小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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宮崎正弘の国際ニュース 2

投稿者: justice7_7 投稿日時: 2004/06/10 10:10 投稿番号: [137202 / 232612]
6月6日、北京は許文龍率いる奇美実業の大陸における工場にあたらな銀行貸し出しを認めず、事実上の閉鎖ともとれる制裁措置を発表した。

  奇美グループは鎮江など中国各地にも電子部品などの工場をもつ。とくにLCM(液晶モヂューム)の大工場を折江省・寧波に建築している。
  資金調達を大陸の銀行から行ってきたが、これで開店資金の目処が立たなくなった。

  北京の許文龍いじめは、じつは8年前からである。

  1996年、李登輝前総統が初の民主選挙に臨んだおり許文龍は徹底的に応援した。北京は李登輝を「台湾独立の親玉」とみなし、投票直前にミサイルをとばして脅した。

  2000年、許は陳水扁総統の誕生におおいに貢献した。
中国は「文攻武嚇」(言葉で非難し軍事力で脅す)で臨み、国民党が分裂していたため、台湾独立を標榜した民進党が勝利した。
許は両政権の国策顧問を務めた。北京は許を「独派大老」とみなす。そればかりではない。許文龍が親日派の台湾代表であり、日本の植民地時代を正面から評価していることを中華思想に固まる北京は許し難いのだ。これは同時に日本に仕掛けている中国の間接的な心理戦争の一環なのだ。

  直後、奇美実業の中国工場では原料の輸入手続きで意味不明の差し止め事件が起きた。原料を輸入できないと工場は稼働しない。一種の政治的嫌がらせである。続いて工場長が冤罪で起訴され、なんと懲役十年。
  この露骨な奇美実業いじめは、国際的にも大きく報道されたが、日本の多くのマスコミは黙殺した。

  結局、許文龍は2004年総統選挙で表立っての陳水扁支持ができなかった。

  そればかりか、自らの企業のトップを引退に追い込まれたのである。
  台湾の有力紙「自由時報」(6月7日付け)に拠れば、許文龍は6月15日の株主総会で奇美実業本体の会長職を辞任し、基金会(美術館などを経営)と病院の経営のみに携わると発表した。

  さて、この台商いじめは冒頭に書いた北朝鮮の人質外交の成果と本質的に同じである。

  台湾企業が大陸に楽天的に投資し、巨大な工場をもつことは、そうした財産が大陸に人質に取られることと同義である。

  いかに中国大陸での工場展開で労賃が安くとも、政治リスクを考えない投資は危険だ、と李登輝前総統が口を酸っぱくして訴えてきた。
  しかしビジネスマンは目先の利益、巨大なマーケット、競合的戦略行使という、その業界のもつ宿阿からも大陸進出を続けざるを得ない。

  さてさて結論は北朝鮮でも中国でもない。日本のことだ。

  日本企業は大工場を中国のそこいら中に建てた。トヨタも日産もホンダも。松下も三洋もシャープも。そして新日鐵が象徴するようにハイテクを中国に運ぶ。
  これらの投資はいずれ或る時期に、政治的人質化する。そのとき核ミサイルも空母も原潜もない日本の選択肢とは北京に土下座するしか手段がないだろう。
朝貢とは独裁者から無理難題を押し頂いてせっせとカネを運ぶことである。宗主国に一方的に貢ぐ行為である。

  その近未来の悪夢を、今回の台商事件は明瞭に示唆しているのではないのか。
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