私のセンチメンタル・ジャーニー ②
投稿者: mutekinozerosen 投稿日時: 2005/02/20 20:54 投稿番号: [181147 / 232612]
雪の兼六園の美しさ
二十九日は朝から列車に乗り、金沢へ向かった。金沢は私にとって初めての土地である。じつは当初、名古屋のあとには金沢でなく、伊勢神官へ向かう計画をしていた。ところが年末の時期だけに、伊勢神宮は多忙を極めていることが予測された。そこで、以前から一度行きたいと思っていた金沢を訪問することにした。金沢は江戸時代に一種独特の文化を築いた町であり、どのようなところなのか、興味をもっていたのである。
最初に訪れたのは「ふるさと偉人館」である。ここでは消化薬・タカジアスターゼを創製した高峰譲吉、Z項の発見で知られる天文学者の木村栄、仏教学者の鈴木大拙など、明治期に活躍した金沢ゆかりの五人の偉人が紹介されている。そこに最近、台湾とゆかりの深い八田輿一が加わった。
八田輿一は、私が二〇〇二年に慶鷹大学で実現できなかった、〝幻の講演″で紹介するはずだった日本人技師である。台湾に潅漑用水路を建設し、不毛だった土地を穀倉地帯に変えた。台湾にとって恩人ともいえる人物で、そのような内容を述べた講演原稿が『産経新聞』などで紹介され、八田技師の存在も広く知られるようになった。そして、台湾財界の有力者である許文龍氏が、台湾に残されていた八田技師の胸像と資料を「ふるさと偉人館」に贈り、八田輿一のコーナーがつくられたのである。
ただ私の見たところ、まだまだ資料は不足しているし、金沢の人々も八田輿一のことをほとんど知らない。今後、さらに台湾から資料を持ち込み、金沢の人たちに八田技師の偉業をもっと知ってもらう必要があるだろう。
偉人館を訪問したあとは、日本三大名園の一つである兼六園を見学した。兼六園を見て感じたのは、非常によく考えられた設計だということである。木々や池、石などが、きわめて自然に近いかたちで配置されている。まさに全体が自然物といった様相で、おそらく世界一級の公園だろう。
スケジュールの都合で長く歩くことはできなかったが、この日の金沢は雪で、雪の降り積もる兼六園は非常に美しいものであった。
その後、金沢の伝統工芸である大樋焼や加賀友禅の工房を見学した。とくに大樋焼の窯元・大樋長左衛門氏は、日本芸術院賞など数多くの賞を受賞している国宝級の人物で、石原慎太郎東京都知事も絶賛していた。工房では私も茶碗を何個かつくり、「誠実」「和」といった文字を書き込んだ。後日焼かれ、まもなく私のもとへ届くはずである。
夜は能登半島の和倉温泉にある旋館、加賀屋で一泊した。ここで驚いたのは、サービスのすばらしさである。一流旅館らしい、きめ細やかな気配りを随所に感じた。
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.
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