超党派で提出される予定だ。
現在、中国に潜伏している脱北者は20万人とも30万人ともいわれている。昨年韓国に亡命した脱北者は約2,000人に上り、前年の倍の数である。今年はさらに多くの脱北者が出ることが見こまれ、韓国国家情報院は、向こう3年間で1万人を超えると予測している。
「北朝鮮人権法」を制定したアメリカは,毎月数千人の脱北者を出すことを目標にしている。そのレベルまで脱北者が増えると,北朝鮮政府は国境に朝鮮人民軍を張りつけて防止せざるをえない。ところが人民軍が警備すると,脱北者たちへの発砲が相次ぐことが予測される。流血事件に発展し、国境地帯で人民の暴動が起きる可能性がある。暴動が平壌にまで波及して金正日政権が崩壊することこそが、アメリカの真の狙いである。
アメリカが「北朝鮮人権法」を制定したのはこうした一般の脱北者に加えて,幹部クラスの家族の亡命を促す目的もある。一昨年、金正日の側近であった呉克烈元朝鮮人民軍総参謀長の息子がアメリカに亡命したが、彼ら幹部クラスだけが,外国のラジオ放送を受信できるからである。アメリカは、北朝鮮幹部クラスの家族の相次ぐ脱出も金正日政権崩壊に直結すると判断しているのである。
アメリカの「打倒金正日」のもくろみが本気だというエピソードには事欠かない。例えば昨年4月に訪中したチェイニ―副大統領と、10月に訪中したパウエル国務長官の両者がともに、中国側に北朝鮮の体制変革(レジーム・トランスフォーメーション)を次のように持ちかけている。
「北朝鮮の核開発を阻止する一番簡単な方法は,金正日を追放することだ。逆に金正日政権が核を持ったら、アメリカは台湾、日本、韓国の核開発を黙認せざるを得なくなり、困るのは中国だろう。金正日体制はあと一押しで崩壊するのだから、ともに力を合わせて倒そうではないか」
これに対し中国側は、「それはいざとなったときの話しで、今は時期尚早だ」と答えたと言う。
そのパウエル長官を継いで第2期ブッシュ政権で国務長官に就任するのが、コンドリーザ・ライス大統領補佐官である。ライス新国務長官は、社会主義政権というものを熟知しているだけに、前任者以上に本気で金正日打倒を視野に入れている。
私は20年前にスタンフォード大学に留学中、ライス新国務長官(当時は同大助教授)の「米ソ関係論」の授業を受けていたが、その時の講義内容いまでも鮮明に記憶している。
ライス教授は最初の授業で、「われわれはなぜ米ソ関係を研究するのか」と学生たちに質問した。学生たちが「ソ連を倒すため」「共産主義の拡大を防ぐため」などと答えると、それらを一蹴し、「米ソ関係が極限まで悪化しても戦争にならないシステムを構築するためだ」と答えたものだった。そしてソ連との交渉では一歩もひいてはいけないこと、ソ連の人権問題に介入し民主化させ、市場経済を導入することこそが、対ソ交渉の目的であることなどを、熱っぽく語った。
そのときの「ソ連」を「北朝鮮」に置き換えると、「ライス外交」の基本が見えてくる。冷徹な現実主義者であるライス新長官にとって、金正日政権との間に、妥協の余地などないのである。
このように金正日政権に対して強硬なアメリカと、日本はあくまでも二人三脚で対北朝鮮外交を進めて行くべきである。
(続く)
これは メッセージ 183366 (sofiansky2003 さん)への返信です.